No.174751

本・恋姫無双第二十七話

nakatakさん

二週間ぶりです。ここから、正史とはどんどん離れて行きます。
それでは、どうぞ。

2010-09-26 07:32:40 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:3685   閲覧ユーザー数:3010

---長沙・謁見の間---

 

 

とある日、月こと董卓と詠こと賈詡が呼び出された。格好は当然『メイド服』である。

 

 

雨蓮「よく来たな。これからお前たちには、一軍を率いてもらいたい。」

 

 

月「本当ですか?」

 

 

詠「悪い冗談じゃない………ですね…」

 

 

唐突な提案である。戸惑うのも当然で…

 

 

雨蓮「なに、お前たちの事を少し調べなおしていたのだよ。洛陽の事は正直、張譲のせいだろうから。」

 

 

月「それで、何をお調べになったのですか?」

 

 

雨蓮「お前達の旧領…『安定』をな。報告書の通りだと、かなりの名君だったそうじゃないか。董卓?」

 

 

月「それは、詠ちゃんがいてくれたからです。私一人ではとても…」

 

 

詠「ゆ、月/////…わ、わ、私も一人じゃ出来なかったわよ!!…月がいてくれたからこそ出来た話だし…」

 

 

月「詠ちゃん/////…」

 

 

手を取り合う二人、顔が近付き、そして…

 

 

冥琳「あー、桃色は部屋でやってくれると、有難いのだけども?」

 

 

月「へぅ…」詠「ひゃ…」

 

 

雨蓮「あっはっはっはっはっ、仲が良いのは善き事だ…本題に戻るが、お前たちが率いる軍は今、『揚州』にいる。」

 

 

詠「『揚州』…私が知る限りでは、混沌の地のはず。私たちだけでは、とても治める事叶わぬ、かと思いますが?」

 

 

雨蓮「なぁーに、頼りになる将が居る。とりあえず、そこに行ってみろ。」

 

 

と言って、地図を一枚渡した。

 

 

雨蓮「そこまでの案内は、そこにいる『蘇飛』が務める。『蘭』、『これからの事頼んだよ。』」

 

 

蘇飛(以降、蘭)「御意です。さぁ、董卓様、賈詡様、お着替えの後、港の方へ。」

 

 

そんな話をしている頃…

 

 

---益州・巴郡---

 

 

一刀「やっと着いた…」

 

 

睡蓮「情けないですね。夜の方は…ムガムガッ」

 

 

一刀「寝ていても傍に小雪や璃々が居るんだ。そう言う話は無し。」

 

 

睡蓮「わかりました。でも、もう少し、しっかりしてくださいね。」

 

 

ちなみに、何故『巴郡』なのか…そこに『黄忠』が居るからである。

 

 

先の戦いで、彼女とその配下は此処に逃げ込んだ。その際に、『璃々』を一刀の元に預けていた。

 

 

それで、『黄忠』から『巴郡』で落ち着けそうとのことで、『璃々』を送り届けることになり、小雪もついてきた次第である。

 

 

---巴郡城内---

 

 

黄忠「璃々ー」

 

 

璃々「おかあさーん」

 

 

久しぶりの対面である。二度と離さないといわんばかりに、ギュウっと抱きしめています。

 

 

??「役目大義である。紫苑のあのような顔…なかなか見れるものではないのでな…」

 

 

一刀「お招きいただき、ありがとうございます、厳顔殿。」

 

 

厳顔「なに、親友の為でもあるし、何より、これからの為でもあるし…のぉ『御遣い』殿?」

 

 

一刀「ばれていましたか…小雪、しばらく璃々ちゃんと遊んでおいで。」

 

 

小雪「はーい、ってどこに?」

 

 

黄忠「とりあえず、私の部屋に行きましょうね。」

 

 

璃々「はーい!」

 

 

小雪「じーーー…」

 

 

睡蓮「はいはい…一刀、私も行ってくるから、交渉よろしくね。」

 

 

一刀「任せろ。っとそうだ、厳顔殿、土産があるんだ。」

 

 

