No.226015

真・恋姫†無双~赤龍伝~第69話「流水」

さん

この作品は、基本的に呉√にそっては行きますが、他√に
脱線することもあります。
主人公も含めてオリジナルキャラクターが多数出てきます。
未熟なため文章におかしな部分が多々あるとは思いますが、長~~い目で見てくださると助かります。

2011-07-03 03:54:12 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:3443   閲覧ユーザー数:3001

真・恋姫†無双~赤龍伝~第69話「流水」

 

 

 

小蓮「赤斗、大丈夫? 落ち着いた?」

 

赤斗抱きしめたまま小蓮が尋ねる。

 

赤斗「うん。だいぶ楽になったよ……ありがとう。シャオ」

 

小蓮に抱きしめられているうちに、赤斗の頭痛が治まった。

 

小蓮「えへへ、シャオは赤斗の妻だもん♪ これぐらい当然よ♪」

 

小蓮の笑顔に赤斗は癒されるようだった。

 

赤斗「でも、シャオ。僕はどうしたんだっけ?」

 

小蓮「覚えてないの? 川の近くで倒れて、嶺上に背負われて戻ってきたのよ」

 

赤斗「そうか! あの時、右目の包帯を取って…………」

 

右目から処理しきれないほどの情報が入ってきて倒れた事を、新しく右目に巻かれた包帯を触りながら思い出す。

 

小蓮「赤斗。本当に大丈夫?」

 

小蓮が赤斗の顔を覗き込む。

 

あまりにも顔の近くに、小蓮の顔が近づいてきたので赤斗は、咄嗟に小蓮から離れた。

 

赤斗「ほ、本当に大丈夫だから!」

 

小蓮「照れてる」

 

赤斗「///////」

 

小蓮「やぁん、可愛い」

 

嶺上「おっ! 起きたか!」

 

賑やかな声とともに嶺上が天幕に入ってきた。

 

赤斗「嶺上か! 昨日の夜は迷惑かけたね」

 

嶺上「昨日の夜だと? お前が倒れたのは、一週間も前だぞ!」

 

赤斗「いっ、一週間!? そんなに僕は寝ていたのか?」

 

嶺上「そうだ。お前はよく眠るよな」

 

赤斗「ははは……そうかもね。自分でもそう思うよ」

 

確かに嶺上の言う通り赤斗は、この世界に来てから倒れては眠る事を繰り返していた。

 

今回で何回目なのか赤斗本人も覚えていない。

 

赤斗「ところで先生は?」

 

嶺上「亞莎を鍛えている」

 

赤斗「……はい?」

 

嶺上「お前が起きるまでの退屈しのぎだそうだ」

 

赤斗「……なるほど。それで亞莎に目をつけたのか」

 

もしも、孫呉の中で赤斗の流派である無双無限流を学ぶとしたら、恐らく最も適任なのは亞莎だろう。

 

次点では明命と思春の二人。

 

無双無限流の基本は気を操り、気の流れを読む事から始まるのだから。

 

赤斗「それで先生は今どこ?」

 

小蓮「亞莎と一緒に川にいるよ♪」

 

赤斗「じゃあ行ってみようかな」

 

 

小蓮「ほら赤斗。あそこ!」

 

小蓮に手を引かれて、赤斗は小川の近くまでやってきた。

 

赤斗「……亞莎」

 

亞莎が膝まで小川の中に入っていた。

 

小蓮「亞莎、何してるの?」

 

嶺上「すごい集中力を感じるな」

 

赤斗「あれは……浮葉。いや、流水か!」

 

赤斗は亞莎の姿を見て驚く。

 

今の亞莎から感じるのは、まぎれもなくの奥義“流水”だった。

 

赤斗「たったの一週間で流水を習得したのか。すごいな亞莎は」

 

虎徹「何だ来たのか?」

 

赤斗「先生、恋!」

 

虎徹「もう起きても平気なようだな」

 

