第6話 優しい王様
店主「ほら。今までの給金だ」
一刀「ありがとうございます」
店主「本当ならもっと働いてってもらいてぇんだがな」
一刀「いや~、これから行きたいところもあるんで」
店主「まぁ、一刀なら大丈夫だろうがな。ガハハハハッ」
一刀は春蘭との一戦以来、すっかり有名になってしまった。
しかも、この町に入ってきた時にフランチェスカの制服だったこと、華琳が別れ際に俺のことを『天の御遣い』だなんて言うもんだから・・・。
ちなみに、別れ際に全員の真名をもらった。言わなくても分かると思うが、若干1名嫌がっていたが・・・。
一刀「まずは・・・そうだ!」
この町の職人に会いに行った。
なぜかって?
鞍無しじゃ、尻が痛くてねぇ・・・。
一刀「鞍ってあるやっぱりと楽なんだな」
いい試合を見せてもらったってのと、鞍の作り方を教えてもらったお礼だからと無料でくれた。(それでも悪い気はしたので、少しばかり置いてきたけどね)
一刀「あのおっさん、いい人だったなぁ。さて・・・と。まずは南だな。」
とある町にて・・・
鈴々「愛紗~・・・鈴々お腹空いたのだ・・・」
愛紗「もう少し我慢しろ!もう少しで店だ」
鈴々「ん?いい匂いがするのだ!」
すると鈴々はその匂いのする方へ走って行った。
愛紗「鈴々!1人で先に行くな!まったく・・・」
桃香「あはははは♪」
愛紗「桃香様も笑っている場合じゃありませんよ。早く追いかけないと・・・」
桃香「まぁまぁ、愛紗ちゃん。いいじゃない。・・・ん?」
町民1「この間陳留に天の御遣いが現れたんだとよ」
桃香「!?」
町民2「天の御遣い?」
町民1「あぁ。何でも陳留の刺士の曹孟徳様の右腕、夏侯元譲様に勝負を挑まれて勝っちまったってんだから驚きだ」
町民2「天の御遣いってのはそんなに強いのか!?」
町民1「さぁ、おれも人から聞いた話だから本当かどうかは分からねぇが「すみません!!」・・・なんだ?」
桃香「その話、詳しく聞かせてください!」
町民1「いや、だからおれもこれ以上は知らねぇんだよ。悪いな、お嬢ちゃん」
愛紗「桃香様?どうかされましたか?」
桃香「今町の人が天の御遣いさんの話をしていたの」
愛紗「本当ですか!?それで、その天の御遣いはどこにいたんですか?」
桃香「あの人の話だと陳留にいたとか・・・」
愛紗「そうですか。ここからだとそれなりに距離がありますね」
桃香「そうなの・・・」
愛紗「まずはここで休んでいきましょう。とりあえずまずは鈴々を追いましょう」
桃香「そうだね♪」
鈴々「お姉ちゃんに愛紗ー!遅いのだー。早く来るのだーー!」
陳留を出て鼻歌を歌いながら移動している噂の天の御遣い
一刀「~~♪~~♪~~♪」
黒燕「~~♪~~♪~~♪」
一刀「そろそろ町に着きたいなぁ・・・ん?」
黒燕「・・・・・・」
一刀「川で休んでいくか、黒燕」
黒燕「ブルン♪」
一刀と黒燕は川で休んでいった。
黒燕は喉を潤し、一刀は横になって休んだ。
一刀(大切なもの・・・か。この時代でおれに大切なものなんて出来るのかな?それを見つける旅・・・。ただの言い訳だな。華琳はおれを必要としてくれた。あそこに残るべきだったのではないだろうか?)
