No.180847

SHUFFLE!&リリカルストーリー 26

グリムさん

ゴールデンウィークも開け学校も再開、そしてもちろん存在する忌々しい課題、麻弓がやっているだろうか?
否!断じて否!やっているわけがないのである。

ということで久々の投稿です。
それではSHUFFLE!&リリカルストーリー 26お楽しみください。

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2010-10-28 02:52:48 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:1889   閲覧ユーザー数:1740

第二十六話 課題と放課後と体育祭

 

 

「あ、おはよう麻弓ちゃん」

 

「おはようございます、麻弓ちゃん」

 

「よ、麻弓」

 

「……」

 

だが麻弓の瞳には光はなくどこも見ていない

 

「?麻弓」 「「麻弓ちゃん?」」

 

「め、女神がいるのですよ」

 

「「「は?」」」

 

もう一度、声をかけると幽鬼のようにどこか生気の抜けた動作で稟達の方を見た麻弓はそうつぶやくと…

 

「お願い、ゴールデンウィークの課題うつさせて!!」

 

目にもとまらぬ速さで土下座したのだった。

 

これがゴールデンウィーク明け最初の光景である。

 

「で、ゴールデンウィークの課題には全く手をつけていないと?」

 

「そうなのですよ~、いや~家の手伝いが忙しくて何もできなかったのですよ?」

 

何故か疑問形で答える麻弓に稟はため息をつく、桜と楓も苦笑いを浮かべている。が、なんだかんだで課題を見せる三人は基本的に身内にはあまいのだろう。

そんなこんなしてる内にいつものメンバーも揃っていく

 

「あ、おはようみんな」

 

「お、土見夫妻。数日ぶりやね」

 

そんなこんなでまずはなのはとはやて

 

「おはよう、稟、楓さん、桜さん。なのはとはやてはさっきぶり」

 

「もうユーノなにさっきぶりって。おはよう土見君、楓、桜」

 

「おう、おはようユーノ、ハラオウンさん」

 

「「おはようございます、ユーノくんフェイトちゃん」」

 

そしてユーノとフェイトも合流。

 

ちなみに樹は稟達が入ったときに楓達に抱きつこうとしたため稟の痛撃を受けてダウン、その後ユーノが入るときに気がついたがフェイトへ同じような行動をとりダウン中である。

 

「で、ちなみにどうしたの?」

 

「ああ、麻弓が課題を全くやって無いっていうからこうしてうつさせてやってるんだ。ちなみにユーノもとか言わないよな?」

 

そして入ってくるとやっぱり気になるのは麻弓である

 

「なかなか、時間はとれなかったんだけどね。まぁゴールデンウィークに入る前にはほとんど終わらせてたからなんとかなったよ、ね、フェイト」

 

「うん、最初にやっててよかったよ。後半はエリオとキャロとずっと遊んでたから」

 

むろんあの後のご機嫌取りである。ちなみにこれにはなのはとはやても参加していた。

 

「「あ……」」

 

そのときに響く二つの声

 

「「なのは…」」 「「なのはちゃん…」」 「高町…」

 

「「はやて…」」 「「はやてちゃん…」」 「八神…」

 

「もしかして二人とも……」

 

ユーノが恐る恐るといったふうに尋ねると気まずそうにうなずく戦技教官殿と特別捜査官殿

 

「「課題うつさせてくださいっ!!」」

 

そして二人の声が重なったのだった。

その後二人がユーノとフェイトの二人からお説教を受けたのは言うまでもない。まぁそれでもなんだかんだいっても甘い二人である、もちろんなのはとはやての二人は写すことに成功した。

 

まぁそれが課題提出の期限に間に合ったかはまた別物であるのだが。

 

 

 

そして放課後……

 

「裏切ったんやな、私の気持ちを裏切ったんやな!!」

 

「楓~、サッちゃん、フェイト、私を見捨てるの!!うぅ~わたしは悲しいのですよ」

 

「うう、自業自得なんだけど、それでもなんかこうこみあげてくるものが……」

 

「なぁになのはちゃんにはやてちゃん俺様が手とり足と「緑葉~、私の補習をさぼるとはいい度胸してるな。タイヤつきグラウンド500周とうさぎ跳びで階段を200往復どっちがいい?」………う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

そこには課題の提出が間に合わなかった三人(+樹)の悲鳴があったのだった。

 

「ふむふむなるほどねぇ~、それでなのは、はやて、麻弓の三人はいないわけね~」

 

場面は変わって喫茶フローラ、稟達の前には困った顔で笑っている亜沙の姿があった。校門を出たところで偶然にも亜沙につかまりそのままフローラに直行なったわけである。ちなみに料理部の双璧の片割れはというと……

