始めに、主人公を始めとした登場人物の性格にズレがあるかもしれません。
そういうものだと納得できる方のみ、ご観覧ください。
第1話 結成!最強!北郷盗賊団!! by左慈
作られた外史
それは新しい物語の始まり
終端を迎えた物語も、望まれれば再び突端が開かれて新生する
物語は己の世界の中では無限大
そして閉じられた外史の行先は、ひとえに貴方の心次第
さあ
外史の突端を開きましょう
目が覚めると、俺は荒野に倒れていた。
「いやいや、ないない、これは無いって。うん、夢だな。大方、左慈が于吉に掘られてる光景でも見て気を失ったんだろう。まったく、迷惑な奴だな、左慈は」
「いや、一刀くん。現実逃避は止めてください」
「聞くが北郷、俺はお前の友達だよな?幼馴染だよな!?」
周りを見れば、于吉と左慈の二人もいた。
よかった、一瞬こいつらが俺をゴリ山に売ったせいで閉鎖空間に呑まれたのかとおもったじゃないか。
俺に友達を疑わせるとは、許せないな、ゴリ山。
ちなみに手に持った鏡は何処かに消えている。
「ああ、当然のことを言うなよ。左慈、お前は俺の大切な友達だ」
「じゃあ!なんで!俺が!于吉に掘られなきゃなんねえぇぇだよぉぉぉぉ!?」
「そりゃ、于吉に恩売りたいし。お前はそういうキャラだし?まあ、許せ♪」
「そうです、左慈。これは仕方のないことなのですよ。一刀君の言うことが正しい。何故かは知りませんが、左慈は宇宙規模の悪意を向けられても仕方がないのです。多分、前世で何か悪いことでもやったのでしょう。そしていい加減、私の愛を受け入れてください」
「、、、くっ、いじめ、かっこ悪い」
遂には膝を抱えてしまった左慈、本当にこいつはイジリがいがあって面白いよな。
「不良が何言ってんだよ」
取りあえず、何時も通りの左慈と于吉、そして俺であることを確認する。
よかった、急展開で性格変化イベントが起きなくて。
傲慢不遜なのに仲間内では弱い、左慈。
頭脳明晰な癖にどこか憎めない、于吉。
人畜無害な振りをし続けてきた、俺。
この三人の日常が、というか本来の俺でいられるこの関係が俺は大好きなのだ。
俺はそんな仲間思いなことを考えている。于吉は山を睨んでいる。
「あの、一刀君、左慈。あの山、何の山に見えますか?」
「さあ、阿蘇山か?」
「いや、富士山ではないことは確かだ」
「、、はぁ、聞いた私が愚かでしたよ」
于吉は額に手を当て、大げさにふらつく。
「いや、急に目の前にある山の名前を聞かれてもわかるか。お前みたいに世界地図丸暗記してる天才と違って、俺達は凡才なんだ」
「だな。で、于吉。あれは何の山なんだ?聞くからには分かるんだろ?」
「ええ、、、、私の眼鏡の度がずれていなければ、、、どう見ても五台山に見えてしまうのですが、、」
「、、、五台山って、中国にある山じゃなかったっけ?」
「ええ、中国山西省東北部の五台県にある霊山です。ちなみに2009年にUNESCOの世界遺産に登録されました」
「無意味な情報までありがとう、于吉。さてと、左慈、俺達の修学旅行の行先は中国だったっけ?」
「いや、九州だな。沖縄か長崎かもめた末、長崎だ。まったく、先公共も原爆関係の施設を見せたいなら、せめて原爆ドームも見せろよ。両方見せてこその教育だろう」
「お前の言葉の全てがどうでもいいな、左慈。あと、不良が教育を語る前にするとこがあるだろ、することが。どうなってんだよ、、テレポートでもしたのか?俺たちは大能力者(レベル4)だったのか!?だったら、超電磁砲をストーカしなきゃならなくなるのか!?不味いだろ!せめて高校生まで待とうぜ!?」
「いえ、私たちは能力開発など受けていませんよ。一刀君、落ちつきなさい。現実的に考えましょう。はっきり言いますが、非常に何かがやばい状態ですよ?私達。今はおふざけなしで、真面目に行きましょう」
