No.181495

俺の妹がこんなに可愛い彼女なわけがない

お久しぶりですorz

今回はRe:TAKEではありませんが、よろしくです。

"俺の妹"は原作から読んでいたので、

続きを表示

2010-10-31 02:40:10 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:13160   閲覧ユーザー数:12159

 

 

麻奈美「京ちゃん、お待たせ~」

 

京介「おう、じゃあ帰るか」

 

いつものように俺は麻奈美の委員会が終わるのをゲー研(ゲーム研究会)で

黒猫と他愛もない話をしたり、赤城瀬菜に赤城兄との疑惑を全力否定しながら待ち、

麻奈美からの「委員会終わったよ~」のメールを受信したので、

いつものように下駄箱前で真奈美と合流したのだった。

 

ああ、ここまでは昨日と変わらない、"いつものこと"だったんだ。

 

麻奈美「あれ~? なんか校門のほうに人だかりがあるね?」

 

京介「ん? 本当だ……なにかあったのかもな」

 

校門を通らないと帰宅できないので必然的に人だかりに近づくと、

集まっているのはほぼ男だった。

 

男子生徒A「すっげぇ可愛くねぇ!?」

男子生徒B「あれってたしかどっかの中学の制服だよな?」

男子生徒C「おまえ声掛けて来いよ!」

男子生徒D「無理だってっ!!」

男子生徒E「ウチの高校に彼氏でもいんのかなぁ?」

 

と聞こえてきた話から察するに

"可愛い女子中学生が校門にいて、彼氏が出てくるのを待ってるらしい"

ということになる。

 

校門で彼女が待ってるねぇ……、それなんてギャルゲー?

まぁ、あやせくらい可愛い子じゃないと俺は驚かないがな!

 

そんなことを考えつつ、人だかりの後ろから

噂の人物を覗き見るとそこにいたのは、

不機嫌な顔で携帯をいじっているよく見知った人物が……。

 

京介「な! ななななっ! なんでおまえがここにいるっ!?」

 

俺の驚いた声で桐乃が顔を上げる。

そして俺を見つけるとちょっとだけ安心したような表情を浮かべたが、

 

麻奈美「あ、桐乃ちゃんだぁ。 こんにちわ」

 

俺の隣にいる麻奈美が声を掛けると途端にまた不機嫌な表情になった。

 

桐乃「いつまで待たせんのよ、この愚図」

 

おおう、第一声からこの罵声。

しかも公衆の面前で兄貴を愚図と呼ぶのかこの妹はっ!?

 

ま、まぁいい、それよりもだ。

 

京介「いいからコッチ来い! たくっ! なんだってこんな……」

 

人だかりを掻き分け桐乃の手を掴み、その場から逃げるように去る。

 

桐乃「ちょっ!? 痛いってっ! はーなーせーっ!!」

 

麻奈美「あー京ちゃん待ってー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

京介「……ここなら大丈夫だろ。」

 

校門前の人だかりから逃げ出した俺達は学校の近くにある公園にやって来た。

 

桐乃「いいかげん手離して欲しいんだけど」

 

京介「あ、わりぃ」

 

桐乃「あ……、ふんっ!」

 

慌てて手を離すとまた桐乃の機嫌が悪くなる……どうしろっていうんだよ。

 

麻奈美「でもなんでウチの高校の校門にいたの?」

 

桐乃「……ふん」

 

麻奈美「あははは……」

 

京介「すまん、麻奈美。」

 

麻奈美「あはは~、嫌われちゃったかな~……」

 

桐乃「<キッ!>」

 

俺が妹の態度の悪さを謝るとまたも桐乃は俺を睨む。

 

京介「あ~……麻奈美、すまんが先に帰ってくれ。」

 

麻奈美「うん、わかった。 また明日ね、京ちゃん。 ……ごめんね、桐乃ちゃん」

 

麻奈美は最後に何故か桐乃に謝ると早足で帰っていく。

たくお人好しめ。 謝らなきゃならんのは桐乃のほうだろうに。

 

京介「で? なんであんなところにいたんだ?」

 

桐乃「……」

 

京介「はぁ~……、黙ってられたらわかんねぇよ」

 

桐乃「……覚えてないの?」

 

京介「何をだよ?」

 

桐乃「昨夜、言っといたじゃん」

桐乃「今日学校終わったら用事あるから空けといてって」

 

たしかに昨夜コイツの部屋でエロゲーやってるときにそんなことを言われたのは覚えてる。

しかしそりゃ家に帰ってからの話じゃないのかよ!?

