・世界設定
北郷は、劉焉(劉璋の母、史実では父)の元に降り。
劉焉隠居後は、後継者の劉璋に仕えています。
加えて、劉璋家の武将の殆どは恋姫風に女性化してます。
「北郷様! 劉備を蜀に迎えるのはおやめください!」
「王累ちゃん、……」
益州の支配者劉璋の重臣である北郷は、荊州に割拠する劉備を迎えんとしていた……。
「あんな胸だけの女! 私はぜーーぇったい! 北郷様の奥さんに認めません!」
……、妻としてだが。
未来からこの世界にたどり着いた北郷は、当然だが、劉備の蜀入りを知っていた。
とはいっても、その知識を使って劉備に抵抗するつもりは無かった。
なぜなら、北郷の主である劉璋は良心的な質の人間であるが、……英雄の器ではない。
数多な勢力が群雄割拠している時代ならともかく、曹操・劉備・孫権の三雄に力が集約しようとする現状で、劉璋が群雄として立ち続けるのは無理であった。
なら、無用な抵抗はせず降るべきであった。
とはいえ、北郷が第一に思った降伏先は、本来、史実で天下を統一する「魏(正確には後継王朝にあたる「晋」)」、つまり、曹操の元であったが。
曹操と劉璋の勢力の間には、馬氏等の諸勢力が存在しており。
目先に迫る劉備の脅威を防ぐことができない上に、曹操を国賊とする劉備に益州攻めを大義を与えかねなかった。
次に、孫権だが・・あまりに距離が離れすぎている上に、積極的に組する理由もない。
そうなると、残る選択肢・・すなわち劉備に降るしかなかった。
そして・・数ヶ月前、北郷は張松と共に劉備に益州を譲る事を伝えた。
劉備側の反応は・・驚きに満ちていたが。
なんのリスクもない提案であり・・快諾した。
とはいえ・・「譲ります」「承諾しました」の二言で話が終わるわけもなく。
それから数ヶ月、北郷は劉備の下で様々な手続きを行った。
だが・・その数ヶ月で北郷はあの「スキル」を使用。
結果、劉備が北郷を気に入り、夫に迎えたいといいだした。
劉備の私的欲求から振って沸いた、この提案であったが。
「公」から見れても、劉璋の重臣と劉備の婚姻は、両家を結び付ける役割もあり・・悪い話ではなかった。
だが・・劉璋以下、北郷を憎からず思う一同は強固に反対。
しかし、隠居中の先主劉焉の「私より国」との発言と「しつけ」というなの暴力により全員黙らされた。
だが・・その暴力に耐え続け、最後まで反対した人物がいる。
それが王累だった。
「わ、わたしならこんな愛情も受け入れられます!!」
現状、王累は亀甲縛りで逆さづり(城門から吊るされ)だ・・・。
そのしばりはきつく本来激しい痛みがあるはずだが・・王累は若干頬を染め、艶かしい息を吐くだけだ。
さすが・・劉焉の「しつけ」を唯一耐え続けた「M」気質の人物である。
「王累ちゃん・・俺はそんな特殊性癖はないよ」
そういいながら、無視して北郷は門をくぐる。
「そ、そんな・・ほ、北郷様!!」
だが、北郷は叫んでもとまらず・・姿がみえなくなる。
「ええんーー!!他の女に奪われるぐらいなら、頭打って死んでやるもん!」
王累は紐を切ろうと、懐の鋏を出そうとするが・・。
「あれ?どうしよ・・手が動かない」
亀甲縛りなので当然だ。
「あれ・・ふにゃぁ~なんかぼーとしてきた・・・・」
そんな馬鹿を数分してる間、当然逆さ釣りなので血が頭に上り・・まあ、最後は言わずもがなである。
別名 婿入り無双ですw
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王累を恋姫風にSSです。
※ギャグSSです。