No.19905

Door/ドアを開けろ(詩)

一対になっている二編の短い詩(というか散文)です。
それぞれ2000年頃、2007年の作品になります。

2008-07-18 11:01:44 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:670   閲覧ユーザー数:646

<Door>

 

私をつかみ出して。

 

私のドアを、どんな強固なドアでも

けしてノックをせずに

蹴破って、

私をつかみ出して。

 

私の内にあるありとあらゆるもの達を

捨ててしまって、

私という部屋を壊してほしい。

 

けしてノックをせずに

突然の嵐を演じてほしい。

 

けれどそれから

からっぽの部屋のなかで私は

あなたの靴跡を綺麗に掃除してしまうから。

 

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<ドアを開けろ>

 

さあ そのドアを開けろ

鍵など元からない

お前の目の前にある

ノブを手にして ひねるだけでいい

 

お前の側にしかないノブを

お前のつくったそのドアを

さあ ひらけ さあ あけろ

 

時が経つほど重くなる

時が経つのはひどくはやい

さあ 今すぐそのドアを

私が開けろと言ううちに

開(ひら)いた方が身のためだ

 


 
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