【Joker's】絞首台の執行人
******* 試読版 序章 ******
都内の高等学校で、女子生徒の絞首死体が発見された。
校舎に向かって左側。
正門に足を踏み入れる際、誰もが目にするであろう桜の木の幹に、少女は吊る下がったままで息絶えていた。
――第一発見者はこの学校の教頭。
彼は毎日誰よりも早くこの学校に出勤し、門の鍵を開けている。この日もいつもの様に正門の鍵を開けた。
正門の入り口には樹齢四十年程の大きな桜の木が、左右に三本ずつ並んでいる。入学式を済ませたばかりのこの時期は、桜の花が満開を迎えていた。
教頭は桜の花を愛でようと門に一番近い桜の木に接近し、死体に気が付いた。
――通報を受け、駆けつけた所轄警察官の所見。
女子生徒は木の幹に電源延長コードを結びつけ、膝をついた姿勢で首を吊っており、手首も切っていた。側には血のついたカッターナイフとウイスキーのボトル、グラスが転がっていた。
首を吊る前に酒を飲み、手首を切ったと思われる。
他殺の形跡が無い為、自殺と判断した。
Tweet |
|
|
2
|
1
|
追加するフォルダを選択
【Joker's】絞首台の執行人 小説版です。
犯罪心理?物というか
ミステリ崩れ(笑)な小説です;
続きを表示