No.220787

ラムネの中のビー玉みたく

茅霞さん




もう梅雨入りですな。茅霞ですー

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2011-06-05 00:45:38 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:493   閲覧ユーザー数:474

 

 

 

誰かが隣で泣いていた 僕はそれを見ないフリした

何が正しいのか 何が間違いなのか

それすら灰色に染まってしまった今、

あの頃見上げた青い空はもう 

灰色の雲に覆われて 見えなくなった

 

あの頃と比べて灰色に染まった今

助け合いができるほどの余裕なんてなくなっていた

 

世界に抗うことも忘れた僕らはいつの間にか

この世界のルールに疑問を感じなくなっていた

 

太陽が眩しく思ったのはいつからだろう

お月様を追いかけて歩いたあの頃

お星様をこの手に掴むんだ

そう意気込んだあの頃の俺は 今どこに行ったんだ

 

夕日に向かって走ろう 古い映画みたいなそんな台詞を

馬鹿みたいだと思ってた 今思うとそんな気分の時も

夕日に向かって叫びたい時もあるよなって思うんだ

 

大人になった それが悪いことだとは言わないさ

痛みや冷たさに慣れたおかげで

あの頃守れなかったものを守れるようになったから

 

大人の方がいいのか 子供の方がいいのか

そんなことはソイツ次第 俺にはわかんねぇよ

あの頃出来なかったこと 出来るようにはなったけど

輝いてたこの世界が今、 灰色にくすんで見える

 

 

ラムネの中のビー玉みたく 透き通った世界だったらいいのに

見えない法律混ざって灰色になった この世界の下はまだ見えない

 

平凡が一番さ 誰かがそんなことを言ったけど

自分と自分以外の世界 そんな冷たい世界が

平凡だなんていうヤツラは 果たして正しいのだろうか

 

何が平和? 変わらないこと?

変わらなくあり続けることが平和なの?

 

助けてと泣き喚けてたあの頃

上や下、横の顔なんて気にしてなくて

俺はここにいるよって胸張って言えた

そんな些細なことが今、うらやましく思うんだ

 

大人・子供どっちがいいなんてソイツ次第

だけど俺はまだわかんねぇ 未だ考え中さ

やれることがやれなくなった やれないことがやれるようになった

反転する世界観に俺は まだ戸惑い 迷い 今日も歩く

 

 

輝いてたこの世界が 灰色にくすんで見えてる

ラムネの中のビー玉みたく 世界が透き通っていたらいいのに――――。

 

 

 

 

 


 
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