No.220210

[アリアンロッド・サガ 【アクロス】] ユンガー×エルザ

ついったの診断メーカーで見つけたお題。妄想があふれ出てきたので、勢いのままうp。ユンガー×エルザは影にカテナがあると思うのです。 ss書くの久しぶり…続けられそうなら纏めるかもしれないです。 アクロスお絵描きもしたいです。

2011-06-02 17:52:52 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:899   閲覧ユーザー数:893

「…行くぞ。」

「!はいっ」

 

慌てて彼の後を追いかけた。

私が小走りで追いつくのを待ってから、ユンガー隊長は歩き出す。

 

(うーん。あれは結構お手ごろだったな…

まとめて仕入れればお安くしてくれるかしら。)

 

ノーデンスの依頼で訪れた街。

情報収集の合間も、商品のリサーチは怠らない。

経費はノーデンス持ちだし、絶好の機会ですもの!

 

ひょろりと背の高い隊長のすぐ後ろを歩く。私の定位置。

ツヴァイの事件が落ち着いて、こうやって二人きりで旅をすることが多くなった。

ふと、その手が目に入る。

男の人にしては繊細な手。一度だけ「婚約者」だと偽って腕にしがみ付いたっけ。

 

そういえばこの人は「女」のにおいがしない。

エルダナーンという種族がそうなんじゃなくて「ユンガー」という人が、なのかもしれない。

いつも近くにいた私達が10代だったし(ダイン(?)は年齢不詳だけど)、あえて気付かせないようにしていたのかも…

 

手を伸ばした。

ホントに無自覚だった。

 

 

(?…どうしてそんなことが気になるの?)

 

 

手が、止まる。

 

…ああ、そうか。

彼の向こうには「彼女」がいる。

恋ではないかもしれないけど。でもずっと強い――私達とは違う絆。

 

…ひとごとでも、ないのかもしれない。

アルにはあんなこと言っておいて。

 

 

(だけど、今の私には――)

 

 

私は手を下ろす。

ほんの少し指先に熱を持ったまま。

 

 

 

 

【伸ばした指先は空気を掠めて】


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
1
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択