「そ、そうだな。真面目に考えて、、実は俺達が奪った銅鏡は国宝級の価値があって、あの後、校長に記憶が飛ぶほどリンチされて、国外退去で中国に飛ばされたんじゃないのか?」
「ナイスだ、左慈。そうに違いない」
俺は左慈に親指を立てる、左慈も返してきた。
「はぁ、貴方達に真面目など求めた私が馬鹿でした」
「おい!」
于吉がため息を付いていると、後ろから声が掛った。
振り向けば、三人の男達はいた。
「、、、、、、、」
「、、、、、、ぷっ」
「、、、、、、ぷっ」
その姿を見て、俺と左慈は思わず噴き出す。
「(こら!一刀くん、左慈、失礼でしょう。人の顔を見て笑うなんて)」
「(だっ、だって、なにで、何だよ、あのコスプレ。元ネタが分かんないなら笑うしかないほど似合ってねーよ。何目指してんの?何目指したらあんな、自分自身の全てを否定できるファションで人前に出られるの?)」
「(そうだぞ、于吉。しかも、明かに小物臭全開だろ。髭とデブとチビって、あいつら絶対今後出番ないぜ?って分かるキャラ設定すぎるだろ。しかも黄色って、せめて黒ならまだ悪役の色が出てよかったのに、絶対馬鹿だぜあいつら)」
「(きっとやむにやまれぬ事情という物があるのですよ。人間、しがらみが多いものです。宗教上のことや、後は多分上司の命令で宴会芸の練習でもしている、可哀想な人たちなのでしょう)」
男達三人は肩を震わせていた、顔には明かに怒りを宿している。
どうやら、俺達の密談は笑い声から分析で筒抜けだったらしい。
「て、てめえら。いい加減にしやがれよ。訳分かんねえことばっか言いやがって」
「アニキ、こいつら、頭おかしいんじゃないすか?」
「ああ、俺もそう思ってたとこだ。取りあえず、身ぐるみ剥がすぞ」
「んだ」
男達は剣を抜く。
おいおい、マジかよ。
銃刀法違反じゃねえの?
「はぁ、付いてないな。于吉」
「ですね、本当に運がない」
「ふん、なんだ。頭がイカレてんのかと思ったが、状況はよくわかってんじゃねえか。そのまま、大人しく ゲホオッ 」
「あ、アニキ!」
「いま、、なんつった。今お前、、、俺たちのことを馬鹿にしたか?」
完全にキレた左慈を横目に、俺は于吉を見る。
于吉は大げさに手を上げ、お手上げポーズを作った。
「ほんと、付いてないな、お前達。左慈はさ、知った相手に馬鹿にされるならともかく、知りもしない相手に舐められるのが嫌いなんだよね。不良だから」
「あ、アニキ。大丈夫ですか!?アニキぃぃ!」
「あ、アニキ。よ、よくもやってくれたんだなあ!」
太った一人が左慈の前に立ちはだかるが、左慈は怯えもしない。
伊達に、全国最強の不良なんて痛いセリフを吐いている訳ではないのだ。
「ふん、そんなに奴が大事なら。俺の手でまとめて殺してやる!」
「後、そいつ本当に他人には容赦ないから。死なない様に気を付けてね♪」
「「「ひっひぃぃぃぃ」」」
左慈のキメ顔と共に、飛び蹴りが炸裂した。
「む?流石中国、炒飯が美味いぞ。やっぱ、本場は違うな。流石中華だよ、中華国三千年は伊達じゃねーよ。まあ、まだこの時代は三千年なんて立ってないだろうけど。なあ?」
「そ、そう、ですね。なんだな」
「おい、どうなってやがる。俺は餃子頼んだ筈だろ、なんで水餃子が来ている!于吉、北郷、ちょっと厨房の奴らシメテくる!生地で包んでこんがりおいしい焼き餃子にしてくる!!」
「い、いや、それは流石にまずいでやんすよ」
「落ち着きなさい、左慈。本来、この時代の餃子は蒸し餃子や水餃子が主流なのですよ。厨房の方々に不手際はありません。焼き餃子が食べたいのは分かりますが、カルチャーギャップを受け入れ、水餃子を楽しみなさい。これも海外の楽しみ方です。ねえ?」
「はっはっ、、は、、」
左慈が男達三人を蹴り殺そうとし、それを止める代わりに三人の奢りで定食屋?の様な場所に来て、中華料理を楽しんでいた。