 

京介「いや、覚えてるけどよ。 家で待ってりゃよかったんじゃないか?」

 

桐乃「……ジー」

 

京介「な、なんだよ?」

 

桐乃「だってアンタほっといたら、黒いのとか、アノ女とかとイチャイチャして」

桐乃「全っ然帰ってこないじゃん!」

 

黒いのは黒猫で、アノ女ってのは麻奈美か?

しかしイチャイチャって……、たしかに今日も黒猫のとこには行ったが、

受けたのは、ジワジワと嬲るボディブローのような罵りだったぞ。

麻奈美とのイチャイチャなんぞ遠い空の下に忘れてきてるしな。

 

京介「イチャイチャなんてしてねぇよ」

 

桐乃「どうだか? で、黒いの元気にしてた?」

 

京介「あ? まぁ普通どおりだったぞ……」

 

桐乃「ふ~ん……、やっぱり黒いのにも会ってたんだ」

 

京介「ぐっ!!」

 

桐乃「また部屋に連れ込もうとか企んでるんじゃないでしょうね?」

 

京介「連れ込んでねぇよ! 部活だ部活っ!」

 

桐乃「どうだか? 今まで入らなかった部活にワザワザ一緒入ってあげるくらいだもんね」

桐乃「人の友達に手出そうなんてサイテー!」

 

京介「黒猫にそんな気はねぇよ、あいつは俺の友人で後輩でもあるからな」

京介「友人や後輩に楽しい学校生活を送って欲しいって思うのは悪いことかよ?」

 

桐乃「(アンタがそんなだから……)」

 

京介「? なんだよ、ハッキリ言えよ」

 

桐乃「もういいっ!」

 

わからん。てか、どんだけ黒猫のこと好きなんだよっ。

自分以外が仲良くしてたら嫉妬するって独占欲強すぎじゃね?

 

桐乃「ほらっ! 行くよ」

 

京介「あん?」

 

桐乃「用事あるって言ったじゃん! アンタそのくらい覚えてなよ」

 

京介「いや覚えてるけどよ。 家に帰るんじゃないのか?」

 

桐乃「ついてくればわかるから」

 

京介「へいへい……」

 

 

 

 

 

 

 

 

桐乃「これよ!」

<バンッ!>

 

 

桐乃が目を輝かせながら目当てものを叩く

 

京介「説明を全て省くんじゃねぇよっ!」

 

桐乃「はぁ? 見てわからないの? UFOキャッチャーよ」

 

京介「さすがにそれは見ればわかるが……、これの中の人形が欲しいのか?」

 

桐乃「そうっ!」

桐乃「UFOキャッチャー限定のメルルのフィギュアっ!!」

 

京介「そうか、まぁ頑張れ」

 

桐乃「はぁ? あんたがやるに決まってんじゃん」

 

京介「なんで俺がやるんだよっ!? おまえが欲しいんだろ? 自分で取れよ!」

 

桐乃「……もう試したんだもん」

 

京介「で、取れなかったと……」

 

桐乃「(コクン)」

 

京介「ちなみに何回くらいやったんだ?」

 

桐乃「……20回くらい……」

 

京介「買ったほうが安いんじゃねぇか?」

 

桐乃「売ってないのっ! 限定なのっ!!」

 

京介「はぁ……、俺だって別に得意じゃないんだが……」

 

1回300円、500円で2回。とりあえず500円玉を投入。

 

 

 

 

 

京介「もうちょい……もうちょい……」

京介「んがぁっ!!」

 

桐乃「キモっ」

 

500円玉が3枚ほど吸い込まれたところで俺の悲鳴を聞いて桐乃が顔を顰める。

 

桐乃「はぁ……、もういいよ。 アンタに頼んだアタシがバカだったわ……」

 

京介「ま、待てっ! もう1回っ! もう1回だけ!」

 

桐乃「勝手にすれば。」

 

そう言ってコイツは携帯をいじり始める。

くそぅなんで俺が呆れられなくちゃならんのだ!

こうなったら意地でも取ってやる!!

 

 

 

京介「おっ!?」

 

ちょうどアームに紐が引っ掛かり、フィギュアの箱がズルズルと引き摺られてくる。

そして……

 

京介「来いっ! 来いっ! 来いっ! キタッーーーーーー!!!」

 

桐乃「ちょっとーキモイんですけど……取れたのっ!?」

 

京介「おう! どうだ!!」

 

<ドンッ!!>

 

桐乃「キャーッ!! すごいすごい限定版メルルッ!! ちょー可愛いっ!!!」

 

くそっ!