一刀悩んでいると
商人「おい!黄巾党が来たぞ!」
町民「なに!?」
商人「早く逃げないと全員殺されるぞ!!」
一刀「・・・・・・黒燕!」
黒燕は理解したのかその場から離れていった。
町民1「黄巾党が来たぞぉぉぉ!!」
町民2「なんだって!?」
町民3「早く逃げろーーー!!」
鈴々「愛紗!」
愛紗「うむ!」
桃香「行こう!みんなが逃げられるだけの時間をかせごう」
愛紗「桃香様は皆と一緒に避難を!」
桃香「ううん。私も一緒に戦うよ」
愛紗「しかし桃香様!」
鈴々「愛紗。諦めるのだ。お姉ちゃんはこうなったら動かないのだ」
桃香「ありがとう鈴々ちゃん。私は弱い人たちが笑って暮らせる世の中を作るためにこうして旅をしているの。だから、愛紗ちゃんたちを残して私だけ避難なんて出来ない!」
愛紗「分かりました。桃香様は私たちがお守りします。しかし、危なくなったらすぐにでも逃げてください」
桃香「うん♪愛紗ちゃんありがとう」
その少し前・・・
頭「お前らあの町を燃やし、奪い、殺し、女も金目の物も全部いただくぞー!」
黄巾党「「「「「「うおぉぉぉぉぉぉ!!」」」」」」
黄巾党1「お頭、あそこに人がいやすぜ?」
頭「ん?バカな奴だ!このまま轢き殺せ!!」
ドドドドドドドドッ
一刀「人を殺したくはない。・・・が、目の前でただ人が殺されるのは我慢ならない!お前たちが自分の欲望のために奪い、殺しをするのならば、おれはお前たちを殺すことを厭わない!」
一刀「はぁぁぁ・・・!!」
一刀は春蘭との一戦で春蘭が見せた氣を飛ばす技を見よう見真似でやってみた。
一刀の愛刀・黒刀【白王虎】は元々は黒い刀身をしている。
しかし、一刀が氣を黒刀【白王虎】に氣を込めると黒かった刀身は白く変わっていた。
ズドーーーーーーーーン
黄巾党「「「「「「うわぁぁぁ」」」」」」
頭「クソッ!」
一刀「まだこんなにいるのか・・・」
黄巾党は5千人で来ていた。
一刀「さぁ・・・終わらせてやる。かかってこい!」
黄巾党2「しゃらくせぇーー!」
ズバッ
一刀の神速の斬撃で黄巾党は次々斬られていく。
頭「ヒ、ヒィィィ・・・お前は一体何者だ!それにその武器はなんなんだ!」
一刀「おれはただの旅人だ。そしてこれはおれの武器だ。お前に詳しい事を話す必要は無い!」
頭「くそー・・・なめやがって!残りの全員でかかれ!!」
黄巾党「「「しねぇぇぇぇぇ!!」」」
一刀「弱者ばかりを狙うお前らみたいな卑怯者におれは負けない!!」
ズバーーーン
一刀は円を描くように周ると周囲の黄巾党は斬られて息絶えていた。
頭「う、うわぁぁぁ。た、たすけてくれ~」
頭と生き残った黄巾党は逃げた。
一刀「ふぅ~・・・」
鈴々「愛紗早くするの・・・だ」
愛紗「鈴々どうし・・・た?」
桃香「2人ともどうしたの?うわぁ!」
鈴々「なんなのだ、これは?」
愛紗「一体誰がこれを?」
桃香「あっ!あそこに誰かいるよ!」
一刀「ん?誰だ?」
知らない女の子が近づいてくる。
そのうちの2人は武器を持っているな・・・。
1人は子どもか?小さいけど武器持ってるしなぁ・・・。
あの黒髪の女性は・・・強いな。それに可愛い!!
