No.209632

膝枕

tanakaさん

なんだか少し、シッポリとさせすぎたかもしんないね。

2011-04-02 23:52:07 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1480   閲覧ユーザー数:1437

 何か温かくて、そして柔らかい感触がする。

 優しい感触に包まれている。

 とても温かくて心地いい感触。

「……ん」

「――あ、ほむらちゃん目が覚めた?」

「……ま、どか……?」

 どうしてまどかの顔が目の前に……?

「ほむらちゃん凄く疲れてるみたいだね。グッスリ眠ってたもんね」

 とても優しい表情でまどかが微笑む。

「別に……疲れてなんかいないわ」

 眠っていたのは少し休憩していただけなのよ。

 まどかが思っているほど、疲れてなんかいないわ。

 さて、そろそろ身体を起こしましょうかね。

「あ、ダメ! ほむらちゃん」

「きゃっ!?」

 身体を起こそうとしたら、まどかに頭を押さえつけられてしまった。

「ま、まどか……?」

「まだダメだよほむらちゃん。まだ……」

 少し顔を赤くして、私を寝かそうとしているまどか。

 どうしてそこまで私を寝かそうとしているの?

「もう少し、もう少しだけ……ほむらちゃんを……」

「まどか……」

 まどかが私の髪を優しく梳く。

 そこでようやく理解した。

 まどかの顔が近くにある。頭に感じる柔らかな感触。そして、まどかの優しそうな表情。

 あぁ、私は今まどかに膝枕をされているんだ。

 どうしてまどかは私に膝枕をしているのだろうか?

「ごめんねほむらちゃん。わたしの勝手な我儘で――」

 そして、少しだけ目を伏せるまどか。

 何故、どうして謝るの?

 私は全然構わないのに。

 まどかにはもっと我儘でいて欲しいのに。

 私は、まどかのどんな我儘にでも応えてあげる。

 まどかが好きだから。まどかの笑顔を見たいから。

 

 私はどんな我儘でも許すわ。だから――

「いいわよまどか」

 どんどん我儘を言いなさい。

「ほむらちゃん♪」

 嬉しそうに声をあげるまどか。

 ふふ……やっぱり、まどかには笑顔が似合うわね。

「じゃ、じゃあ、もう少しこのままでいい?」

「構わないわ」

 あなたが満足するまでずっとこのままでいてあげるわ。

 

 だから私もこの優しい感触に身を委ねてもいいわよね?

 優しくて柔らかい感触に……

 

 ふわぁ……もう少しだけ寝かせてもらうわ。

 じゃあ、お休みなさいまどか。

 


 
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