俺達三人の前には料理があるが、男達の前にはお冷しかない。
悲しいが世界は弱肉強食だった。
俺は炒飯を食べながら訪ねる。
「で?アニキさん、だっけ?今の話に嘘は無いよね?今の時代は漢王朝、皇帝は霊帝。ファイナルアンサー?」
「ふぁ、ふうあいならる?あんさあ?な、なんだか分かんねえけど、嘘は言ってねえよ」
「、、、うーん、于吉。どう思う?」
于吉は箸を置き、指で眼鏡を上げる。
「、、信じがたいことですが、事実なのでしょう。街並み、それに人々の服装を見れば此処が現代出ないことは明快。本来、普通である筈の私たちの制服が、逆に浮いてしまっている。タイムスリップ、という現象なのでしょうね」
「、、、タイムスリップね。机の引き出しに飛び込んだ覚えは無かったんだけどな~。大体、ネコ型ロボット飼ってね―し、ははは。、、、随分冷静だな、于吉」
「冷静であろうと心掛けているのですよ。内心、突風ときどきゲリラ豪雨です」
「北郷、于吉。ここはポジティブに考えたらどうだ?この時代に居る限りは退学も、ゴリ山の説教もない」
「帰った後はどーすんだよ。、、、帰れるか分かんないけど」
「この経験を生かして自伝を書いてベストセラーだ!」
左慈は机を叩きながらそう叫ぶ。周りの客の目線がすごいが、俺と于吉は互いに笑い合う。
「ほんと、お前が居てくれてよかった。さすが幼馴染だな、左慈」
「ええ、流石は私の左慈です。惚れなおしました」
「ふん、当然だろ。俺様を誰だと思ってやがる」
キメ顔の左慈、笑顔の于吉、そして俺。
取りあえずこの三人がいればどんな状況でも生きていけると思うが、どうだろうか?
「な、なあ、言う通りに町まで案内して飯も奢ったんだ。あれ、返してくんねーかな?」
「うん?これか?」
懐から一冊の本を取り出し、捲ってみる。
何が書いてあるか、意味不明だ。
というより、中国語ですらない気がする。
「于吉、読める?」
「ふむ、、、無理ですね。字は分かりますが、文法が無茶苦茶です。おや、表紙の文字なら読めますよ。『太平要術』ですか。これが本物だとすれば、、すごいことですよ、一刀君」
「太平要術の書か、確か張角がどっかの仙人にもらったチートアイテムだよな。幸先良いなあ、おい。でも、于吉でも読めないとなると売るしかないか。それなりの値段で売れるといいけど」
「なっ、ちょ、待てよ。話が違うだろ!言う通りにしたら、返してくれるって言ったじゃないかよ!それは、俺たちにとって必要な物なんだよ!」
「、、、だからどうしたよ」
立ち上がった男の襟首をつかみむ。
「俺だって、これがお前達が汗水垂らして買った物だって言うなら、奪うほど非道じゃないよ。けど、違うだろ?どうせ、これも盗んだもんなんだろ?」
「そ、それは、、そうだけどよ」
「なら、俺達が有効活用させてもらうよ。おぼえとけ、悪銭は身に付かないってな」
男は歯を食いしばって、苦渋に耐えている。
俺は座って、食事を再開する。
「悪いな、俺達も大変なんだ。飯にも宿にも金は必要だし、俺達は俺達のやり方で三人そろって、生きて行かなきゃならないんだ、、、って、何してるの?」
炒飯を盛ったレンゲを咥えながら、床を見る。
髭の男が、床で土下座をしていた。
「、、、頼む、それを返してくれ」
「あ、アニキ!アニキがそこまですることないっすよ!」
「そ、そうなんだな。頭を上げるんだな」
「うるせえ!言っただろ、あれは天和ちゃん達にあげるんだってよ!あれさえあれば、天和ちゃん達の歌はもっと多くの人に聞いてもらえるんだよ!!」
「、、、っっ、な、なら俺だって!」
「お、おらもするんだな!」
非常に気まずい空気が店の中に流れる。
左慈は気にせず水餃子の汁をすすっているが、于吉は困った顔でこちらを見ていた。
そして、他の客の視線が痛すぎる。
土下座って、ある意味脅迫だよな?
