200X年 東京 とあるビルの一室
???「・・・・・・北郷一刀君の居場所が特定できたって?」
????「ああ。えらく時間が掛かったが、ようやく見つけた・・・」
???「それで?今どこにいるんだ?」
????「・・・・・・・・三国志の世界だ。」
???「は?」
????「だから三国志の世界だ。」
???「・・・・・・はぁ~~~」
魔法と剣とドラゴンが飛び交うファンタジーな世界、かわいい女の子しかいない、モテない男が考える夢のような世界、力こそ正義と言わんばかりの世紀末な世界の次は三国志ですか・・・
???「・・・で、また俺が行けと?」
????「他に誰がいる?」
???「・・・・・・・はぁ」
????「言っとくが、今度しくじったら減給な。」
???「前にも言ったが、しくじったんじゃねぇ!!!、皆自分の意思で異世界に留まったんだ。
帰りたくない、この世界で生きたいってよ。」
????「お前の仕事は異世界に飛ばされちまった奴をこの世界に帰還させる事だろうがっ!!!」
???「そうは言ってもだなぁ・・・」
????「ぐちゃぐちゃ言ってねぇでさっさと行け黒薙(くろなぎ)!!!」
黒薙「・・・・・・・了解。」
????「ああ、それからもうひとつ」
黒薙「ん?」
????「北郷一刀君がいる世界は外史(パラレルワールド)だ。歴史上の人間を殺しても、この
現代の世界にはなんの問題も無い。」
黒薙「・・・・つまり?」
????「邪魔だったら殺してもかまわん。」
黒薙「・・・・了解。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
一刀の部屋
一刀「はぁぁぁぁぁぁぁぁ」
ため息しか出てこない。ため息の原因は、溜まりに溜まった書類の山・・・いや、山と表現するよりも
山脈と言ったほうがいいかもしれない。机の上だけに至らず、床にもどっちゃり積んである。山を一つ片づけたと思ったら、知らない間に山が三つ増えていたり・・・
愛紗「ご主人様、こちらもお願いします。」 ドサッッ
一刀「・・・・・・・うん」
正直、もう限界かもしれない。いや、限界なんかとっくに超えてる。手がめちゃ痛い。目はもっと痛い。風に朱里、詠や冥琳にも手伝っては貰っているけど、終わる気がしない。てか無理!!!死ぬ!!!
月「ご主人様・・・お茶をお持ちしました。」
一刀「ん、ありがと月。」
月「・・・・ご主人様、大丈夫ですか?顔色があまり優れないようですが・・・・」
一刀「大丈夫・・・・じゃないかも・・・・」
愛紗「少し休憩されてはいかがですか?私もお手伝いしますから。気晴らしに散歩でもしてきてくださ
い。」
一刀「うん・・・そうさせてもらうよ。」
愛紗に促され部屋を出る。ここ三日間、まともに部屋から出た記憶が無い。それだけ部屋に籠っていたって事なんだろうな。ここまで書類が溜まったのは、普段はちまちま来る書類が溜まって溜まって一気にドカンッ!!!って感じだ。せっかくの休みを返上して書類処理だ。正直身が持たない。
一刀「・・・・・・いい天気だなぁ。」
空は雲ひとつない快晴だ。だが、部屋に帰れば書類の山・・・そう考えると気分が沈む。俺の心はどしゃ降りだ。
一刀「・・・・・中庭で昼寝でもしようかな。」
溜まった書類の事は一旦忘れよう。願わくば、目が覚めて部屋に戻ったら全部終わってる事を祈ろう。
一刀「それは無いか・・・・・・」
馬鹿な期待はやめよう・・・後で泣くだけだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・
一刀「zzz」
ズガシャァァァァァァァン!!!!!!!!!!!!!!!
一刀「!!??!!??」
とんでもない轟音が耳を貫き、飛び上がる形で目を覚ました。
一刀「な、なんだ!!?」
辺りを見回すと、でかいクレーターのような物が出来ていた。砂煙でよくわからないが、まるで隕石が落ちた時のような・・・・
愛紗「ご主人様!!!!!お怪我はございませんか!?」
轟音を聞きつけて愛紗が部屋から飛び出してきた。愛紗だけでなく、翠や焔耶、雪蓮や華琳達も
駆けつけた。
雪蓮「一体何があったの!!?もの凄い音したわよ!?」
華琳「どうやらただ事じゃなさそうね・・・。」
焔耶「妖かなにかか!?」
みんな突然の事で困惑してるみたいだ。実際俺も何が起きたか理解できないでいる。まさか隕石が落ちてきたのだろうか?確認しようにも砂煙が舞い散り何も見えない。
愛紗「なんなのだ一体・・・」
鈴々「あ!!砂煙が薄れてきたのだ!!」
やっと砂煙が薄れてきた。クレーターの真ん中に何かあるのが見えた。隕石だろうか?それにしては
でかいような・・・。
いや、あれは
・・・・・・・・・人?
一刀「人だ!!!」
愛紗「人!?まさか、ご主人様と同じ天の世界の・・・?」
鈴々「あ、動いた!!!」
鈴々の言葉を聞き、皆の視線が一斉にクレーターに向いた。
???「痛ってぇぇぇ、あの馬鹿適当に飛ばしやがって・・・・・」
鈴々「喋ったのだ!!!」
愛紗「いや、喋るのは当たり前だろう。」
焔耶「人じゃないかも知れないぞ!?」
得体の知れない何かを感じ取ったのか、雪蓮は南海覇王を、華琳は絶を構えた。
雪蓮「・・・・・・・・・」
華琳「・・・・・・・・・」
???「おいおい、物騒なもん構えないでくれ。怪しいもんじゃないよ。」
華琳「あなたは何者?」
???「俺か?俺の名は黒薙だ。」
雪蓮「あなたは何処からきたのかしら?」
黒薙「んーーーなんと答えればいいかな・・・・」
不意に、目が合った。
黒薙「ん?その制服は・・・・・。君ひょっとして、北郷一刀君かい?」
一刀「・・・・なんで俺の名前を?」
黒薙「そりゃあ、君に会うためにわざわざこんな世界まで来たんだ。それにしても、適当に飛ばされ
た先で会えるとは運がいいな。探す手間が省けた。」
黒薙と名乗る男はゆっくり立ちあがってこちらに近づいてきた。2メートルはありそうな長身だ。サングラスをかけているせいか、表情が読めない。
一刀「あ・・・あの・・・」
黒薙「長く待たせてしまったようで申し訳ない。ようやくだ・・・」
一刀「あなたは・・・一体・・・?」
黒薙「ああ、まだ自己紹介が済んでなかった。おれの名前は黒薙柳臥だ」
「君を現代に連れ戻すために来た」
つづく
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こんな展開あったらいいなーと考えて書いてみました。駄文ですが初投稿なので優しい目で見てください。