~ プロローグ ~
「・・・スト・・・ス・・・・・・ス・・・ラウス」
・・・誰かが私を呼んでいる・・・その声に反応して私は目を開けてみることにする。
「んっ・・・私を呼ぶのは誰だ・・・?」
「ストラウス。目、覚めた?」
私を呼んでいたのは・・・・千年前に死んだはずの私の妻ステラだった・・・・。
「・・・・・・ス、ステラ?!」
「おはよ♪ストラウス」
その姿に驚愕しつつ私はステラに尋ねてみる。
「ステラ、ここはいったい?私は生きているのか?」
「ストラウス・・・あなたにわからないのに私にわかると思う?」
「・・・・確かに・・・・でもここはいったい?」
私は確か花雪との死闘に敗れ月に帰った。
それに周りを見渡してみれば辺り一面真っ白な世界であった。
そう考えているときどこからか唐突に誰かの声が聞こえた。
「その問いには私が答えよう。」
「誰だ?どこにいる?!」
そう問いかけると目の前に光の粒子が集い人の形を成していき、その口から次の言葉が紡がれる。
「私の名は管輅。外史の管理者の1人です。」
と紹介された後、ステラがいつもの軽い調子で返答を返す。
「あらあら、ご丁寧にありがとうございます。私はステラ・ヘイゼルバークといいます。よろしくね管輅ちゃん。」
「私の名はローズレッド・ストラウス。ところでいくつか質問があるのだがよろしいか?」
「はい。質問の内容はおおよそ見当つきますがどうぞ。」
「感謝する。まずここはどこか?私達は生きているのか?外史とは?」
「はい。まず一つ目でがここは《世界の狭間》と呼ばれる空間です。ここからは様々な世界に分岐していきます。」
「二つ目ですが、現在はあなた達は仮初の生の状態です。」
「三つ目、外史とは正史から派生した別の世界との意味です。おわかりいただけましたか?」
与えられた情報を私は頭の中で巡らせた。
「ふむ、それで管輅殿は私達に何をさせたいのだ?」
私からの返答に表情を変える事なく管輅は私の質問に答えた。
「これからあなた達お二人には、とある外史に飛ばしますので、そこでこれから起こる戦乱を鎮めていただきたいのです。」
「それは願いなのか?強制なのか?」
「外史に飛ぶことに関しましては強制ですが、戦乱を鎮める事に関しましてはお願いになります。」
「戦乱の後にあなた達の安住の地を築いていただいても構いません。」
その言葉を聞き、私が思考をしているとき、
「ストラウス。私、難しいことはわからないけど・・・その世界で私達が安全に暮らす為には・・・その世界の争いを何とかしないといけないってことかな?」
とステラが聞いてきたので私は苦笑しつつその通りだと返す。そして、
「わかった。管輅殿、その申し出受けよう。」
「ありがとうございます。なお注意事項としまして、ストラウス殿の魔力は弱まり本来の1割程度しか発揮できません。その他に関しましては全て生前のままとなっております。」
「そうなのか。まぁその方が脅威として以前のように脅威と見なされないから都合がいいか。」
「では、そろそろ新たなる世界へいっていただきましょう。」
「ああ、よろしく頼む。」
「よろしくね。管輅ちゃん♪」
「はい。ではいきます。」
管輅がそういうと辺りは眩しい光に包まれ私の意識はそこで途切れた・・・・
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恋姫とヴァンパイヤ十字界のクロスです。魔力が十分の一になったストラウスが千年前に死んだはずの恋人ステラと共に恋姫の世界に降り立ちます。