黄巾党討伐後南陽に戻った雪蓮一向。
戦後処理に追われる日々であった。
その為、レイもカスミ探しをするわけにはいがず、雪蓮たちの手伝いをしていた。
「レイ、すまないが今日は街の警邏を頼む」
「わかりました」
レイは文官としての能力もそれなりにあるのだが今の状態は武官が少ないため武に信頼を置かれているレイを武官として使う事がしばしばあった。
レイは冥琳にいわれ街を警邏していた。
(やっぱり街並みとか全然違うな…)
街を見ながら改めて違う世界に来たことを実感していた。
「こんにちわ~御遣い様~」
「御遣い様~又うちの店にも来て下さいね」
南陽の民たちは警邏をするようになって初めはレイの事を崇めたりしていた。
しかしレイは積極的に民たちと交流しようといろんな店に行ったり、話を聞いたりした。
又民たちもレイの性格などがわかって最近ではみんなに可愛がられていた。
(やっぱりみんな笑顔で生活したいよな・・・)
そう思いながらレイは人通りの少ない西地区に行った。
西地区は人通りが少ない分治安が悪くゴロツキの溜まり場になっていた。
なので警邏を重点的にする必要があった。
(やっぱりひどいな・・・でも悪い人たちではないんだけどな・・・)
西地区に入るといつもそう思っていた。
最初はやはり襲われたりしたがよく行っている内に顔見知りになりゴロツキもレイの言うことは聞くようになっていた。
やはりこうなったのはレイの力なのだろう
「よ~レイ。今日も警邏か!」
西地区のゴロツキの大将が声をかけて来た。
「そうですね。皆さんが悪いことしないためにです」
「相変わらずきついな~」
「そ~っすよ。最近は何もしてないじゃないっすか」
「そうですけどね」
「ま~レイの言うことを聞かねえ~奴はここにはいね~よ」
「たしかにそうですね。皆さんのこと信じてますから」
「おー!がんばれよ」
そんな談笑をしながらレイは西地区を回っていた。
(やっぱり特に異常ないな・・・さてと)
今日の警邏が終わったので城へと帰ろうとした時、いきなり何者かが斬りつけてきた。
「・・・御遣い・・・我が主の為・・・死ね」
しかしレイは上手く足を使い一撃を防いだ。
「何者です」
「・・・くっ・・・」
レイの質問に答えようとせず男は逃げていった。
(あいつはいったい・・・)
レイは攻撃してきた男の顔を思い出したがここらにいるゴロツキではないことしか分からなかった。
とりあえずここにいても仕方がないので城に帰るとした。
城に帰るとなぜか冥琳が怒って城門で立っていた。
「レイ・・・どうして報告してこなかったんだ!」
「?報告って?」
いきなり報告とか言われて訳が分からなかったので話を聞いた。
どうやらさっきの斬りつけられそうになった件のようで西地区のゴロツキがたまたまその光景を見て急いで冥琳に報告に行ったのだ。
「その件ですか。でも大丈夫ですよ。怪我もしませんでしたし」
「そんなことを行っているのではない!なぜ殺させそうになったのを言わなかったと言っているんだ」
「・・・」
「まあよい。とにかく報告がなかった件は罰として明日一日部屋で待機しておけ」
「ハイ・・・」
そういって冥琳は玉座の間に行った。
レイはここにいても又誰かに説教させるかもしれないと思い仕方がないので部屋に戻った。
冥琳は玉座の間に入ると、すぐに皆を召集した。
「なんじゃ?冥琳・・・険しい顔をして」
「ええ、ちょっとね・・・」
冥琳はレイ以外全員そろっているのを確認しあることを伝えた。
「すまない皆、レイが・・・命を狙われた」
「!!」
冥琳の言葉に皆は吃驚した。
しかしただ一人表面上は驚いていなかったものがいる。
それは思春だ。
しかし心の中では
(レイが暗殺されかけた・・・。その者の命必ず奪ってやる。惚れた男を狙った罪その命で償わせる!)
