城壁で対峙する北郷と韓玄。
韓玄「な・・・なんだ貴様は!!!」
北郷「敵に決まってるだろ・・・阿呆・・・」
韓玄「あ・・・阿呆だと・・・・」
一歩ずつ韓玄に近づく北郷。
楽成城兵士C「おっと・・・・それ以上韓玄様に近づくとこの娘の命はないぞ!!」
韓玄「阿呆はお前の方だったな小僧」
北郷「それはどうかな?」
韓玄「!!!???」
耳元で北郷の声がしたので後ろを振り向いてみると。
璃々を人質に取っている兵士の眼前まで北郷が来ていた。
楽成城兵士C「なっ・・・・貴様何時の間に!!??」
北郷「人質は返してもらうぜっ!!!」
兵士の腹に蹴りを入れ城壁からたたき落とし。
璃々を抱え先ほどいた所へ飛んだ。
北郷「大丈夫か?怪我とかしてないか?」
璃々「う・・・うん・・・・だ・・大丈夫・・」
璃々はどこか怯えた表情で北郷を見ていた。
そんな璃々に対して北郷は・・・
北郷「もう少しだけ我慢してくれな・・・すぐに母親に会わせてやるからな・・・・」
璃々の頭を撫で少しでも璃々の不安を取り除く北郷。
璃々「う・・・うん!」
そんな北郷に対し笑顔になる璃々。
やることがあるとすればたった一つそれは・・・・
北郷「さてと・・・殺される前に何か言うことはあるか?」
韓玄「ふ・・・・ふざけるなっ!!!!!」
袖口から二つの棒を出し。
それを連結させ一本の槍を作った。
韓玄「殺されるのは貴様だ!!!!!!!」
物凄い速さの突きが北郷に襲いかかるが・・・・
北郷「愛紗達の足元にも及ばない突きだな・・・・」
韓玄の突きをいとも簡単に避ける北郷。
韓玄「ならこれならどうだ!!!・・・(ピュっ!!!)」
北郷「くっ!!??」
韓玄の口から針のようなものが北郷めがけて飛んできたがどうにかかわす北郷。
だが・・・・意外な攻撃で一瞬隙が出来てしまい・・・
韓玄「もらったっ!!!!」
北郷「しまった!!」
グザッ!!
桃香達「「「「「「ご・・・・・ご主人様!!!!!!」」」」」」」
韓玄の槍が北郷の心臓に突き刺さった・・・・・
韓玄「ざまぁみろ!貴様が如きに殺される韓玄様ではないわっ!!!」
北郷「少しは勝利の気分は味わえたか?」
韓玄「な・・・なにっ!!!???」
後ろに立っている北郷に驚く韓玄。
北郷「この程度の残像も見抜けないとはな・・・」
韓玄の槍が刺さったのように見えたのは実は北郷が作った残像。
ちなみに、愛紗達(武将達)は残像を完全に見切っていた。
悲痛な声をあげていたのは桃香達(軍師達と普通の人・・・)
北郷「今度は俺が攻撃させてもらうぞ」
鞘から刀を抜き一歩近づく。
その姿は、韓玄から見たら完全に死刑執行人である。
韓玄「く・・・くそぉ―――!!!」
一歩ずつ近づく北郷。
それに対し韓玄は北郷が一歩近づくにつれ少しずつ後ろに下がっていた。
だが、北郷は韓玄に対しいきなり背を向け歩きだした。
韓玄「なんだかよく分からんが・・・・もらっ・・・・・たぁ・・・・」
背中を向けた北郷に攻撃を仕掛けようとした韓玄だが急に体が痛み出した。
北郷「奥義・・・・螺龍卍!!(らりゅうもん」
北郷が刀を鞘に収めた瞬間。
韓玄の体中に無数の傷が現れた。
奥義・滅龍は目にも映らぬ速さで相手の懐に飛び込み。
相手の体中に無数の斬撃を与える技である。
ちなみに、北郷はゆっくり韓玄に近づいていたのではなく。
北郷が速すぎるため歩いているように見えたのである。
北郷「まだ、戦いたい奴はいるか?」
さっきまで光景を見ていた敵軍に殺気を込めて言い放つ。
殺気に当てられた敵軍は次々と武器を地面に置いた。
北郷「さてと・・・・・行くか・・・」
璃々「え・・・・・」
璃々を肩の上に乗せ城壁の上から戦場だった場所へ降りる。
そして・・・・
北郷「さっ・・・・母親の所へ行きな・・・・」
璃々「お母さん・・・おかあさぁ~~~~~~ん!!!!」
黄忠「り・・・・璃々!!!!」
感動の対面を果たす黄親子。
北郷「よかったな・・・・・」
北郷は桃香達の所へ行こうとすると・・・・
北郷「ん?・・・俺なんか忘れてるような気がするけどなんだっけ???・・・・げっ!!!」
そんなことを考えていると背中に突き刺さるような視線がするので振り返ってみると・・・・
星・昴「「あ・る・じ(殿)怒怒怒」」
そこには怒りをあらわにした星と昴がいた。
二人が起こるのも無理はない。
二人に何も言わずに韓玄の所へ行き無茶なことをしたのだから・・・・・
このことを星から聞いた愛紗も怒り、愛紗・星・昴の三人に怒られる北郷であった。
それからしばらくして・・・・
三人が落ち着いた時を見計らったように黄忠が北郷に近づいた。
黄忠「北郷一刀様・・・・この度は娘を助けていただきありがとうございました。・・・・」
北郷「気にするな・・・・俺は頼まれたからやっただけだ・・・・。」
黄忠「それでも、璃々を助けくださったことには変わりありません。
・・・今は一人の母親としてあなた様にお礼を言わせてください。」
璃々「璃々とお母さんを助けてくれてありがとう。」
深く頭を下げる黄忠と璃々。
2人になんて言っていいか北郷は戸惑っていた。
そんな彼の様子を見て好感を持った黄忠はにこやかに微笑みながら言った。
黄忠「北郷一刀様・・・娘を助けてくださったお礼として申し上げます。
私は貴方様の弓となり、共に戦いたいと思います。
そして・・これからは私の事は紫苑と真名で是非お呼びになってください。私のご主人様・・・」
璃々「ごしゅじんさま。璃々もおかあさんといっしょに、よろしくおねがいします」
北郷「こっちこそ・・・・よろしくな。紫苑・璃々。」
この時、北郷は紫苑の微笑む姿に見惚れていた。
そして、この時桃香達は北郷が鼻の下を(乙女の嫉妬目線)伸ばしている時にこう思った。
新しい仲間が増えたことはうれしいけど強力なライバルができてしまったと・・・・
こうして、楽成城は北郷軍の領地となった。
弓の名手紫苑とその娘璃々を仲間にした北郷。
今、新たな外史の扉が開かれる。
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ホントに久しぶりの更新です。
御待たせして申し訳ございません。