 

「でさ稟、さっきから思ってたんだけど…」

 

「ああ、俺もだ」

 

そして二人はテーブルの横で注文を取っているウエイトレスに目を向ける

 

「あら、ユーノさん稟さんどうかなさいましたか?」

 

神族の特徴の少し尖った耳、きれいな天然の金髪、平均以上に整った顔立ち、ほんわかした雰囲気…そうそれはまぎれもなく料理部が双璧が一“癒しのカレハ”だった。

亜沙のよると前々からカレハはフローラの制服のかわいさ&ケーキの美味しさ(技を盗むために)にひかれてここでバイトしてみたいとは言っていたのだそうだ。で、先日バイトの募集がかけられていたので応募してみると見事に合格しこうなっているわけである。

 

まぁそういうわけで話を聞くとそんなに驚くほどのものでもないのだが見た瞬間は男にとっては驚きだろう。

あえていうなら“店長グッジョブ!!”ということである、ちなみに稟もユーノも思いはしてもそれを声に出すことはなかった。

 

理由をあげるならユーノならそう思ったときに横でユーノの服をチョンとつまんでいるフェイトの拗ねたような顔であったり、稟なら横で腕に抱きつく力を強めた楓や桜だったりする。

ちなみにカレハの効果は覿面で店は既に満席だ。

 

「大丈夫よ、ユーノくんも稟ちゃんもあなた達にぞっこんなんだから。まぁ稟ちゃんもユーノくんも男の子なんだから、カレハぐらいかわいい女の子がこういう格好してたら見とれちゃうのはわからなくもないんだけどね~」

 

そんな亜沙の言葉に楓達は複雑そうな顔をしながらも納得はしたようだが三人とも自分の恋人の傍から離れる気はないらしい。

 

そんな様子に亜沙は苦笑しながらも特に何か言うつもりはない。言ったところで無駄だというのが一つ、二つ目は…まぁこちらが主な理由なのだが後輩たちのそんな姿を見るのが亜沙は好きだったからだ。

 

特に稟と楓の中学校の頃の確執を知る亜沙からいわせると、とても感慨深いものがある。まぁ桜も加わってプチハーレムは想像の範囲外だっのだが、結局は一番いい形に収まったんではないかと亜沙は思っている。

 

それにユーノとフェイトの二人。亜沙から言わせるとこちらも応援してあげたくなるカップルだ。

普段は初々しい二人なのに、子どもたちの前ではそれこそ自分が尊敬する母のようにエリオとキャロのことを守ってそして見守っているのがわかる。

年下ではあるが亜沙から言わせれば自分なんかよりよっぽど“大人”でそして尊敬できる後輩たちだ。

 

まぁそれでもからかうと真っ赤になったりするのでからかうのはやめられないのはしょうがないのだ。うん、そうに違いないのだ。

 

そう亜沙が思っていると稟達が近い内に開催される学校行事について話していた。体育祭についてである。

バーベナでは体育祭は五月の後半に行われるのだが規模自体はそんなに大きくはない…というと語弊があるだろうか?まぁ要はあまり力を入れていないのだ。

 

バーベナはもともと人間族、神族、魔族…それら全種族が通う国際的にも最先端の学校である。まぁ異文化の交流の懸け橋となる学校なのだからどちらかというとスポーツ系というよりは文化系の活動に力が入るのは当然のことである。

 

ただバーベナの体育祭には異常に盛り上がる種目が存在する。それは……

 

「ところで亜沙先輩あの噂って本当なんですか?」

 

「ん?どうしたの稟ちゃん藪から棒に」

 

稟がさっきからなんだか生温かい目でこちらを見ていた亜沙に声をかける。亜沙は何の事だかわからないようで漫画やアニメなら頭の上にクエスチョンマークが浮かんでいたことだろう。

 

「借り物競走のことです」

 

「ああ、あれね…」

 

それは…借り物競争だ。もちろんやっている内容は-町内を全部舞台にすること以外は-そんなに変りないのだが…

 

「もちろん本当よ。なんかバーベナの体育祭の目玉みたいになっちゃってるしね」

 

「いや、でも勝者の権利が…」

 

そう勝者に与えられる権利が…

 

「校内人気投票一位の女生徒からキスしてもらう権利なんてありえないでしょう」

 

ようはミス・バーベナからのキスであることだった。

 

稟のその言葉に亜沙は困った顔をしながらも“伝統らしいから”と答えるしかなかった。だいたい亜沙もこの種目についてはあまり賛成ではないのである。

 