厳顔「酒か?」

 

 

一刀「勿論。それも、特上の代物で『鬼切(おにぎり)』ってんだ。」

 

 

厳顔「音だけ聞くと………ほう、こう書くのか………では、早速♪」

 

 

一刀「夕餉に取っておいた方が…それほど酒好きなら、もっと持ってくればよかったな。」

 

 

厳顔「それこそ、そっちにある戦艦一杯分の酒ならば城ひとつと交換しても良いぞ?」

 

 

一刀「本気にするよ?」

 

 

厳顔「こんな冗談が出るくらい、益州の状態は良くないのだよ…」

 

 

大雑把に説明すると…

 

 

まず、先代の『劉焉(りゅうえん)』は、皇族の末裔で、黄巾の乱のかなり前までは、幽州の太守だった。

 

 

その後、益州に派遣されることになって益州牧となり、漢中に張魯を配して、中央と連絡を断ち、半ば独立態勢を築いた。

 

 

主な意図は、中央からの横槍を入れさせないようにするためだけであったし、どちらかと言えば、治政が布かれていた。

 

 

だが、代替わりすると、意図したことが裏目に出る。

 

 

悪く言えば『中央からの横槍』だが、善く言えば『中央からの監査』であるわけで…

 

 

要は、好き勝手やってるのである。今の当主、『劉璋(りゅうしょう)』は…

 

 

重税は当然として、政策もめちゃくちゃ…その上、『東州兵(とうしゅうへい)』と言って、先代『劉焉』からの古参の兵が、軍部の実権を握っており…

 

 

忠言は当主に届かず、言った者も殺される、もしくは飛ばされたのであった。そう、厳顔のように…

 

 

厳顔「まぁ、飛ばされたとはいえ、太守であっただけ、ましな方なのだよ。防衛のために、独自に兵を持てるし、紫苑…黄忠も匿う事が出来たしな。」

 

 

一刀「予想より、酷い……それも、進度が速い……今日は挨拶程度にするつもりだったが……あ、そうだ、『劉璋』の近辺で、『目の紅い奴』は居たかい?」

 

 

厳顔「どう関係するかはわからんが…『いなかった』ぞ。」

 

 

一刀「てことは、『太平妖術』ではないか…今のは、忘れてくれ。」

 

 

厳顔「それは、構わんが…」

 

 

一刀「でも、話が聞けただけ良かったよ。今すぐではないが、益州、切り取りの際はよろしく頼む。その時は、さっきの冗談を本気にしてあげるよ。」

 

 

厳顔「はっはっはっ……期待しておるぞ♪」

 

 

この会談の翌日、まったく違うところで、事件は起こる。

 

「袁術、『仲』ヲ建国シ、皇帝ヲ僭称(せんしょう)ス。」

 

 

---その頃、揚州のどこか---

 

月「皆さん、ご無事だったのですね。」

 

 

あとがき

nakatakeです。お久しぶりです。

まずは、オリキャラ『蘇飛』について…

 

蘇飛 字は不明。この外史での真名は蘭。

 

正史では、黄祖の部下の後、孫家の部下になる。

黄祖の部下時代に甘寧を推挙したが、黄祖に却下され、甘寧は孫家へ。その際も手助けをした。

黄祖が孫家に撃破された時、彼も首を飛ばされるはずだったが、甘寧の助命嘆願により、孫家の部下に。

 

この外史では、元江賊。ただ、黄祖とは距離を置いていました。

思春の帰順の際に推挙を受け、登用に至る。単騎では十人並ながら、操舵技術はなかなかの腕前。

背が小さいのが悩み…董卓(月)と同じくらいの背丈です。

 

PONさんのコメントを参考にオリキャラをちょい出ししてみました。

 

PONさん、多謝!!

 

それと、やっと涼しくなりましたね。この夏はキツかったですね。

ただ、急に涼しくなり過ぎて、鼻水ダラダラなのは、困りものです。

 

そして、袁術が玉璽を返さず、皇帝になっちゃいました。この後どうなるんでしょうか…

 

それでは、また。

 


 
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