どうも佐藤朋樹です。
いや~とうとう4章目
しかも今回の章はファンタジーらしく魔法とバトルが入っています。
正直苦しいかも(^^;)
それでも読んで下さる読者の皆様には本当に感謝しております。
さらにできることなら応援メッセージやコメントなどをいただけると幸いです。
ということで風に願いを ~第4章~
どうぞ!
チュンチュン・・・・・・チュン・・・
「うぅん・・・」
チュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュン・・・
『ブチ!』
「うっさ~い!朝から人の眠りを妨げるなぁぁ!」
『ブチ!』
「あんたもうっさい!ファイヤ!」
「ちょ!朝から・・・ギャーーーー!」
『ボフン!』
颯が、ここにきて、住み始めてから早くも一週間・・・
別々の部屋を私たちは望んだけど・・・
婚約の話がまだ続いているらしくて・・・結局おんなじ部屋で寝ています・・・
「・・・ふわぁぁ・・・今日もハヤテ君は朝から爆死ねぇ・・・」
現王子が朝から爆死のことに関して何にも心配しない王妃・・・
「朝の目覚ましは、もぅこれになっとるなぁ・・・」
・・・&現国王
私・・・作者は、この国は大丈夫なのかと心配になります・・・
「いててて・・・朝からやるかよ・・・」
「朝から大変ですね♪ハヤテ様♪」
「だから様はやめてって・・・アリス・・・」
このハヤテに様をつけて話すのは・・・メイドのアリス
ハヤテ専属のメイドらしいが、ハヤテは納得していない・・・
せめてもの抵抗として、様はやめることといってるんだけど・・・
「そういわれても・・・国王様に様をつけるようにと・・・」
「お願い!俺の前では!」
「わかりました!ハヤテ・・・君!」
「うし!んじゃ・・・でてって?着替えるから・・・」
「着替えさせますよ?」
「…でてって?」
「着替えさせます」
「………………………………」
「なれましょうね!ハヤテ君♪」
「イ~~~~ヤ~~~~!!!!」
毎朝がこんな感じです・・・
「はぁ・・・毎朝のことだけど全然なれない・・・」
「いい加減慣れなさいよ!?」
「無理だし・・・この年になって女性に着替えさせられるのは堪える・・・」
「もぅ・・・そんな調子で、大丈夫なの?」
「・・・何が?」
「ハァッ!?忘れたの!?1ヵ月後はアスカード王国武道大会!あんたは、強制参加でしょ!」
「・・・・・・あぁ!すっかりわすれてた!」
「もぅ!しっかりしてよね!一応他の貴族や国民も見るんだから!恥だけはさらさないように・・・って何?その目は・・・」
「・・・魔法も相手は使うの?」
「当たり前よ?それがどうしたの・・・あ!」
「・・・魔法使えない・・・」
「・・・はぁ・・・わかったわよ・・・教えればいいんでしょ?」
「サンキュー!助かります!ライア様!」
「感謝しなさいよね・・・じゃ・・・準備があるから・・・明日にやりましょ!」
「おぅ!じゃ!俺は・・・もう一眠り・・・」
「剣術の訓練でもしてなさい?ニコッ」
「サーッ!イエッサー!!」
(怖ぇよ・・・)
「さてと・・・ライアに訓練しろって言われてきたものの・・・」
「はっ!」
「やぁ!!」
「ガァァァァ!!」
「ぬっふぅぅぅぅん!!」
「・・・場違いだしなぁ・・・しかもなんかヤバメの声も混じってるし・・・」
「・・・ハヤテ殿ですか?」
「へ?あ・・・はい」
「私、ライア様からハヤテ殿を鍛えるように頼まれました・・・名をガイ・ダリウスと申します・・・ガイと呼んでください・・・」
「あ・・・こちらこそどうも・・・よろしくお願いします・・・」
「では・・・ハヤテ殿・・・まずは、少し・・・調べさせていただきます・・・!!」
刹那!ガイからハヤテに向けて殺気を飛ばす!
周りの兵士たちが、一瞬固まる・・・
訓練されたものでもガイの殺気を飛ばされるとほんの数秒固まるほどの殺気だ・・・訓練されてないものだと、へたり込むか、気絶してしまうほどの・・・しかし・・・
「・・・・・・ッ!!」
あろうことか、なんにも訓練などしたことが無いハヤテは、少したじろいだものの気絶もせずにガイの前に立っていた!!