取った本人を突き飛ばしやがって!

そんなに欲しかったんなら自分で取れよ、たくっ!!

 

 

 

桐乃「ありがとっ! 兄貴! ああ~ちょー可愛い~……」

 

京介「っっっ!/////」

 

そんな満面の笑顔で喜んでるの見たら、

まぁいいかって思っちまうじゃねぇかよ、くそ!

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲーセンでフィギュアを取ったあと、他のアーケードゲームや体感ゲームで遊んだ。

そんで家に帰って財布の中身を見ると、

 

京介「はぁ……、なんであんなに熱くなっちまったんだろう……」

 

とちょっと後悔してしまう。

 

 

 

桐乃「(コンコンッ)あたしだけど」

 

京介「ああ、勝手に入っていいぜ……」

 

<ガチャ>

 

桐乃「アンタ、何してんの?」

 

後悔真っ最中の項垂れる俺を見て「キモッ」っと言いながら後悔の原因が聞いてくる。

 

京介「別に……、何でもねぇよ」

 

桐乃「アタシが聞いてんだから答えなよ」

 

京介「本当になんでもねぇから気にするな」

 

桐乃「……」

桐乃「そんなにアノ女と帰りたかったっ!? アタシといるのはつまらないわけっ!?」

 

京介「はぁ? いきなりなんだよ!?」

 

桐乃「この間言ったじゃん! その……、あ、あたしの彼氏になってって/////」

桐乃「それでアンタだって納得してくれたじゃん!」

 

京介「それは……」

 

たしかに、この間コイツのライバルであり妹でもあるリアが帰国するときに言われた。

まぁいろいろあって俺はコイツの"彼氏っていう設定"、

でコイツは"俺の彼女っていう設定"でしばらく過ごしてみるということにはなった。

 

でもそれは兄妹で彼氏彼女なんてマズイことなのだから、

形から入ってイチャイチャするなんてこともない、

"彼氏彼女ゴッコ"だからと、とりあえず了承したんだが……。

 

俺がコイツに「イチャイチャしたい」って言ったところで、

「キモッ」っと一蹴されるのは目に見えてるしな。 まぁありえねぇけど。

 

京介「じゃあ、お前は俺といて楽しかったのかよ?」

 

俺が挑戦している間、ずいぶんと退屈そうにしてたよなぁ。

 

桐乃「楽しかったに決まってんじゃん」

 

京介「だろ? って、へ……?」

 

コイツ楽しかったって言ったのか今っ!?

 

桐乃「アンタがどういうつもりでメルルのフィギュア取ってくれたのか知らないけどさ」

桐乃「自分のために、か、彼氏が頑張ってくれてるのが嬉しくないわけないじゃん/////」

 

京介「な……。」

 

桐乃「なのにアンタは黒いのとかアノ女とかにばっか気を回してさ……」

桐乃「あ、あたしのことはちっとも……」

 

いや俺は結構オマエを優先してると思うんだが……。

じゃなきゃ妹と一緒に妹を攻略するエロゲーとか

負けるたびに妹の服が脱げる格闘ゲームなんてやらんぞ、普通。

 

桐乃「アンタはシスコンだって言うし、一応あたしのか、彼氏なわけだし……」

 

……つまり俺がシスコンで、コイツを彼女っていう設定にしたんだから、

自分の用件を最優先にしろってことなのか?

 

京介「いやでもよ、俺にも付き合いってのがあるしさ」

京介「それに麻奈美はあれでも一応幼馴染だし」

京介「黒猫は、いや沙織もだが、俺にとっても大切な友達なんだよ」

 

桐乃「アンタの付き合いって女ばっかじゃん」

 

そ、それを言われるとたしかに……。

男友達って言うと赤城兄くらいか、一緒に遊びに行くくらい仲なのは。

たしかに黒猫や沙織とはときたま買い物に行くし、

麻奈美は誘えば必ずといっていいほどついてきてくれるしな。

あとはあやせや瀬菜くらいか……。

 

桐乃「彼女としては、彼氏の女付き合いに意見しても当然だと思うんだけど?」

 

……これはヤキモチってやつなのか、もしかして?

桐乃が俺にヤキモチをやく? はっ! ありえねぇ!!

とするとこれはどう解釈すりゃいいんだ?

コイツは何故か知らんが麻奈美を嫌ってるし、

黒猫や沙織を俺に取られるとでも思ってるんだろうか?

 

桐乃「あたしが待ってたって、いっつも帰ってこないんだから!」

 

あ? "あたしが待ってた"って? しかも"いつも"って?