「、、、これ、誰かにあげるために盗んだのか?」
「ああ、そうだ。天和ちゃん達、、旅芸人の女の子たちが此処に居てよ。その子達に渡すために太守の蔵からちょろまかしてきたんだ」
「なんで、そんなことを?金か?それとも、体と交換でもするのか?」
「ちげーよ!天和ちゃん達はそんなことしねえ!!」
「じゃあ、なんでだよ」
「うっ、、、救われたんだよ。あの子達の歌に、、それだけだ」
「ふーん。そっか、なら、返してやるよ」
ため息を付きながら、手に持った本を男に差しだす。
「いっ、いいのか!?」
「わかってやってんだろ、お前ら。いい年こいたおっさんを跪かせても面白くもなんともねーんだよ」
「あっ、ありがとよ」
「やりましたね、アニキ」
「と、取り戻したんだな」
「正し!」
喜び始める三人をびしっと指さす。
「渡すなら今すぐ探して渡してこい。そして、アニキさん以外は此処に残ってもらう。もし逃げたら、残った二人には痛い目に会ってもらう。いいな」
「あ、ああ、いいか?お前達」
「もちろんっす、俺はアニキを信じてます!」
「信じてるんだな」
「そして、もしお前が戻ってきたら。三人そろって俺達の召使にしてやる。本当なら、可愛い女の子の方がいいけど、我慢してやるからさ。嬉しいだろ?左慈と于吉もそれで良いよな?」
「ふぁ、いいふぉ」
「口の物を入れたまま喋っちゃいけませんよ、左慈。私は、一刀君の言うことに従いますよ」
「はっ、はは、、はぁ、、、ありがとう」
「へ、へへ、、ありがとやす」
「、、、、どうも、、、なんだな」
笑顔の俺達三人と引き攣った顔の男達三人。
アニキさん達とは年を越えた友情が育めそうだ。
やっぱ、友達百人を目指すべきだよな?
後書き
またしても、恋姫無双でありながら暴挙の男性率100パーセント!
そして、黄色い三連星に仲間フラグが!?
やり過ぎた感がありますが、後悔はしてません。
題名が決定いたしました。
華狼さんの案の内、漢字ばっかりの方を選ばせて貰いました。
この場を借りて、お礼を申し上げます。華狼さん、有難う!<(_ _)>
あっ、後これは別に男ばっかの物語じゃないですよ?
次からはしっかりと女の子が出ますからね?
ちなみに、読んでくれた方は一言でもコメントしていただけると、
やる気が出て更新速度が維持できるかも。
とか言ってみたり。、、、ごめんなさい、うざいですね。
ではこれにて、、、また次回、、、
ドロン
消えられないけど
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題名は華狼さんの案の内、一つを使わせていただきました。
\(^o^)/
第一話、、、始動です。