番外編です
伏線にもなっていない・・・
生暖かい目でみてくだしあ
洛陽陥落の数刻前。
とある町の、とある場所。
洛陽から三キロ程度離れた、大きすぎず、小さすぎない町。
そこの酒家に仮面で顔を隠し、酒を呷っている男が一人、この時代に『ありえない』物ばかり身につけている。
漆黒と緋色を基調としたレザーのロングコート、黒色のシャツにダークカラーの迷彩カーゴパンツ。
無骨なコンバットブーツ、背中には大野太刀、腰には六本の刀、酒を呷る度にガチャガチャと、
コートから音がするあたり何か隠し持っているのは間違いない。
「なにやらきな臭いねぇ、おやっさん何かあったのかい?」
南蛮風に仕立て上げられた仮面、から覗く目は緋色、口には笑みを絶やさない。
「何でも洛陽で戦だとよ、連合組んで董卓様を討とうだなんてねぇ」
「へぇー、でも董卓ってのは悪い奴なんじゃないの?」
また酒を呷る。
「とんでもねぇ!!董卓様のお蔭で俺達がどんだけ楽させてもらってるか!」
「おいおい、オレァただ噂を聞いただけだよ。もう一杯」
「すまねぇ・・・ほら、・・・でもよ俺は信じてるんだ」
「何を?」
ぐぃっと酒が胃に消える。
「董卓様の勝利を・・・なんてったって董卓様には御使い様がついているんだ」
ピクッと男が反応する。
「御使い様ねぇ・・・どんなお人なんだい」
「一騎当千!神算鬼算の大将軍って噂さ!しかもかなりの男前らしい!」
「へぇ~・・・大将軍ねぇ・・・」
「ところで兄ちゃんは、兵隊か何かかい?随分物々しいが」
「あぁ、俺は戦争屋さ。傭兵だよ」
「へぇ、傭兵か。その顔も戦争で?」
「あぁ名誉の負傷だ」
意味深な笑みを浮かべて、仮面を撫でる。
「ちょいと見てもいいかい?」
「あっははは、やめときな。好奇心は猫をも殺すんだぜ・・・晩飯の肉が食えなくなんのは嫌だろ?」
「うっ・・・そういうことなら・・・止めとこう」
ザワザワと店の外が騒がしくなる。
「なんだなんだ?」
「・・・・・・」
「オヤジ!!」
「おぉ肉屋!どした!」
「やったぞ!あの業突張りが死んだってよ!!」
「なんだって!本当か!!」
「業突張りてのは、あの悪趣味な館にすんでた商人さんのことかい?」
「そうだ、よく知ってるな兄ちゃん」
「まぁ・・ね・・・一応知り合いかな。一応」
「絡まれたんだろ、兄ちゃんここらじゃ見ない物一杯持ってるしな。そうかあの野郎がくたばったか」
「あぁ!これでここでの商売がやりやすくなるってもんだ!!」
「でもよ!あいつの私兵は?」
「そいつらも全滅だ!!無理矢理に連れて行かれた娘達も戻ってきたってよ!!」
「ははははは!やったぞ!!」
「オヤジも来い!皆広場に集まってる!」
「あぁ!兄ちゃんすまねえが・・・」
「ん、いいよいいよ。そろそろお暇しようかと思ってたしな。ほい」
ジャラと金を置く。
「んじゃ、達者でな」
「あぁ!兄ちゃんもな!」
ばたばたと慌しく駆けて行く、一人町の出口に歩いていく男。
「死神のご加護がありますようにってか・・・」
血濡れの懐紙をバッサと放り投げる。
「さて・・・御使い様は何処にいくのかねぇ・・・魏?呉?蜀?まっどこでもいいか・・・どの道・・・」
ポケットから煙草を取り出し、ライターで火を点ける。
香ばしい匂いが肺を満たす。
「俺と殺しあう運命なんだからな」
肺に溜まった煙を吐き出し、仮面を外す。
その顔は・・・・
北郷一刀であった。
アンケートで独立の人気が高いようで・・・
一応独立ルートもあるんだが、なぜこんなに人気なのか
今の私には分からない・・・
まぁ、どのルートになっても全力で書くだけですがね!!
Tweet |
|
|
24
|
3
|
追加するフォルダを選択
番外編です