その後ろから来る女性はおっとりしてそうだなぁ。
鈴々「お兄ちゃん誰なのだ?」
一刀「俺はこの国を見て回ってる旅人の北郷一刀って言うんだ。一刀って呼んでくれればいいよ」
愛紗「それでは一刀殿。これはあなたが?」
一刀「そうだよ」
桃香「一刀さんすご~い!」
愛紗「この人数をたったおひとりで・・・」
鈴々「お兄ちゃんすっごく強いのだな」
桃香「あの~・・・」
一刀「ん?」
桃香「間違ってたらごめんなさい!でも・・・」
一刀「かまわないよ。なんだい?」
桃香「私たち、天の御遣い様を探して旅をしているんです。それで、この近くの町で天の御遣い様の噂を聞いたんです。陳留にいたとか、曹孟徳さんの右腕の夏侯元譲さんに勝ったとか・・・」
愛紗「何!?」
鈴々「凄いのだ・・・」
一刀「・・・・・・」
桃香「そして、今ここで一刀さんは黄巾党を追い返しました。しかも1人でこの人数を相手に無傷で。だから、一刀さんが天の御遣い様なのですか?」
一刀「おれは天の御遣いだなんてそんな偉い人間じゃないよ」
桃香「そうですか・・・」
愛紗「・・・・・・」
鈴々「・・・・・・」
3人が落ち込んでいると
一刀「でも・・・」
桃香「えっ?」
一刀「でも、陳留にはいた。それに春ら・・・夏侯惇にも勝ったな」
桃香「じゃあ・・・」
一刀「たぶん、さっきの内容から推察すると・・・おれのことかな」
桃香「やっぱり・・・。鈴々ちゃん。愛紗ちゃん。この人がやっぱりそうなんだよ!!」
鈴々「やったのだー!遂に天の御遣いに会えたのだー!」
一刀「だからおれは天の御遣いなんかじゃ「一刀殿!」・・・はい!?」
愛紗「私と・・・私と一戦交えてくれませんか?」
鈴々「あっ、愛紗ずるいのだ!鈴々もお兄ちゃんとやりたいのだ!」
一刀「急にどうしたんだい?」
愛紗「夏侯惇殿にも勝ったというその武。これだけの人数を無傷で相手にした武。武人をして興味がないと言ったら嘘になります」
桃香「愛紗ちゃん・・・」
愛紗「止めないでください!桃香様」
桃香「止めないよ♪愛紗ちゃんにはいつも私の我が儘に付き合ってもらってるんだもん。だから、愛紗ちゃんの好きなようにしたらいいと思うよ♪」
愛紗「桃香様。ありがとうございます。一刀殿。お手合わせお願いします」
一刀「いいよ。俺も君の武には興味がある。俺の見たところ、夏侯惇と同等かそれ以上・・・かな」
愛紗「本当ですか!?それでは場所を変えましょう」
愛紗に言われ、町の近くの開けた場所に移った。
桃香「それじゃあ、いくよ?負けを認めた方の負けだよ。・・・はじめ!」
一刀「まずは君がどれだけ強いか見せてもらおうか」
愛紗「一刀殿。私の武をその体で味わっていただきます!はぁぁぁ!!」
シュッ シュバッ シュバッ シュッ
サッ ガキーン ガキーン サッ
一刀(一撃一撃が早いな・・・それに重い)
愛紗「受けているだけでは勝てませんぞ!」
鈴々「愛紗いけーーー!お兄ちゃんに勝つのだー」
桃香「愛紗ちゃんも一刀さんもどっちも頑張れ~♪」
愛紗「中々一刀殿もしぶといですね。さすが夏侯惇殿に勝っただけのことはある」
一刀「俺も負けたくないしね」
愛紗「それは私も同じこと!」
シュバーーーン
ガキーーーン
一刀(うん、やっぱり強いな。でもまだまだ伸びていくな)
愛紗「私の全力を受けてください!」
一刀「来い!」
愛紗は連撃を繰り出してきた。
しかし、一刀はその愛紗の連撃をいともたやすく避けていく。
愛紗(なぜ避けられる?このお人は・・・我らとは次元が・・・強さの次元が違いすぎる)
一刀「そろそろ終わりにしよう」
愛紗「!?」
愛紗は一刀の当て身で倒れ、その一瞬のうちに愛紗の首に刀を突き付けた。
愛紗「参りました・・・」
一刀「ふう~・・・。強かったな。大丈夫?ほら掴まって(ニコッ)」