「ほぅ・・・合格です・・・ハヤテ殿」
「・・・へ?合格?」
「えぇ・・・普通私から殺気を飛ばされるとへたり込むか気絶するんですが・・・いやはや・・・たいしたものです」
「・・・・・・ふ~ん・・・」
(足がすくんで動けなかっただけとは言えない・・・・・・)
「さて!でわでわ・・・あちらの中にある武器からひとつハヤテ殿の好きな武器ををお選びください」
「ん・・・わかった・・・」
武器庫の中には、木で作られた剣・槍・銃などがあった
「・・・これにするよ!」
ハヤテが選んだのは・・・刀・・・
「カタナですか?それはあまり使いにくいかと・・・」
「いや大丈夫。これでいくよ」
「そうですか・・・でわ軽く組手をやってみましょうか」
「・・・へ?」
「相手は・・・う~ん・・・」
「・・・ガイさん・・・あんたとやってみてもいい?」
「・・・私とですか?・・・フ・・・いいでしょう」
「んじゃ・・・よろしく・・・」
「はい・・・よろしくお願いします・・・でわあちらの闘技場へどうぞ・・・」
闘技場に上がったガイとハヤテ・・・
なぜか兵士たちが、興味深げにそれを見守っている・・・
「・・・なんでみてるんだ?」
「それは、私がここの隊長と、異世界から来た王子に興味があるのでしょう・・・」
「そか・・・って!王子じゃないって!まだ決めてないの!」
「おや・・・これは失礼しました・・・でわ・・・そろそろ始めましょう・・・」
「いいよ・・・」
「審判・・・合図を・・・」
『はい・・・それでわ・・・はじめ!』
「先手必勝!おらぁぁぁ!」
いきなりガイに向かって走ったハヤテ
横から刀を振るう!
だが・・・
『ガキン!』
「ふむ・・・いいスタートです・・・ハ!」
なんなく刀を押し戻されたハヤテ・・・
刀が浮いた上体になったハヤテに・・・
「がら空きですよ?」
今度は、ガイがハヤテに横から剣を振るう!
「よっと!」
ガイに向かって2歩ほど進み体を回転させ剣をかわし
一気に後ろに来たハヤテ
「もらい!」
「あまいです!」
後ろから右斜めからの袈裟切りを振り向かずに剣を後ろに回して受け止めるガイ!
「ッチ!!」
ガイは素早く離れるとハヤテと向かい合う
「行きますよ?ハヤテ殿!」
「来い!」
「フッ!!」
ガイは颯に急接近し、そのまま剣を振るう、振るう、振るう!!
颯は刀で応対するが・・・・・・
「ッグ・・・くぁ!」
『バギン!』
とうとう耐えれずに刀が折れてしまう。
「まぁ、最初はこんなもんです。とりあえず気絶しときましょう!」
武器が壊れて呆然としている颯に襲い掛かるガイ
「・・・・・・・・・・・・みっけ♪」
「は?うぉぉぉぉ!?」
つい颯が呆然としているとばかり思っていたガイ
最後のとどめが大振りになってしまったところの腕を颯に取られてそのまま背負い投げを喰らってしまう
「ガハッ!!」
「うっし!やっぱとどめは大振り!これテンプレ!」
投げられたガイは、少々呆然としている・・・
「・・・あれ?えっと・・・ガイさん?」
「・・・さっきのはなんですか?」
「えっと・・・背負い投げって技だけど・・・」
「体術ですか?」
「へ?柔道しらない?」
「柔道?なんですかそれは?」
「・・・まぁアッチの世界の体術だよ・・・」
「ホォ・・・興味ありますな・・・フフ・・・フハハハハ!!」
突如笑い出したガイに少々驚いた疾風・・・
「ふ・・・まだまだですな・・・この私も・・・ハヤテ殿・・・その体術・・・教えてくれませんか?」
「え?あ・・・いいけど・・・柔道ね?」
「ジュウドウですか・・・わかりました・・・これからよろしくお願いします。ハヤテ殿」
「よろしく!ガイ!・・・あ、あとガイもハヤテ殿ってやめて?ハヤテって呼んでよ」
「ふ!よろしくな!ハヤテ!」
「よろしく!」
「はぁ!・・・うぉりゃぁぁ!」
あの後・・・俺は、ほかの隊員からも挑戦され続け・・・
当然体術にも警戒されていて、それなりにしぼられていた
そして、気がつけば・・・空が紅くなっていた・・・
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
んでもって今、俺は闘技場の中心で、大の字に体を開いて寝そべっている・・・
