No.209876

異世界冒険譚 魔法少女リリカルなのは月 IF 本当はやりたかったこんな話

RYOさん

交通事故によって死んでしまった主人公。しかし、それは神の弟子が起こした事故だった!?主人公はなぜか神に謝られ、たくさんの世界へ冒険する。

これは……そのIFのお話。

2011-04-04 03:50:43 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:5179   閲覧ユーザー数:4935

海鳴町上空

 

「さて、もう行くか……」

 

俺は海鳴町に背を向け新しい世界へ……

 

「待て、塵芥」

 

「ん? はや……て……じゃない!?」

 

俺がはやてと同じ声に振り向くとはやてと同じ顔に色の違うバリアジャケットと髪の毛の女の子が浮いていた。

 

「お前……誰だ?」

 

「ふん! これから死ぬ塵芥に名乗る名など持ち合わせはおらん」

 

はやてに似た女の子は凄い偉そうにそう言った。この偉そうな口調、何処となくFATEの金ぴか王みたいな感じがする。

 

「本来なら貴様如き塵芥、我一人で十二分なのだが……他の者も来たがってな?」

 

一人称は『我』らしい。ますます俺様に似ている。

ってそんなことはどうでも良い。今聞き捨てなら無いことを言わなかったか?

 

「他の者!?」

 

「そうだ。貴様のような塵芥には最上級の応対だ。咽び泣き感謝するがいい!」

 

はやて似の子がそう言うと、周りから魔方陣が浮かび上がり女の子がたくさん現れる。

 

「な、何なんだ? これは……」

 

俺の周りにバリアジャケットを纏った戦闘準備万全の女の子達がいるのは百歩譲ってまだ良い。

だが俺の周りを囲んでいるのはなのはちゃんにフェイトにはやてにヴィータにシグナムにシャマル。後おまけにザフィーラだと!?

 

さらにはやて似の子の近くの魔方陣からなのはちゃんとフェイトに良く似た子が出てきた。

 

「お前ら……何者だ!」

 

周りに居るなのはちゃん達はなのはちゃん達自身じゃない。なのはちゃん達の魔力はまだ高町家にある。だからこいつ等はなのはちゃん達じゃない!

 

「私達は……そうですね……マテリアル、とでも名乗っておきましょうか」

 

なのはちゃん似の黒いバリアジャケットを纏った女の子が言う。

 

「マテリアル……お前達の目的は何だ!?」

 

「僕達の目的は闇の書の復活」

 

フェイト似の青い髪の毛をした女の子が言う。

 

「闇の書の復活だと!? バカな! あれが復活すれば世界が崩壊するんだぞ!?」

 

「ふん。だからどうした?」

 

「なに!?」

 

「この世界の塵芥共がどうなろうと我は知らん。我らは返るのだ……永遠の闇に……」

 

はやて似の子が言う。返る? どういうことだ?

 

「そして、我が身に闇の書の闇を蘇らせ真の王となるのだ!」

 

真の王? 闇の書の闇を蘇らせる?

はっ! こいつら良く見れば気を全く感じない。生物じゃない? シグナムたちと同じ……まさか!

 

「お前ら……闇の書の守護騎士か!?」

 

そう言うとマテリアルの三人は顔を歪ませる。

 

「闇の書に牙を向けてきた塵芥などと我を一緒くたにするな! 我らはマテリアル……構築体なのだ」

 

構築体。ってことはこいつら闇の書の破片とでも言うべき存在なのか!?

 

「……なぜ……俺を狙った?」

 

「簡単です。あなたの力は危険。なので全員で倒してしまおうかと思いまして。さすがのあなたもこの人数を相手に勝てはしないでしょう?」

 

「も~めんどくさいな~! 早くこいつをやってさっさと次に行こうよ!」

 

フェイト似の子が駄々を捏ねる様にそう言う。

……こいつらを倒す前に聞くことが出来た。

 

「…………一つ聞く」

 

「何ですか?」

 

「お前らは……なのはちゃんの敵か?」

 

「そうですね。彼女達は私達の敵です」

 

なのはちゃん似の子が答える。

 

「なのはちゃんたちに敵対しないっていう選択肢は無いのか?」

 

「ありえません」

 

「それじゃあ、最後の質問だ。……なのはちゃんたちを殺すつもりなのか?」

 

「さあ? どうなのだろうな?」

 

はやて似の子がいう。

 

「……そうか」

 

「もう良いよ! 早く倒しちゃおうよ! 返るんだ! あの暖かい闇の中に!」

 

