ここは、夏口に駐屯している黄祖の支配下の一つの町である・・・
そこでは一人の男が、都督を務めていた。名を、蘇飛・・・
この蘇飛は、文武両道のお手本とも言え、武は孫策にも匹敵するとも言われ、智は周喩にも劣らず、その上優しさもあるため、この当たり一帯では、かなりの評価を得ていた・・・
蘇飛「これはどうしたらいい?」
魯粛「それはですね~・・・」
あれ以来、甘寧とは言葉を交わさずにいる蘇飛・・・
蘇飛「・・・・・・・」(ボー)
魯粛「蘇飛様!!手が止まってますよ!!」
蘇飛「ん・・・あぁ・・・」
魯粛「(どうも調子が狂いますね・・・)なにかあったんですか?」
蘇飛「え?いや別に・・・」
魯粛「・・・ぁ、甘寧・・・」
蘇飛「!!」(バッ!)
魯粛「・・・・・・・・・・」(ジー)
おいおい、そんなのありかよ・・・
蘇飛「魯粛?)
魯粛「なんですか?」(ニコッ)
蘇飛「わかったから・・・話すよ・・・」
しぶしぶ話すことに・・・
甘寧「(なんだか気分が優れんな・・・)はぁ~・・・」
魯粛「なにが、はぁ~、ですか!!」
甘寧「!?、何故、貴様が此処に!?」
魯粛「そんなこと、置いといて・・・」
甘寧「(置いとくのか・・・)何の様だ・・・」
魯粛「あなた、自分が何をしているのか分かっているのですか?これは立派な反逆罪ですよ!!」
甘寧「ほぅ、私に罰を与えるというのか?」
魯粛「えぇ!もちろん!という訳であなたには・・・地下牢に入ってもらいます」
一気に冷めた声で魯粛が告げる・・・
甘寧「ふん!今更どうこう言うつもりはない、好きにしろ・・・」
魯粛「そうですか、では・・・」
ガシャン!、と手錠をかける・・・
カツン、カツン、と靴音が響く・・・
甘寧「此処に、このような場所があったのか・・・」
魯粛「えぇ、今では使われていませんがね・・・」
壁は石が積まれただけのようなものであって、その周りには蜘蛛の巣やらなにやら、いろんなのがいる・・・
ギィー、と牢屋の扉がなる・・・
魯粛「それではあなたには、これから3日間程、此処で頭を冷やしてもらいます。食事等は責任持って、運ばせます。それと、今手錠ははずしておきます・・・」
甘寧「頭を冷やす、か・・・」
魯粛「それでは、『あの方』としばらく大人しくしといてください・・・」
ガシャン!と扉を閉める音がした・・・
甘寧「・・・待て、今大事な事を言わなかったか?」
?「誰だ?」
甘寧「はっ?」
薄暗いところなので、顔が良く見えないが・・・
甘寧「まさか・・・」
?「もしや・・・」
二人「蘇飛か?」「甘寧か?」
奇妙な再会である・・・
甘寧「何故、貴様が此処に?」
蘇飛「今、明かりをつける・・・」
甘寧「貴様、人の話を・・・」
ボゥ、と音がして蝋燭に火が灯り、ようやく顔が確認できた・・・
甘寧「それで、何故貴様が?」
蘇飛「さぁな?いきなり連れてこられた・・・」
甘寧「それでも、都督か?」
蘇飛「やかましい・・・」
甘寧「全く・・・」
・・・・・・・沈黙が続く・・・
甘寧「(ん?待てよ?今、この状況は・・・二人きり?)・・・・・・・」
蘇飛「(魯粛の考えが読めた・・・)・・・・・・・」
甘寧「(そうか、あやつは)・・・・」
『俺たち(私たち)が仲直りしろと・・・』
魯粛「ひ~ん、仕事が終わらないよ~」(泣)
文官「次はこれをお願い致します・・・」(ドスン!)
おぅ、書類の山(チョモランマ)・・・
魯粛「早く、仲直りしてください~」(泣)
【続く】
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はぁ~、疲れた・・・
引き続き作品投稿中・・・・・・・・・・