などと思っていた。
「とりあえず今日は事なきを得たのだか又何時狙われるか分からん」
「でもレイって強いじゃん」
雪蓮はそんなに心配しなくてもと思い言った。
皆もうなずいた。
しかし冥琳は言葉を続けた。
「雪蓮・・・、確かにそうだが話を聞いたらどうやらここらにいるゴロツキではないの」
「・・・って言うと」
「他国の武官かもしくは暗殺者だと思う」
「!!!」
その言葉に思春までもが吃驚した。
吃驚しながらも蓮華は冥琳に訊ねた。
「何故そうだといえるのですか?」
(いくらここらのゴロツキではないとしても暗殺者とはおかしすぎるわ。賊とかの可能性もあるはずだわ)
確かに蓮華の言い分も正しい。
しかし冥琳の言葉で納得せざる負えなかった。
「ああそれはレイ本人から聞いたのだが斬りつけられそうになる前に『・・・御遣い・・・我が主の為・・・死ね』と言ったそうだ」
「!!!!」
その言葉に全員絶句した。
冥琳はそのまま蓮華に問いかけた。
「なぜ『天の御遣い』が孫呉の陣営にいる事を知っているか・・・わかりますか」
「・・・それは諸侯で噂を広めているからです」
「そう。でも『天の御遣い』がレイとは言っていないのよ」
「ということは」
「そう・・・他国がこの街に間者を放って情報収集をしていたということよ」
「そうね~。最近は民も気軽にレイを御遣い様って言って話しかけたりしていたもんね」
「そうだ・・・」
「それならどうするんじゃ?」
祭はこうなったら仕方がないと思い何か策がないのかと冥琳に訊ねた。
「なので誰かが護衛としてつけようと思うのだ」
それを聞いた雪蓮は絶好のチャンスだと思い冥琳に言った
「それなら思春がいいと思うわ~」
「!!・・・雪蓮様。ですがそれでは」
思春はまさか自分が指名されるとは思っていなかった。
現に冥琳もそれはないといわんばかりに反論した。
「雪蓮・・・。思春は蓮華様の護衛をしているのだぞ」
しかし意外な人物が発言することによって事態は急変した。
「冥琳・・・。確かに今まで思春が護衛してくれてたけどこれからは明命に御願いできないかしら」
蓮華である。
あの帰り道、雪蓮は蓮華に
「思春を護衛にして二人に仲良くなってもらうのよ」
と言ったのだ。
「蓮華様、それでは・・・」
冥琳は護衛されている本人からそういわれると思っていなかったので慌てた。
しかし蓮華は気にしないで話を続けた。
「護衛も訓練になるしこれからは明命にもがんばってもらいたいしね」
「はい!がんばります!」
蓮華は明命に期待しているように話して明命自身からやりたいという風に言わせた。
それを聞いた冥琳は
「仕方がない・・・。思春にはレイの護衛を御願いしたいのだが」
という風に折れるしかなかった。
それを聞いた思春は
「・・・はあ・・・」
と答えた。
「まあ・・・。護衛の仕方は任せるからな・・・。思春・・・」
「!・・・御意」
(護衛方法は私が決めてもいいか・・・よし!)
レイの護衛を任された思春は返事をした後直ぐに自分の部屋に入った。
思春がいなくなった玉座の間では冥琳が雪蓮と蓮華に向かって説教をしていた。
「こーら!雪蓮!勝手なことを言って!それに蓮華様も!」
「ご・ごめんなさい」
「い~じゃない別に~。それにこれで二人の仲が進展すれば呉に血を入れれるかもしれないじゃない」
「・・・って事は雪蓮・・・まーさーかー!」
「でも暗殺の話は知らなかったわよ。ど~せ遅かれ早かれやるつもりだったんだし」
「それならいいが・・・。皆すまなかったな。仕事に戻ってくれ」
そういって冥琳は解散させた。
一度部屋に戻った思春は荷物を持ってレイの部屋の前にいた。
「レイいるか」
「開いてますよ」
返事を聞いた思春は荷物を持って部屋に入ってきた。
「なんですかその荷物は」
「冥琳様よりレイの護衛の命を受けたのでな・・・」
「護衛って言ってもその荷物と何の関係が」
「なので・・・今日よりここで寝泊りをすることにした・・・」
「え~」
「異議は申し付けない。護衛方法は私が決めていいと申し付けられたからな・・・」
(だって公認で寝泊りできる好機だしね)
「でもここ狭いですし・・・」
(秘密がばれるかもしれない・・・)
「それもそうだな・・・ならば冥琳様と相談するか・・・」
(ここはなんとしても寝泊りを許可してもらわなくてわ・・・)
「もし相談して駄目だったら諦めて下さいね」
(そんな話絶対無理だろうし)
レイは絶対そんなこと許可されないだろうと思って言った。
「分かった・・・少し待て・・・」
そういうと思春は冥琳に相談しに行ってすぐ戻ってきた。
「部屋を移動するぞ」
「え…もしかして」
「ああ…冥琳様に相談したら手配してくれた…だから」
「はぁ…。わかりました」
レイはこれ以上言っても無駄だと感じ寝泊りを許可した。
思春はレイを連れて部屋を移動した。
(まさか…あそこの使用が許可されたとはな…運が回ってきたかも…)
場所を知っている思春は心の中で相当舞い上がっていた
「まさか…ここですか?」
「そうだ…」
目的の場所についたレイは驚いていた。
「これ…部屋じゃないですよ…家じゃないですか!!」
レイたちの目の前には小さいながらも家が建っていたのだ。
確かにレイは移動の途中で不信感を抱いていた。
普通に生活するなら城の部屋を使用すればいいはずなのに外に出たからだ。
「なにか問題でもあるか?」
「もういいです…入りましょう」
レイは呆れてしまいとっとと家に入った。
「…」
家に入り中を見たら意味が分からなくなった。
「おかしいでしょう…。なんで寝具が一組しかないんですか」
そうなのだ。家の間取りはワンルームのキッチントイレ付で寝具を二組おいても余裕があるのに一組しかなかったからだ。
「大丈夫だ…寝具は一組しかないが大きいから…」
「もしかして一緒に寝るという事ですか」
「当然だ…そうしないと護衛にならないからな…」
(本当は一緒に寝たいだけ…キャ!)