赤斗「はい。ご心配をおかけしました。恋も心配かけたね」

 

恋「うん」

 

嶺上「亞莎は何やってるんすか?」

 

虎徹「魚を獲っているのさ」

 

小蓮「竿もなしで?」

 

虎徹「まあ見てるといい」

 

顔から自信を漲らせている虎徹に言われ、一同は亞莎に注目した。

 

 

亞莎(……あの魚はムリ。……あの魚もダメ。……どの魚も私を警戒して近づいてこない。……私が近づけば、魚たちも逃げてしまう)

 

ここで亞莎は、改めて赤斗のすごさを思い知る。

 

虎徹が言うには、赤斗はこの修行を子供の時に終えているそうだ。

 

亞莎(……さすがは赤斗様ですね。私もがんばらなきゃ)

 

亞莎「ふぅー」

 

亞莎(…………川の流れを読み。魚の動きを読む。そして私は、その動きに対して最良の行動をとる)

 

この一週間、虎徹から教わった“流水”について、頭の中で何度も亞莎は繰り返す。

 

亞莎「…………………………………………ここです!」

 

亞莎の声とともに、一匹の魚が宙を舞い、地面へと落ちる。

 

川を泳ぐ一匹の魚の動きの流れを、亞莎は読み切ったのである。

 

亞莎「……できた」

 

赤斗「すごいじゃないか亞莎!」

 

亞莎「せ、赤斗さまっ! 小蓮様たちも!」

 

虎徹「だいぶマシになったようだな」

 

亞莎「いえ、そんな私なんか……」

 

嶺上「いや、大したもんだと思うぞ」

 

赤斗「そうそう」

 

亞莎「///////////////」

 

虎徹「ほら、顔を赤くしてないで、残りの人数分の魚を獲ってこい」

 

亞莎「え?」

 

虎徹「こんな小さな魚じゃ、昼食にならないだろ?」

 

亞莎「わ、分かりました!」

 

虎徹「赤斗。お前も手伝ってやれ」

 

赤斗「僕もですか?」

 

虎徹「リハビリには良いだろう」

 

赤斗「起きていきなりはきついですけどね」

 

虎徹「いいから、早く行ってこい」

 

赤斗「はーい」

 

しぶしぶ赤斗も亞莎と一緒に川に入った。

 

亞莎「赤斗様大丈夫ですか?」

 

赤斗「うぅ、溺れないだろうから、何とか平気かな。でも、早く魚を獲っちゃおう!」

 

泳げないので川や海が大の苦手な赤斗は、早く済ませる事だけを考え、流水を発動させた。

 

その後、流水にまだ不慣れな亞莎と、右目が使えず距離感がイマイチな赤斗の二人は、苦戦しながらも人数分の魚をなんとか獲る事ができたのである。

 

 

その夜、赤斗は虎徹に呼び出されて、小川にいた。

 

虎徹「どうだ。少しは勘を取り戻したか?」

 

赤斗「ええ。左目だけでも距離感は掴める様になりましたね。でも今は、そんな事より先生に聞きたい事があるんです!」

 

虎徹「…………」

 

赤斗「僕の右目は……一体どうなったんですか!?」

 

虎徹「単刀直入に説明するぞ。お前の右目は龍に喰われたんだ」

 

赤斗「?」

 

虎徹「お前は狂神を使った影響で、龍脈の気が右目に流れ込んだのさ」

 

赤斗「……狂神の? ……そうなると、どうなるんですか?」

 

虎徹「腕を喰われた者は膂力を、脚を喰われた者は走力を驚異的なまでに手に入れた。だが、どれも龍脈の力に耐えきれず身を滅ぼしている」

 

赤斗「…………」

 

赤斗は身体を震わせる。

 

虎徹「お前はその右目で何を見た?」

 

赤斗「……音も匂いも、それ以外にも色々見えました」

 

虎徹「音と匂いが見えた?」

 

赤斗「はい」

 

