No.187595

真・恋姫†無双~怪盗紳士現る?~第三話

さん

これはオリ主による恋姫の二次創作です
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2010-12-02 18:58:17 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1079   閲覧ユーザー数:1018

 

「ふう、ようやく邑が見えてきたな・・・」

 

 

俺はようやく見えてきた村に安堵の溜息を漏らす。

 

 

「食料も尽きかけて腹も減ってたから助かったな・・・」

 

 

俺は二週間前に突然、この世界へと飛ばされ、そのときに知り合った趙雲(星)達の旅に同行させてもらうことになった。

道中、彼女らからこの世界の情勢について聞いたり字を教えてもらったりなどしてもらいながら楽しく旅をしていた。

そう・・・”していた”

一週間前、俺は固有スキル【方向音痴】を発動させてしまい一緒に歩いていたにも関わらず、迷子になってしまったのだ

しかも、そのあと崖から転げ落ちて仮面を落としてしまうという不幸

 

俺はアレを付けていないと紳士モードになれず口調が変わって素に戻ってしまうのだ。

 

 

まぁ、それは置いといて 一人になった俺はとりあえず、近くの邑まで行き星達の情報を集めながら得意の手品などを披露して路銀を稼ぎながら来たというわけだ。

道中、奇異な目で見られまくったが俺があまりにもイケメン過ぎて見とれていたのだろう

そう信じたい

 

んで、その食料も無くなりそうなとこに丁度邑があったというわけ

なんというご都合主義

 

邑に入ると何やら騒がしかったので気になって人垣ができている場所へ行くと明らかに人相の悪いゴロツキと大剣を背負ったやや釣り目がちな女の子が言い争いをしていて、さらにその近くでこれまた重そうなハンマーをもった大人しそうな女の子がおろおろしていた。

 

「俺様は、そっちのババァがぶつかってきたから責任とらせんだよ。痛い目に遭いたくなかったらさっさと失せやがれっ

 

「ふざけんな、アタイ見たんだからなっ!アンタの方からばあちゃんにぶつかってきたじゃないかっむしろアンタが謝れ、でくの坊っ」

 

「ちょっと、文ちゃん・・・あまり挑発しちゃ駄目だよ、危ないよ~」

 

「だーいじょぶだって、こんな木偶にアタイがやられるわけ無いだろ?斗詩は心配性だなぁw」

 

言いつつ斗詩と呼ばれた女の子を抱きしめまさぐり始める大剣女

 

「あ、文ちゃん・・・こんなところで///」

 

なんか二人だけの百合百合な空気が出来上がって皆ポカーンとしていた。

 

ゴロツキが我に返れば青筋を立てて

 

「俺を無視してんじゃねぇぇぇぇっ」

 

ゴロツキは手に持っていた棍棒を振り上げればピンクな空気を醸し出している女の子たちに向かって勢い良く振り下ろした。

 

危ないっと言いかけた瞬間、大剣の女の子が振り返り

 

「アタイと斗詩の濃厚な時間を邪魔してんじゃねぇっ」

 

理不尽なことを言いながら大剣を軽々と振り回せば相手の棍棒を吹き飛ばし・・・ってえぇぇぇぇぇぇぇっ、ありかそんなん!?

どんだけ力強いんだよ・・・・

星にすてもそうだがこの世界の女性はかなり強いらしい

 

驚きながらも傍観してると後ろから「危ないっ」と叫ばれ思わず振り返った瞬間、脳天にとんでもない衝撃が襲い、目の前が真っ暗になりそのまま気を失った。

大剣「ほんっっっとうに申し訳ない」

 

ここは先ほどの現場からさほど離れていない大衆食堂屋で俺は並べられている料理を食っていた。

 

「気にしなくていいってw俺の不注意だったんだからさ」

 

そう、俺はあのとき目の前の女の子が吹き飛ばした棍棒が頭に直撃して気絶したのだった。

まあ、怪我も小さいタンコブ一個だから俺は気にしてないと言ったんだが、せめて飯をおごらせてくれとせがむのでお言葉に甘えて現在に至るわけだ。

 

「でも・・・」

 

「気にしてないって、むしろキミたちみたいな可愛い女の子と知り合えてラッキーなんだからさ」

 