「でも…」
「護衛の方法は…」
「わかりました…カスミごめん」
レイはもう何を言っても無駄だと悟り小声で恋人に謝罪した。
思春は自分の思惑通りに事が運び心の中で喜んでいた。
初めて思春と一緒に寝ることになった夜、寝巻に着替えた二人だが何かがおかしかった。
「レイ…なんで寝る時まで手袋と頭の布を付けているんだ」
(寝ている間に頭なでなでしたいのに…)
「これをつけてないとよく眠れないからですよ」
(これを外すわけにはいけないからな…)
「そうか…それじゃあ寝るか」
レイはいつも寝る時は手袋と頭の布を外しているのだかこれからは思春と一緒に寝ることになったので外すわけにはいかなくなってしまったからだ。
思春も不審に思ったがレイが言うので信用した。
そして夜が明けた。
思春はレイより早く起き頭をなでたり頬を突いたりしてレイの反応をみて楽しんでいた。
(寝顔可愛い…これからは絶対に誰にも見せないんだから…)
いつまでもこうしていたいのだが朝食を作らなくてはいけないので台所に向かった。
朝食を作っている途中でレイが起きてきた。
「をかよう…ちちゅん」
「レイ…おはよう…顔洗って目を覚ましてこい…」
「うん」
(寝ぼけて…かわいすぎ…一日中ギュってしていたい…)
などと思っている思春であった。
顔を洗ってきたレイが帰ってきたころには朝食が出来あがっていた。
その朝食を二人で食べた。
レイが料理を褒めてくれてまたあらぬ妄想を膨らます思春であった。
今日のレイは自宅待機を命じられていた。
昨日報告をしなかった件の罰だ。
なので思春も部屋にいた。
思春はどうやってレイを街に行かすか考えていた。
昨日の暗殺者をどうにかして捕まえたいと思ったからだ
(レイにあのようなことをしやがって…見つけたらただじゃおかん…)
(しかし見つける為にはどうにかしてレイを街に行かせなくては…)
(私の買い物に付き合わせる…でも何かの本で女の買い物は長いので男は嫌だと書いてあったな…)
(逆にレイの買い物に付き合うか…だめだ…レイはあまり欲しいものはなかったな)
(となると警邏しかないか…よし)
そう考えた思春は冥琳に街の警邏を願い出た。
冥琳は思春の考えが分かっていたので却下したが食い下がってきたので仕方がなく許可した。
「レイ…ちょっと付き合え…」
「でも俺は自宅待機ですので」
「冥琳様から許可をもらった…付き合え」
「わかりました!」
レイも部屋で一日中いるのは退屈だったので喜んでついて行った。
「うむ…問題ないな…」
「あの~思春さん。もしかして警邏ですか…」
「そうだが…」
レイはどこか買い物に行くと思っていたので天牙棍を部屋に置いてきたのだった。
「心配するな…。何かあったら私が守るから…」
その後西地区の警邏も問題なく終わり、部屋に帰ろうとした。
(やはり昨日の今日では来ないか………!)
思春は少し残念だと思いながらも安堵した。が…、その瞬間嫌な予感が的中した。
「昨日は…無理…だったが…今日こそ………死んで…もらう」
暗殺者はいきなりレイに斬りかかってきた。
レイは油断していた。そのせいで反応が少し遅れた。
本来は多少反応が遅れても天牙棍で相手を薙ぎ払う事が出来た。しかし天牙棍を部屋に置いてきてしまったので避けきれないと悟ったレイは防御しようとした。
「死ね…」
暗殺者も倒せると確信し剣を振り下ろした。
しかし、レイをかばった人間がいた。思春だ…。
「お前か…」
(レイを殺すなど…私が許さない!)