いや・・・疲れはてて倒れている・・・
「たっく・・・ハァ・・・あいつら・・・ハァ・・・少しは・・・ハァ・・・加減を・・・ハァ・・・しろよな・・・」
見ての(読んでの)とおり疲れ果てて、言葉もまともに発せ無い状況
・・・紅い空を見ているとふと暗くなった・・・2~3秒後それが、影だと判断した。
「・・・お疲れ様」
「・・・ライアか・・・」
様子を見にきたのか、そこにはドレス姿のライアがいた・・・
紅い夕日をバックに赤い髪がなびいていて・・・正直・・・見惚れてしまった・・・
「・・・?どうしたの?」
「っ!!・・・いや・・・なんでもない」
「?ならいいんだけど・・・そろそろ夕食の時よ?シャワー浴びてからきなさい・・・」
「ん・・・わかった・・・っと!」
そういって、俺は無理やり体を起き上がらせ
城の浴場へと歩いていった・・・浴場に狼がいるとも知らずに・・・
「ハヤテ様!さぁ!お体を洗いましょう♪」
「ぎゃぁ!アリス!?やめろぉぉぉ!!イィィヤァァァァァァ//」
遠くで、これを聞いていたライアは・・・
「はあ・・・」
と短くため息をこぼした・・・
「ハァ・・・疲れたし、もうオムコにいけない・・・」
シャワー恥地獄(命名俺)を耐え抜いた俺は、(アリスが選んだ)軽い服装で、食堂へと足を運んでいた・・・
「あら?速いわね・・・てっきりもっと遅くなるかと・・・」
「なんとか耐え抜いてきたよ・・・あぁ・・・大変だった・・・」
「アハハハハ・・・さぁ・・・食事にしましょう?今日はお父様たちは、パーティー出席のためいらっしゃらないから早めに食べるわ」
「あぁ・・・そうだな・・・」
メイドさんたちが運んできた料理を会話をしながら食べるライアと俺・・・
「あ~・・・ラーメンとか食いて~な~・・・材料さえあればな・・・」
「ラ~メン?なんだかわかりませんけど、たぶん材料でしたらありますわよ?」
「マジで!?いよっしゃぁぁ!明日にでもつくろっと!」
「へぇ?ハヤテって料理作れるの?
「おぅ!ラーメンにはこだわりがあってな!ラーメンだけは一から作れる!
「へぇ・・・なら楽しみにしてるわ」
「楽しみにしとけ!・・・ご馳走様・・・」
「ハヤテ様・・・・・・もういいの?」
食べ終わったのを確認するとアリス達・・・メイドさんが皿を片付けようと近づいてきた・・・
「あぁ・・・アリス・・・うん・・・下げてくれるの?」
「はい!」
「ありがとう」
「いえ♪」
「ライア・・・この後の予定は?」
「なんにもないわ・・・部屋で休みましょ?」
「了解・・・んじゃなアリス」
「はい、おやすみなさいませ。ライア様、ハヤテ様」
「行きましょう。ハヤテ」
「おぅ・・・」
食堂からライアの部屋まで多少の距離がある・・・
ざっとみて約・・・100mほどだ・・・
「う~・・・食った!食った!」
「行儀悪いわよ」
「あぁ・・・悪い・・・あ!そういや・・・準備は出来たのか?」
「えぇ・・・後は明日を待つのみね・・・」
「へぇ~・・・あ!そうだ!この後、魔法の予備知識みたいなの教えてくれないか?」
「え?いいけど?どうしたの?いきなり」
「いや~やっぱやるんだったら知っときたいし!」
「ふ~ん・・・んじゃ部屋着いたらね!」
「おぅ!・・・フフ~ン♪フ~ンフッフフフ~ン♪・・・」
俺は、気分がよくなり鼻歌を歌いながらライアの部屋に向かって行った。
「んじゃ・・・教えてくれ!」
「わかったわ・・・まず・・・属性についてね?」
「属性?あ~・・・火とか水とか?」
「えぇ・・・火・水・風・土・光・闇の6種類」
「火・水・風・土・光・闇と・・・で?」
「んで・・・火・水・風・土はさらに上の属性があって、火は炎、水は氷、風は雷、土は森っていう上位属性って言うのがあるの」
「なるほどね・・・」
「んで、最後になるけどもうふたつの属性があって、金と銀があるの」
「う・・・うん・・・」
(そろそろ・・・覚えきれねぇぞ・・・)
「まぁ金と銀は、伝説魔法の部類に入るから今のところ使い手はいないらしいけどね」
「うは・・・絶対なれねぇな・・・」
「まぁ・・・属性の種類はこんな感じかな?」
「そ・・・そっか・・・」
(あぶね~もぅむりなとこだったぞ!)