フェイト似の子が言う。

 

「なら俺が返してあげるよ。暖かい闇ってやつに」

 

「本当か!?」

 

「ああ本当だ」

 

――トス

 

「じゃあ今……すぐ……に?」

 

フェイト似の子は自分の胸を見る。そこにはナイフが刺さっていた。

 

「直死の魔眼……さようなら」

 

「あ、ああ……闇が……暖かい闇が…………」

 

フェイト似の子は死の点を貫かれサラサラと塵になっていき……消えた。

 

「貴様!」

 

「貴方は!」

 

なのはちゃんとはやてに似た子たちが驚く。

 

「安心しろ。お前らはここで……闇に返してやるよ」

 

「ほざけえええええええ!」

 

はやて似の子が叫ぶと周りに居たそっくりさん達が俺に魔法を放った。

 

「千人衝!」

 

俺は精神力を使用しない千人衝を使いATフィールドで防御する。

 

「極寒の地の氷の神よ、我に力を与えたまえ。言葉は氷柱、氷柱は剣。身を貫きし凍てつく氷の刃よ、今嵐となり我が障壁を壊さん!」

 

俺が呪文を唱え始めると辺りに冷気が漂い始める。

 

「これは……」

 

「凍りつけ! エターナルフォースブリザード!」

 

極寒の吹雪が吹きマテリアル達が凍りつく。

 

「砕け散れ!」

 

凍りついたマテリアル達が砕け、風に流されていく。

 

「…………ふたり……残ったか」

 

俺は残ったマテリアルをみる。

 

「くぅ!」

 

「塵芥がああああ!」

 

残ったマテリアルはなのはちゃん似の子と、はやて似の子だった。

この子達はエターナルフォースブリザードを全身防御魔法で何とか生き延びたようだ。

 

「死ね。トレース・オン」

 

俺の投影したゲイ・ジャルグがなのはちゃん似の子を囲み刺し貫いた。

 

「なっ!? がっ……ぐっ!?」

 

「ブロークン・ファンタズム」

 

――ズドン!

 

投影した槍が爆発を起こしなのはちゃん似の子を吹き飛ばす。

 

「お前で最後だ」

 

俺ははやて似の子を見た。

 

「塵芥がああああああ!」

 

はやて似の子が俺に向かって砲撃を放ってくる。

 

「ATフィールド……どうした? 仲間が消えて寂しくなったのか?」

 

「許さぬ……貴様は我の所有物を破壊した。貴様……許さぬぞ!」

 

「笑わせるな。小娘が……貴様らが大人しくしていれば破壊する必要も無かったんだがな……なのはちゃん達を害するなら話は別だ。俺の大切なものに傷をつける者に容赦などしない!」

 

「塵芥がああああ! ……死にさらせ! エクス……カリバアアアアアアア!」

 

はやて似の子の前に魔方陣が現れ、そこから三つの白い光線が放たれる。

中々強力な魔砲だ。だが……

 

「ふははははっ! 笑止! そのような物がエクスカリバーだと? 本物を見せてやろう雑種!」

 

俺はエクスカリバーを投影する。

 

「これが本物だ! とくと味わうが良い! エクス……カリバアアアア!」

 

エクスカリバーから極光が放たれ、白い光線とぶつかり合う。

 

「ぐっ…………くぅう!」

 

「どうした雑種? その程度の威力か? 名前負けしているな!」

 

「バカな! なぜこの我が塵芥如きに!」

 

「武器の差だろうな。貴様の武器と我の宝具とでは武器の格が違う! 塵と化すが良い!」

 

「ぬわあああああああああ!」

 

そうして……はやて似の子も消し飛んでしまった。

 

「…………後味の悪い……」

 

ハッキリとした意識のある者を殺したくはなかったのに。

 

「次こそ行くとしよう。場所は……ひぐらしのなく頃にの世界だ」

 

 

あとがき

 

こんにちは作者です。

 

魔法少女リリカルなのは月のIF楽しんでいただけたでしょうか?

 

え? 後味悪い? すいませんでした。

 

本当はこれをやってなのはちゃんがこれを見て雪人への嫌悪をさせたかったんですけど……

 

え? やらなかった理由? マテリアル達の性格と目的が全く解らなかったから。ゲーム持ってないんですよ。

 

あ、それと雪人のステータスで書き忘れていたスキルがあったので追加しておきました。

本当に申し訳ありません。

 

それではまた次回。バイバーイ!


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
7
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択