「かわっ・・・///」

 

ストレートなほめ言葉に思わず赤くなる女の子・・・

からかいがいありそうな女の子だ

 

「まぁ、とりあえずキミたちも一緒に食べなよ?皆で食べたほうがおいしいし」

 

「そうか?じゃあ遠慮なく♪おばちゃーん、この端から端まで3つずつ持ってきて~」

 

「ちょ、文ちゃん~」

 

「良いんだって、どうせアタイたちが払うんだからさっ」

 

「そうそう、せっかくだから楽しもうぜ?」

 

そして、なし崩し的に小宴会状態になり、俺の状況を話したり他愛無いおしゃべりをしたりと二人と打ち解けて真名を呼べる仲にまでなった。

最初は天の御使いだって言ったら怪訝な顔をしていたが携帯やらなにやらの現代道具を見せたらあっさり信じてくれた

 

彼女たちは文醜と顔良と言いやはり実際の歴史と性別が変わっていた

ちなみに袁紹も女性らしい

そんな話をしている中、事件は起こった

 

「ねぇ、文ちゃん今更アレだけどお金は大丈夫なの?」

 

「へ?斗詩が払ってくれるんじゃないの?」

 

「文ちゃんが揚羽さんを誘ったからてっきり文ちゃんが払うんだと思ってたんだけど・・・っていうか、そのつもりならもう少し遠慮してよ~っ」

 

「なははは、冗談だって♪ちゃんと金ならあるよ。おばちゃーん、お勘定~」

 

「はいよ~」

 

パタパタと走ってくるおばちゃんが合計金額を告げる。

なんだろう、そんなに食ったつもりじゃなかったが結構な金額になっていた

 

「うわ、思ったより食ってたなぁ。猪々子大丈夫か・・・て、どうした?」

 

振り返ってみると猪々子が笑顔のまま物凄い量の冷や汗を流していた。

・・・嫌な予感がする。

 

「なあ、斗詩はどれくらい持ってる?」

 

「え?これくらいだけど?」

 

「アタイのを合わせても全然足らないんだ・・・」

 

「え!?じゃあ、どうするの!?」

 

「どうするったってなぁ・・・麗羽様に頼んでもあの人を変なとこでケチだしなぁ」

 

言いつつ猪々子は俺のほうを見てくる。

あ、なんか期待している目だ

 

「俺に払えってか?」

 

「いや、そんな事は言ってないけどこのままだと三人とも無銭飲食になるなぁって」

 

「・・・・貸しだからな」

 

俺は溜息をつきつつ稼いだ路銀を支払いに全て使ってしまった。

あとで猪々子に体で払ってもらうとしよう

猪々子「いや~、ホントならアタイが払うべきだったんだけど悪いね、揚羽♪」

 

豪快に笑いながら背中をたたいてくる。

 

「笑い事じゃねぇよ。おかげで無一文だっつの」

 

俺はげんなりしながら溜息を付く 

まぁ、盗むなりなんなりすればすぐ稼げるんだがあの仮面が無いと盛り上がらないというか美学に欠けるというかで怪盗は休業中なのだ

 

「あの、揚羽さんはこれからどうするんですか?」

 

「ん~、しばらくはここで滞在して情報集めかな。誰かさんのせいで金無いし」

 

言いながら猪々子を睨むと目線そらして口笛を吹いていた。

この野郎・・・女だけど

 

ちなみに俺は他に仲間が居てはぐれたというのも話してある。

理由を答えたら呆れられたが

 

「だったら、袁紹様のところに来ませんか?武人の事だったら邑より情報が入りやすいと思いますし・・・」

 

「え?いいの?」

 

「はい、揚羽さんは天の御使いですから、袁紹様も多分許可してくれますよ。」

 

「ただ、あの人の事だから各国に自慢げに言いふらすんだろうなぁ」

 

「そうすれば更に情報が入りやすくなるでしょ?」

 

「おおっ、頭良いな斗詩♪」

 

「じゃぁ、とりあえず案内してもらえるか?」

 

こうして俺たちは袁紹の元へと行くのだった。

早く星達に会えると良いな

 

だが、俺は甘かった

まさか後々、あんなことになろうとはこの時予想だにしていなかった

 

 
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