「ちっ…」
暗殺者は舌打ちをし距離を取った。
しかし思春も少し反応が遅れた為右腕に怪我をしてしまった。
レイは自分が傷つく分にはあまり怒らないが仲間が傷つくのは嫌だったのだ。
「おまえ…思春さんを…殺す」
黄布党の一件で真名を預けてくれた思春を仲間以上の感情を抱いていたレイは感情を露わにしたのだ。
「ふ…丸腰のくせに…」
「レイ…無茶だ…やめろ!」
暗殺者はレイに向かった剣をむけた。
思春はあまりに無謀なことを言いだすので必死に止めようとした。
「大丈夫ですよ…思春さん…少し離れて」
「しかし…」
「思春!」
「…」
思春はいつもと雰囲気のレイに圧倒され言う事を聞いた。
それを確認したレイは右手をかざした。
「何かの儀式か…馬鹿が…」
「…」
暗殺者はレイを馬鹿にしながら斬りかかってきた
思春は動きたいと思ったがレイの言葉があったので動けないでいた。
「ソウルイーターよ…主より命じる…死の指先」
レイがそう唱えた瞬間、暗殺者は倒れた。
「…終わりましたよ思春さん」
「…」
レイは今までの雰囲気がなくなりいつものレイに戻った。
思春は何か起こったがわからず唖然とした。
「思春さん…思春さん」
「!!…ああすまない。…どうした」
レイの何度目かの呼びかけに我に帰った思春…。
とりあえず暗殺者については警備隊の人間に任せるように手配した。
「思春さん…とりあえず部屋に帰りましょう…。話もありますし」
「わかった…」
幸いソウルイータを使っている所は誰も見ていなかった。
部屋に帰ってからレイは話し始めた。
「ごめんなさい…驚きましたよね…」
「ああ…ところであれは…」
「はい…」
そういうとレイは手袋と頭の布を取った。
「?何だ?…!」
思春はレイの行動を不審に思ったが取った後額を見るとおかしいのに気付いた。
「何だその模様」
「…紋章です」
その後レイは紋章について話し始めた。
額には疾風の紋章を、左手には水の紋章を、そして右手にはソウルイーターを宿していることを…。
そしてソウルイーターを宿しているせいで歳をとらないという事も…。
「話は分かった…、なぜ今まで言わなかったかも…でも納得できない…。なぜ最初、祭殿を倒せるほどの武があったのだ…」
「それは…」
「話せ!」
呉の宿将である祭を倒したのは紋章のおかげといったレイだったがその説明で納得できなかった思春だった。
レイもそれだけでは納得できないとわかっていたので詳しく説明した。
「わかりました。それは疾風の紋章と天牙棍のおかげなのです。」
「疾風の紋章は確か…自分の速さを上げる物だと言っていたな。…しかしそれだけでは矢をかわすことは出来ないぞ」
「そうです。そこで天牙棍の登場です」
「ただの棍にしか見えないが…」
「そうです見た目ではわからないと思いますがこの棍の中に風の紋章片を宿しているのです」
「風の紋章片?」
「はい。風の紋章片はその武器を風属性にするのです。簡単に言うと武器を使ったとき先端から微弱ですが風が出るのです。それを利用して矢をはじいていたのです」
「なるほど…。わかった。それで…これからどうするのだ…」
これほどの秘密を話したレイがそのまま何もしないと思った思春は不安になった
「この街を出ます。そして皆さんの迷惑にならないようにひそかに暮らします」
案の定レイは街を出ると言い出した。
(駄目…!)
「待てレイ…。幸いこの秘密を知っているのは私一人…」
「でも皆に報告するんでしょう」
「しない…。だからここにいろ」
(確かに報告するのが本当だろうけど…レイと離れたくない…)
「でもそれでは…」
「いいから…。いろ」
(御願い…居て)
「わかりました」
とりあえずこのまま孫呉にいると言ってくれて安心した思春だったがあの戦いの事を思い出した。
「よし…。そういえばレイ…あの時私を呼び捨てにしてたな」
(良かった…)
「ごめんなさい」
「許さん…。罰としてこれから私の言う事を聞け」
「はい…」
「一つ目はこれから私の事を呼び捨てにしろ」
(呼び捨てにされて嬉しかったから…)
「え…」
「聞けないのか…ならば…」
「わかりました…」
「二つ目は…私と話すときは話し方を変えろ」
「わかり…」
「違う!」
「うん」
「よし!最後三つ目はさっきやられた傷を見てくれ」
「うん!わかった」
そういうとレイは左手をかざした
「水の紋章よ…主より命じる…優しきしずく」
そう唱えると思春の傷が癒えていった
「どうですか…思春」
「確かに特に問題はなさそうだし傷も治っている」
「よかった」
「それより…レイ…腹減ったから飯にするぞ…手伝え」
「うん」
そういって思春とレイは台所で料理を始めた。
この戦いで少しレイと思春の絆が少し繋がった。
つづく
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やっとできました。レイver.番外編その1です。
書いてるとき思ったのですが私やっぱり文章作るの下手です!
とりあえずあらすじとして
黄布党討伐後の話です。
なぜ祭に勝ったがわかります。
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