 

京介「待ってたってどういうことだよ? いやたしかに今日は俺が悪かったかもしんねぇけど」

 

桐乃「待ってたよ、シスカリとか今日みたいな感じで遊ぼうと思って」

 

シスカリはいつものことだが、今日みたいな感じって……。

 

京介「今日みたいなってゲーセン行ったりとかそういうことか?」

 

桐乃「……デ、デートっぽいじゃん?」

 

京介「デッ!? デートっっ!?」

 

桐乃「彼氏彼女が放課後一緒にゲーセンとかデート以外のなにものでもないと思うけど」

 

京介「ぐっ!?」

 

たしかに今日行ったゲーセンにも似た様なカップルは結構いたような気がする。

でも……。

 

京介「おまえはいいのかよ?」

京介「デートぽく見えるってことは、俺が彼氏と見られるってことなんだぞ」

 

桐乃「しょーがないじゃん、彼氏なんだもん/////」

 

そう言われてしまうと、彼氏彼女にという提案を受けてしまった俺にも責任があるから、

頭ごなしに止めようとも言い出せないだろうが……。

くそっ自分で言って照れてんじゃねぇーよ! こっちまで恥ずかしくなるじゃねぇか!

 

桐乃「ア、アンタがシスコンだなんて言うから!」

桐乃「原因はその……あたしなんだろうし?」

桐乃「アンタの相手もして上げないと可哀想じゃん?」

桐乃「アタシがいないと寂しくて死にそうだとか言うし……/////」

 

うぐっ……、たしかに言った、言ったけどさ~。

 

桐乃「だから、あやせに買い物誘われたのも断って迎えに行ってあげたのに……」

 

うっ! コイツがあやせの誘いを黒猫達の用事以外で断るなんてな。

 

京介「あ~……、すまん。 別にオマエといるのが楽しくなかったわけじゃないんだ」

京介「いや、むしろ楽しかったよ」

 

桐乃「じゃあなんでさっきキモイことになってたのよ?」

 

俺が落ち込んだらキモイのかよっ!

 

京介「ゲーセンでずいぶん金使ったなーと反省してたんだ」

 

桐乃「何? メルルに使った分アタシに払えっての? セコッ」

 

京介「ちげーよっ! 」

 

 

 

 

 

 

 

桐乃「じゃあ、部屋にもどるよ」

 

京介「あ、桐乃」

 

桐乃「何?」

 

京介「あ~……なんだ」

京介「今度学校まで迎えにくるときはよ、校門前はやめてくれ」

 

桐乃「なんで? 別にいいじゃん」

 

京介「今日だって囲まれてたじゃねぇか」

 

桐乃「気にしないし」

 

京介「俺が気にするんだよ!」

 

桐乃「何? まだあの黒いのとかあの女のこと気にするワケ?」

 

京介「違うって。 まぁ気にならんわけじゃないがそれは別にいい」

京介「それよりもオマエが囲まれてるほうが気になるんだよ」

 

桐乃「だからなんで?」

 

京介「……なんか気にいらねぇんだよ」

 

桐乃「わっかんない!」

 

そう言い部屋を出て行こうとするが

ドアノブに手を掛けたところで俺に背を向けたまま止まった。

 

京介「?」

 

桐乃「次のときは今日の公園にする」

 

京介「お、おう!」

 

桐乃「あっ、メルルのお礼は今度するから。 それ言いにきたんだった」

 

それだけ言うと桐乃は俺の部屋を出て行った。

 

 

 

 

 

京介「……くそっ!」

京介「"次"があるって言われて嬉しいなんて俺も相当だぞ、ちくしょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「声がデカイよ、バカ兄貴/////」

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき的な

 

 

初めまして、お久しぶりです、ごめんなさいorz

 

半年ぶりくらいの更新になるでしょうか……。

しかも恋姫じゃないし……orz

 

だって華琳様分が足りないんですよ~……。

 

そしてきりりんが可愛いんですよ~♪

黒猫氏もイイですが♪

 

あーSS形式で書くのが久しぶりなもんで

ちと納得いかないとこもあるのですが、

いまの精一杯な感じですorz

 

俺の妹SSは続編で書くか単発で書くかわかりませんが、

もうちょい書きたいですなー。

 

 

Re:TAKEの続きは真・恋姫夢想 魏編をやって華琳様分を補給したら

書きたいと思います~。

 

 

更新してない間も、

お気に入りに登録して頂いたり、コメ頂いたりありがとうございます!!

 

 

ではでは、次回作もよろしくお願い致しますノシ

 

 

 

 

 
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