「んじゃ、次は・・・」
「うん・・・」
この魔法講座は、深夜の3時まで行われた・・・
チ・・・チ・・・チュンチュン・・・
「ふわぁぁ~・・・へ!鳥野郎目!今日は、残念だったな!」
チュンチュンチュンチュンチュンチュンチュン・・・
「へ!きかん!きか「うるさ~~~い!」ッブ!!」
鳥の鳴き声で、機嫌悪くしたライアのが起き、窓に向けて枕を投げた!
だが、窓に当たる前に窓側のベットにいたハヤテの顔にクリーンヒットした!
「ぐ・・・ぐはぁ・・・」
ハヤテ・・・撃沈!
安らかに眠れ!
「キュキュー♪」
「勝手に殺すな~~!ていうかラウディ嬉しいそうに声だすな!」
「?誰に言ってんの?」
「誰って!作し『ポンッ!!』
「あれ?ハヤテ?ハヤテ!?どこいったの!!?」
数分後、ハヤテは、メイド達の更衣室で発見されたと言う・・・
その時、メイドたちが着替えてたり着替えて無かったとか・・・
「キャーーー-ーーーーーーーーーーーーーーーー♪」
「え・・・い・・・違・・・ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
黄色い声と断末魔と共に・・・
「くそ~・・・あの・・・野郎目・・・」
「・・・大丈夫?」
「全然平気だけどさ・・・」
「なら早く食べて、魔法の練習しましょ?」
「お!そうだな!」
「じゃ!行きましょ!」
「行くか!」
魔法を習う前に朝食を食べるために
食堂に行くハヤテたち・・・
しかし・・・
ガシ!!
「え?・・・モガフガ・・・フガーーーーーーーーー!」
「あれ?なんかいっ・・・た?ってあれ?ハヤテ?」
本日二回目の行方不明
「フガホガフガ~~~!」
「あ・・・すみません!今とりますね?」
「アリス!なんつことするんだ!」
「え~・・・ハヤテ君だって私たちの着替え見たじゃないですか~」
「う・・・あれは作sy_________________」
「なんですか?きこえないですけど?」
「くそ!あ作sy___」
「まぁ・・・とりあえず・・・女のにおいがついたら困りますからね?」
「・・・ナニスキデスカ?」
「もちろん♪流しましょうね?」
「・・・イヤダイヤダイヤダイヤダイヤダ・・・イ~~~ヤァァァァ!」
「やっちゃえぇぇぇぇ♪」
~数分後~
「う・・・ひっぐ・・・盗られた・・・大事にしてたのに・・・ヒック・・・」
「ウフフフ♪ハヤテ君ご馳走様~♪」
「・・・ウワ~ン!!」
「ウフフ・・・ハヤテ君のファーストキス食べちゃった♪」
~食堂~
「ライア~~!」
「あ!ハヤテ!なんで突然・・・ってどうしたの?シャワー浴びてきたっぽいけど・・・あ・・・そういうことね」
「シクシク・・・盗られた・・・」
「なにを?」
「・・・ファーストキス」
「・・・アハハハハハ・・・どんまい」
「ヒックヒック・・・」
「よしよし・・・」
この後、ハヤテが完全に泣き止むまで、約10かったそうだ・・・
「さて!そろそろ魔法教えてるよ!?」
「おぅ!教えてくれ」
「えっと・・・んじゃまずこっちに背中向けて」
「ん?こうか?でもなんで?」
少し疑問に思ったのか首だけをライアに向け、質問をするハヤテ
「えっとね?まず私が、あんたに魔力を流すからそれを感じて?」
「うん・・・」
「そしたらいったん私はやめるけど、自分の魔力の流れがまだ残ってるはずだからそれをたどって自分の魔力のコアを探してね?」
「うん・・・」
「そしたら後はその魔力をね・・・う~ん・・・全身へと流してみて」
「わかった・・・」
「それじゃいくよ・・・」
ライアは集中しはじめ魔力をハヤテに流し込んだ
「・・・ッ!!」
その魔力を感じたのか、ハヤテは、一瞬集中を乱す・・・が、魔力の流れを読むためにまた集中し始めた・・・
「・・・感じる?」
「あぁ・・・」
「んじゃ・・・私はいったんやめるから、今度は、自分の魔力のコアを探してね?」
「あぁ・・・」
(・・・体全身をめぐってる・・・血液みたいだけど・・・なんとなく違う・・・ものすごくあったかい・・・・・・ん?あれは・・・)
「・・・みつけた!」
ゴァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!
