CROW2
プロローグ
「終わりと始まりは突然訪れる。わたしはこの力で世界を、
再構築する」
神父は高々と両手を挙げて言い放つ。隣にいた少女も深く頭を下げつつ微笑む。
「さぁて、始めよう。エイミー!!」
「はい、マスター」
エイミーは床に魔法陣を書き始めた。
「ふはははは、これで術式は完成する。冥土送りがな。
賢者の石、吸血鬼の魔法陣、このわたしの魔力、そして、
高貴なるこの娘の生き血を注ぐことにとって、発動するのだ!
断罪術式がぁぁぁっ!!!」
激しい奇声を上げる神父。術式完成が間近にせまり、よだれを垂らして
魔法陣を見つめる。
しかし、この術式は完成には至らなかった。
「マスター。術式の発動がレジストされています!!」
神父を見やるエイミー。その表情には焦りが見えている。
「なんだとぉー。」
原因不明の事態に焦りを見せる神父。完全密封空間に干渉されたらしい。
「あーあ。これまたテンパっちゃってまー残念な腐れ神父さん・・・」
カツ、カツ、カツ・・・
一歩、一歩、ゆっくりと近付いてくるその陰に、神父は顔をひきつらせる。
「貴様がなぜここに?齦聖ぇ!!」
神父の無情にもひきつる顔と、状況が分からないエイミー。
そして・・・
ニヤリと笑いながら近づいてくる齦聖。
齦聖の背後には無残にもやられて積み上げられた、警備兵たちがいた。
「始めよう」
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GROWの続きとゆうことでCROW2です
プロローグです
はじまりは突然です