虎徹「……そうか。驚異的に視力が上がって、本来見えないものまで見えているという事か」

 

赤斗「僕は、どうすればいいですか?」

 

虎徹「暫く右目は使わない事だ。あとは龍脈の力を制御できるようにするんだな」

 

赤斗「その為の修行ですか?」

 

虎徹「そうだ。まずは自分の気を完璧に制御できるようにするぞ」

 

赤斗「…………はい」

 

赤斗は、そう返事をすると自然と笑っていた。

 

 

 

つづく

 

 

~あとがき~

 

呂です。読んでくださって、ありがとうございます。

 

 

真・恋姫†無双~赤龍伝~に出てくるオリジナルキャラクターの紹介

 

オリジナルキャラクター①『風見赤斗』

 

姓 :風見(かざみ)

名 :赤斗(せきと)

字 :なし

真名:なし

武器:花天と月影……二振りの日本刀(小太刀)。赤色の柄で赤銅の鞘に納まっているのが“花天”で、黒色の柄で黒塗りの鞘に納まっているのが“月影”。

 

本編主人公の少年。

身長168㌢。体重58㌔。年齢17歳。黒髪黒眼。(右目は輝く金色)

放課後に道場で古武術の達人である先生に稽古をつけてもらうのが日課だったが、ある日道場で黒尽くめの男に襲撃される。

その際、赤い光に包まれて恋姫の世界に飛ばされる。

死にかけていた所を、火蓮によって保護され“江東の赤龍”という異名を付けられる。

古武術 無双無限流を学んでおり、その奥義を使えば恋姫の世界の武将とも闘えることができる。

無双無限流には、『全ての奥義を極めしとき、その身に龍の力が宿る。』という伝承がある。

奥義には“疾風”“浮葉”“流水”“月空”“烈火”“絶影”“龍鱗”“狂神”などがある。

奥義の同時発動は可能だが、奥義単体の発動以上に身体に負担がかかる。

現在、奥義“狂神”を発動させて、龍脈の気が流れ込んだ影響で右目は金色に変化している。

 

好きなもの:肉まん

苦手なもの:海(泳げないから)

 

能力値:統率3・武力4・知力4・政治2・魅力4

 

 

 

オリジナルキャラクター②『孫堅』

 

姓 :孫

名 :堅

字 :文台

真名:火蓮(かれん)

武器:南海覇王……やや長めの刀身を持つ、両刃の直刀。派手な装飾はないものの、孫家伝統の宝刀。

 

孫策(雪蓮)たちの母親。

身長173㌢。腰まで伸びる燃えるような赤い髪の持ち主。

血を見ると雪蓮以上に興奮してしまう。

孫尚香(小蓮)には非常に甘い。周りの人間が呆れるほどに甘い。

この外史“赤龍伝”では孫堅は死んでいない。

 

好きなもの:娘たち(特に小蓮♪)と酒

 

能力値:統率5・武力5・知力3・政治4・魅力5

 

 

 

オリジナルキャラクター③『諸葛瑾』

 

姓 :諸葛

名 :瑾

字 :子瑜

真名:藍里(あいり)

武器:風切羽(かざきりばね)……火蓮から受け取った護身用の短刀。諸葛瑾(藍里)の実力が低いので、あまり役に立っていない。

 

諸葛亮(朱里)の姉。

諸葛亮(朱里)とは違い、長身で胸も大きい女性。髪は金髪でポニーテール。

温厚で気配りのできる性格で、面倒見も良い。赤斗の世話役として補佐につく。

一時は、自分たちとは違う考え方や知識を持つ赤斗に恐怖心を持っていた。

政治、軍事、外交と様々な仕事をこなすが、諸葛亮(朱里)には僅かに及ばない。

 

苦手なもの:酒(飲めるが、酔うと周りの人間にからむようになる)

 

能力値:統率3・武力1・知力4・政治4・魅力4

 

 

 

オリジナルキャラクター④『太史慈』

 