いくら亜沙がお祭り好きとはいってもその中にはルールが存在する。それは“みんなが笑えないものなんて楽しくない”というものである。

どんなに“競技だから”“伝統だから”と奇麗事を言ってもキスをする側の女生徒から言わせればいい迷惑だろう、なぜなら自分が大嫌いな相手が勝者であってもキスはしなければならないのだから。それがどんなにいやでも理不尽なことでも結局“伝統だから”で通されてしまうのだ。

幸いなことにこれまでそんなことは起きていないが、いつそんなことがあってもおかしくないこの競技を亜沙は好きにはなれなかった。

 

「…けどよくそんなふざけた種目がバーベナでは通ってきましたよね?どこからか不満の意見は出たでしょうに」

 

ユーノが憮然とした感じでそう言う。それにはみんな同じ意見だったらしく-特に女性四人は力強く-その意見に頷いていた。

 

「う~ん、でも不満そのものが少数しか出なかったから賛成派の大多数の男子(+少数の女子)にもみ消されたらしいのよ」

 

亜沙のその言葉にその場にいた稟、ユーノ、楓、桜、フェイトはある光景を思い浮かべる。それは最近さらに襲撃の回数が増えたKKK、SSS、FFFの面々の襲撃の場面であった。

そうなるのが絵に描いたように想像できるのが嫌なところだが原因がわかったので良しとする。

 

「でも安心して、全校の女生徒はあなた達の味方だから」

 

「「「「「はい?」」」」」

 

亜沙がそう言うと一斉にハモル、五人。いきなり何を言っているんだろうという困惑が見て取れる表情だ。ちなみに選ばれたミスバーベナの恋人に全校の女生徒が味方するのはこれもまた半分くらい伝統である。

 

「えーと亜沙先輩?それはいったいどういう」

 

稟は冷や汗を流しながら聞く、うすうす感じ取ってはいたのだ。今年のそれに誰が選ばれるかなどということは。

 

「聞くまでもないでしょう?」

 

そんな稟に亜沙はじと目になりながらユーノの方にも視線を向ける。

 

「え~っと、その可能性はできれば考えたくないかな~と」

 

そしてそのユーノに稟、亜沙はフェイト達、親衛隊持ち三人に目線を向ける

 

「え~っと、な、何ですか稟くん」

 

「亜沙先輩もなんで私達の方を見てるんですか」

 

「えっと、ユ、ユーノ」

 

そして三人から視線を外した亜沙、稟、ユーノの三人はお互いに顔を見合わせたあと…

 

「となるとは限らないわよね~」

 

「そ、そうですよ亜沙先輩」

 

「……でもいざって時はお願いします。ぼくたちだけでは対処しきれないでしょうし」

 

そんな会話を交わしたあと。

 

「「「はぁ~」」」

 

ため息をついたのだった。

 

ちなみに体育祭当日……

 

「り、稟くん。あのわたし、わたし…」

 

「うぅ~、稟く~ん」

 

「ユーノ絶対勝ってね?」

 

涙目で商品として並ぶユーノと稟の恋人たちの姿があったのだった。

獲得票数は三人ともならびそれぞれ一位となっていた、明らかに水面下で票の操作がおこなわれていた結果であるがこうなった以上どうしようもない。これで今回の商品は三人、それぞれに借り物は一つずつそして彼女らの恋人は二人、誰か一人が余る。親衛隊はそう考えたのだ。

 

かくしてここに三年間続くことになる稟&ユーノ+全校女子vs樹の指揮する全校男子との決戦が幕を開こうとしていた。

 

あとがき

 

本当にお久しぶりになります、グリムです。前の投稿からふた月も間があいてしまい読んでくれている皆さん本当にすいませんでした。

 

さて今回はゴールデンウィーク明けの話+体育祭編の導入です。

まぁ文才はないのでうまく書けてるかは分からないですが、むしろ次の方が書くのが難しそうな予感が……どんな感じに持っていくのかはもう決めてあるんですがそれを文章で表現するのはとても難しいですね。

まぁ泣き言言っても始まらないのでがんばりますが(^^ゞ

 

そして次の回はなのはさんががんばる予定、はやてさんもですね。麻弓ですか?出番は少なそうですね。

亜沙先輩は寧ろ大活躍の予感…………になる予定、まぁ書いてみないと分かんないですが。

 

まぁとりあえず今回はこの辺で。

できれば執筆スピードはあげていきたいと思っていますが、どうなるかはこの先の自分のスケジュールしだいですね。

ではまた次回の投稿で。


 
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