一刀は倒れていた一刀に笑って手を差し伸べた。
愛紗「あっ、ありがとう・・・ございます・・・/////」
一刀「???」
さすがの鈍感種馬男。
愛紗は一目惚れした。
愛紗「さすがです。一刀殿」
鈴々「お兄ちゃん強すぎるのだ(キラキラ)」
桃香「うんうん♪さすがは天の御遣い様だよ。あっ、そうだ!」
一刀「?」
桃香「まだ名乗っていませんでした。私は劉備。字は玄徳。真名は桃香」
愛紗「私は関雲長。真名は愛紗」
鈴々「鈴々は張飛。真名は鈴々なのだ♪」
一刀(また凄い人たちに会っちゃったなぁ~)
一刀「いいの?真名まで預けてくれて」
桃香「はい♪一刀さんは私たちのご主人様になる人ですから♪」
一刀「・・・はっ?」
桃香「私たちは弱い人たちが傷つき、無念を抱いて倒れていることに我慢出来なくて、少しでも力になれるのならって、そう思って旅をしてきました」
鈴々「でも、3人だとそれにも限界があるのだ・・・」
愛紗「そんな時管輅に出会い、占いで流星に乗った天の御遣いがこの乱世を静めてくれるとが出たです」
桃香「それで一刀さんに一緒にこの乱世を静めるための仲間になってもらいたいんです」
愛紗・鈴々「「お願いします(なのだ)!」」
一刀「そうか・・・。でも、おれはまだ旅を続けて探さなくちゃいけないものがある」
桃香「そうですか・・・」
一刀「それでも、桃香たちのその考え方はおれ好きだな(ニコッ)」
桃香「そ、そうですか・・・///」
愛紗「/////」
鈴々「ほえ~~~・・・///」
一刀「だから、今は無理でもいずれ共に戦える日も来ると思う。それに・・・」
桃香「それに?」
一刀「桃香も愛紗も鈴々も好きだからさ(ニコッ)」
3人「「「ズキューーーン///」」」
一刀「愛紗に鈴々」
愛紗「はい・何でしょうかご主人様」
一刀(ご主人様って呼び方はやめないのね・・・でもいいかも///)
鈴々「なんなのだ?」
一刀「2人はこれからちゃんと鍛えていけばもっと強くなれる。だから、頑張れよ!」
愛紗「本当ですか!?」
鈴々「本当なのか!?」
一刀「うん。だからしっかり鍛練していくんだぞ」
愛紗「はい!」
鈴々「まかせろなのだ♪」
一刀「桃香は優しすぎる。その優しさはいずれ足かせになってしまうだろう。でも、桃香のその優しさは今の乱世の中では必要なことだと思う。だからその優しさは絶対に忘れちゃいけない。いずれ、その桃香の優しさに憧れた仲間がたくさん集うと思う。だから桃香はその仲間を信頼して一緒に目標のためにこの乱世を駆け抜けていけばいい」
桃香「ご主人様・・・分かりました!」
一刀「愛紗と鈴々は桃香をしっかり支えていってくれ」
愛紗「分かりました」
鈴々「分かったのだ」
一刀「じゃあ、また会おうな」
桃香「待ってますね~」
あとがき
どうでしたか?
自分としてはグダグダしてなければいいかなと思います。
それにしても、戦闘シーンをもう少しうまく書きたいですね。
読んでて迫力がないと思います・・・。
話は変わり、一刀君はまだ旅を続けます。
一体どこに行きたいのやら・・・。
えっ?
一刀がどこの陣に行くか迷っててそのための時間稼ぎだろうって?
ま、まさか。そんなことは無いですよ。あ、あはははは。
嘘です。
かなり悩んでます・・・。
一応それぞれの√ごとに考えてはあります。
だから悩んでるんですよ・・・。
いっそどこにも入れないにしちゃおうかな・・・。
さぁ、一刀君はどうなるのか!!
乞うご期待!!
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面白く書けてるか分かりませんが、最後まで読んでくれたら嬉しいです。
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