紫苑たちは森の奥までやってきた。
「ここらでいいか?」
「そうね…」
そういうと袋から一刀夫婦を出した。
「さてと…翠ちゃん」
「了~解。起きろよ…ご主人様」
「蓮華ちゃん…」
そう言い冥琳から預かっていた鳳凰で2人を起こした。
「イッタ~…思春?」
「……亞莎!!ヨクモ…?」
2人は風景が違う事に気が付いた。
「さてと…お二人とも気がつきましたわね」
「紫苑ニ翠…」
「ドウイウ訳カ…説明ヲ聞コウカ」
そして紫苑がなぜ2人がこの場所にいるのか説明した。
「ということでお二人は仲直りするまで城には返しませんので…」
「城の事は気にせず派手にやってくれよ…じゃあな!!」
「待テ紫苑,翠!!」
一刀の呼びかけを無視し2人は馬を走られた。
その恰好を見ていた蓮華は笑いながら言った。
「北郷軍ノ大将ダッタ人ガ仲間ト信用シテイタ人タチニ拉致サレルナンテ貴方達ノ絆ッテ案外脆イノネ」
蓮華の一言で一刀は反撃した。
「ホザケ!!俺達ノ絆ヲ馬鹿ニスルナ!!巨尻甘エン坊娘!!」
「一刀~!!」
反撃にあった蓮華は怒り心頭で一刀に『愛』を向けた。
その頃紫苑たちは城門まで戻っていた。
すると冥琳が2人が戻ってくるのを待っていた。
「2人とも御苦労であったな」
冥琳は二人の労をねぎらった。
「冥琳さん…あとは2人が仲直りするのを待つだけですわね」
「しかしよ~本当に仲直りするのか~」
翠は今回の作戦を聞いた時は半信半疑であった。
翠の質問に冥琳たちは微笑みながら断言した。
「ああ…3日もしないうちにするさ」
「そうね…あの2人の絆は簡単には切れないわよ」
「よく断言できるな~」
「あの2人は互いの事を愛し合っているからな」
「そうよ…今まで夫婦喧嘩する暇がなかっただけよ……」
「そういうもんか」
「ええ…」
2人言葉を聞き翠は自分自身を納得させた。
しかし翠にはもうひとつ気になったことがあった。
「しかし本当に2人がいなくても内政とか大丈夫なのか」
さすがに火のトップ二人が不在になるので内政が崩れると思ったのだ。
しかしそのことも冥琳は手を打っていたのだった。
「大丈夫だ…愛紗や斗詩が手伝ってくれるからな」
動物園を一人で切り持っていた愛紗に経営の傾いたパチンコ店を買い取り見事に人気店にまで押し上げた斗詩を文官として一時的に起用したのであった。
それを聞き翠は感心した。
「なるほど…さすが軍師ってところだな」
「ふふふ…そういう事だ」
そう言いながら3人は城に戻って行った。
つづく
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ある~日♪森の中♪夫婦に♪出会った♪
こんな夫婦…森の中で逢ったら怖いだろうな~
うまく書けたかな…?
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