姓 :太史

名 :慈

字 :子義

真名:嶺上(りんしゃん)

武器:雷電(らいでん)……二本の小型の戟。

 

非常に勇猛かつ、約束に律儀な武将。銀髪レゲエの女性。

孫策(雪蓮)と一騎打ちして引き分けたことがある。

それ以来、孫策の喧嘩友達になっており、よく喧嘩をしている。

孫尚香(小蓮)や諸葛瑾(藍里)と仲が良く、孫尚香(小蓮)の護衛役をしている事が多い。

子供好きで、よく街の子供たちと遊んでいる。

弓の名手でもあり、その腕は百発百中。

 

好きなもの:子供

 

能力値:統率4・武力4・知力3・政治2・魅力3

 

 

 

オリジナルキャラクター⑤『司馬懿』

 

姓 :司馬

名 :懿

字 :仲達

真名:不明

武器:不明

 

黒尽くめの衣装を身に纏った、曹操軍の軍師。

曹操軍に属しているが、曹操からの信頼はないといっても良い。

色々と裏で暗躍しており、虎牢関では張遼を捕え、術により自分の傀儡にしている。

今は、魏から姿を消している。

 

能力値:統率5・武力?・知力5・政治5・魅力?

 

 

 

オリジナルキャラクター⑥『玄武(げんぶ)』

 

姓 :不明

名 :不明

字 :不明

真名:不明

武器:魏軍正式採用剣……魏軍に配備されている剣。

 

司馬懿の部下。

普段は何の変哲もない魏軍の鎧を身に纏い、普通の兵士にしか見えない。

しかし、眼の奥からは異質な気を醸し出している。

鎧の下には黒の衣を纏っており、素顔は司馬懿に似ている。

虎牢関では、鴉と一緒に張遼を捕えた。

 

能力値:統率2・武力4・知力3・政治1・魅力2

 

 

 

オリジナルキャラクター⑦『鴉(からす)』

 

姓 :不明

名 :不明

字 :不明

真名:不明

武器:爆閃(ばくせん)……司馬懿から受け取った回転式拳銃。

 

司馬懿の部下。

性格は軽く、いつも人を馬鹿にしているような態度をとる。

司馬懿と同じ黒い衣装だが、こちらの方がもっと動きやすい軽装な格好をしている。

寿春城では、孫堅(火蓮)を暗殺しようとした。

 

能力値:統率2・武力4・知力2・政治1・魅力3

 

 

 

オリジナルキャラクター⑧『氷雨(ひさめ)』

 

姓 :不明

名 :不明

字 :不明

真名:不明

武器:氷影(ひえい)……氷のように透き通った刃を持つ槍。

 

司馬懿の部下。

青い忍者服を着た長い白髪の女。

背中には“氷影”を携えている。戦闘時には全身からは氷のように冷たい殺気が滲み出す。

洛陽で董卓(月)と賈駆(詠)を暗殺しようとした所を、赤斗と甘寧(思春)に妨害される。

官渡の戦いでは、呂布の部下を連れ去り、それを止めようとした陳宮を殺害する。

 

能力値:統率2・武力4・知力3・政治1・魅力3

 

 

 

オリジナルキャラクター⑨『宮本虎徹』

 

姓 :宮本(みやもと)

名 :虎徹(こてつ)

字 :なし

真名:なし

武器:虎徹……江戸時代の刀工が作った刀。

 

赤斗の古武術の師匠。

年齢は50歳。実年齢よりも、肉体年齢は若い。

赤斗と一緒に、恋姫の世界に飛ばされたと思われる。

最初は河北に居て、それからは用心棒をしながら、色々と辺りを転々としている。

赤斗曰く、『無双無限流の妙技を見せてやるっ!』が口癖で、その実力は呂布(恋)以上。

 

能力値:統率?・武力6・知力5・政治?・魅力?

 

 

 

※能力値は「5」が最高だが、呂布の武力と劉備の魅力は「6」で規格外。


 
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