腕に無数に残る引き攣れた傷跡

見る者が見れば、すぐに自傷の跡だと分かるだろう

この跡に対する人々の反応は実に様々だ。

面と向かって貶す人もいれば、親身になって心配してくれる人もいる。

心配しているフリをしながら噂話をする人も…

傷跡は隠さない

心を壊さない為に

生きていく為に

増えていったモノだから

自分までがそれを否定してしまったら、

そうまでして、今を生きている意味がなくなってしまう

感情が爆発してしまいそうな時に

感情が無くなってしまいそうな時に

生きている実感が薄れてきた時に

繰り返し　繰り返し　傷付けた

時には　切り付けた傷口をなぞる様にして…

流れる血をみて

「あぁ、生きている」

そう、実感する為に　傷付け

痛みを感じて

生きているのが現実だと知る為に

血の色と臭いと　痛みに

感覚を集中させて

他の衝撃から自分の内側を守った

コレはそういう跡

生きてきた証なんです