瞬間!ハヤテの体から魔力が放出される!
全身からほとばしる様に!
「キャァ!ちょ・・・ハヤテ!その魔力を抑えないと倒れるわよ!?」
「え?マジ?やべ!えっと・・・押さえ込んで・・・体を循環するイメージだったよな?」
(・・・できた!)
少しづつ・・・ハヤテの魔力が抑えられていき・・・最後には、ハヤテを包むようにユラユラとまとっていた・・・
「おめでと!」
「おぉ・・・なんかあったかいな・・・」
「んじゃ次は・・・」
「ちょいと待って・・・なんか少し疲れた・・・」
「・・・そうねアンだけただ漏れしたんだもんね・・・少し休憩しましょ」
「ありがと・・・グー・・・」
「フフ♪お疲れ様!」
ハヤテは、その場で、丸くなって寝てしまい。
ライアは、寝たハヤテを微笑むように見ていた・・・
「・・・私、少しって言ったわよね?」
「グーーー・・・」
ハヤテが寝てからかれこれ2時間半・・・お日様が真上に来ている時間帯だ・・・
「・・・いい加減起きろ~~~!」
「グーーーー・・・」
「もぅ!・・・・・・フッ!」
「ビク!!ちょ!やめろよ!秋!」
上体を一気に起こしながら言ったハヤテは、少し顔が紅かった・・・
「秋?だれよそれ?」
「あ・・・ライア・・・わり・・・すこし寝ぼけてた」
そういいながら少し表情を暗くしたが、またいつものニヤケ顔に戻った
「・・・秋って誰よ!」
「・・・いや、だれでもないよ・・・」
「秋って誰よ!前の世界の彼女?」
「・・・片思いだけどな」
「・・・そぅ・・・」
「うん・・・あいつら今頃何してんだろな・・・さって!ライア!魔法の練習しようぜ!」
「うん・・・そうね・・・」
「?・・・んで?次は何をすればいいんだ?」
「次はね・・・魔力を片手に集めてみて・・・成功すれば、少しだけ、手が、光るはずだから」
「おぅ・・・」
すっと・・・目を閉じて集中するハヤテ・・・それを少し切なそうに見るライア・・・
「・・・!!できた!」
「うん!そうよ!ていうか・・・何気に速いわね・・・」
「そうか?んで?次は?」
「うん・・・それが出来たら、あんたの属性を調べるわよ」
「お!マジか!で?どうすんの?」
「この水晶に手をのせて?んでもって、水晶に魔力をこめてみて・・・」
「了解・・・フゥ~・・・ハッ!!」
少し集中し、水晶に魔力を込め始めたハヤテ・・・しばらくすると・・・
「・・・蒼いような緑色のような…」
「あんたの属性は、風ね・・・さ・・・もぅいいわよ」
「ん?」
「へぇ~・・・んじゃ俺は、風がメインなのか・・・」
「そういうことね・・・さ!属性がわかったら魔法の特訓よ!訓練場にいきましょう!」
「おぅ!」
そうして、ハヤテたちは、地下の魔法訓練場に向かっていった・・・
「さて、それじゃぁ・・・まずは、風と雷の属性の魔法を知らなきゃね」
「・・・どうやって?」
「風は、私の属性でもあるから私が直接♪上位は…オープン!」
ブン!!
「・・・裂け目?」
ライアは、裂け目に手を入れて何かを探している・・・
「えっと・・・・・・・・・・・・これだ!」
ライアは、裂け目から黄色い本を取り出して裂け目を閉じた
「・・・さっきのは?」
「え?あぁ・・・別の空間につながっている・・・ん~・・・物置みたいな場所ね」
「へぇ~・・・」
「さて!この本が、雷の魔道書よ!この本から探しましょ」
「ライアは教えてくれないのか?」
「私は風をメインにつかっているから雷ってあんまわからないのよ」
「そっか…ならまずは・・・風からでいいか?」
「いいわよ♪・・・まずは・・・一回喰らってみることね♪」
「・・・はい?」
「大丈夫よ♪初級魔法で手加減するんだから死にはしないわ♪」
「あ・・・あ・・・」
(いやこれは、ライアが教えてくれるんだ!だから!)
「逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ…
逃げちゃ…」
「まずは・・・集う風、敵を切り裂く刃となれ!・・・ウィンドカッター!」
「ぎゃぁぁぁ!」
「次は~♪・・・風よ、我の前に集まりて、敵を貫く力となれ!・・・エアアロー!」
「イィィィヤァァァァァ!」
「次は~♪・・・」
ライアの風属性の魔法授業(リンチ?)は、約2時間に及んだ・・・
「こんな感じね♪どう?少しはわかった?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ハヤテは、ただの肉塊なっていた・・・
「これぐらいで気絶?だらしないわね~・・・しょうがいなぁ・・・」
ライアは、ハヤテ?に近づき、腰をおろして、ハヤテに手をかざす・・・
「癒しの風よ・・・痛みを消し去り、ひと時の休息をあたえよ・・・ケア・ウィンド」
「・・・・・・スゥ・・・スゥ・・・」
「ふぅ・・・私も少し疲れたし・・・ハヤテの隣で寝よっと!」
静かに寝息を立てているハヤテの隣に横になり腕に抱きつきながら眠りに入るライアだった・・・
「ヒック・・・ヒック・・・」
(あれ?ここは・・・どこ?)
「颯・・・どこいったのよ・・・」
(はやて?ハヤテのことかしら?)
「秋・・・心配するなって・・・あいつのことだしすぐにヒョコって顔出すって・・・」
(アキ?たしかハヤテが寝言でアキっていってたような・・・)
「・・・・・・ヒック・・・ヒック・・・」
(哲也)【颯・・・早く帰ってこいよ!!・・・秋を泣かせてまで、どこにいってるんだよ!?】
(あぁ・・・これって・・・ハヤテがいた世界だ・・・それで、あの人たちは、ハヤテの友達なんだ・・・・・・)
「はやてぇ・・・!?」
(・・・・・・!?・・・何!?この感じ・・・つながる感じ・・・あ・・・戻されてる?・・・私は、あの子達にハヤテのことを教えたい!だから・・・だから後もう少し・・・もう少しだ・・・け・・・)
ライアの意識はそこで切れた・・・
「・・・どうした?秋・・・」
「・・・紅い髪の女の子が、そこにいたような気がしたの・・・」
「・・・幽霊じゃないか?」
「・・・・・・」
バキッ!!
「ぐベば!・・・」
(だれだったんだろう・・・)
(ハヤテ・・・早く帰って来い・・・お前の役が俺に回ってきてるじゃないか・・・ガク・・・)
哲也は息絶えた・・・
「・・・・・・ッ!!」
ガバ!
ライアは眠りから覚めると、辺りを見回した
(ゆ・・・め?)
「う・・・ぅん・・・哲也・・・秋・・・」
「ッ!!」
(なんだろ・・・この感じ・・・なんか胸が痛くなる・・・)
「ハヤテ・・・」
ライアは、切なそうにハヤテの髪に触った・・・
「ん・・・ん・・・ふわぁぁぁ」
「!!!!!!お・・・おはよ!」
「んあ?・・・ヒィ・・・」
「・・・ヒィ?」
ハヤテは、鬼を見るようにライアを見た・・・
(あぁ・・・久しぶりに秋の夢をみたら・・・なるほど・・・そういう事か・・・ライアと秋=鬼)
「えっと・・・その・・・ごめんね?やってる途中でさ・・・なんか楽しくなっちゃって・・・テヘ♪」
「テヘ♪じゃねぇぇぇ!!・・・集う風、敵を切り裂く刃となれ!」
颯の周りに風の刃が作り出される。
「え・・・ちょ・・・もぅ!」
そしてライアの周りにも発現し…
「「ウィンドカッター!!」」
バシュゥゥゥゥ!!!
同時に放たれた風の刃は、互いの魔法により相殺された
「ち!こんどは・・・風よ、我の前に集まりて「エアアロー!!」貫くって・・・えぇぇぇ!!」
「・・・あまり甘く見ないことね♪」
「ギャァァァァァァァァァァ!!!」
神風 颯 享年17歳・・・ここに眠る・・・
・・・END・・・
「・・・勝手におわらすなぁぁぁぁ」
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・ツッコミに無駄な体力使っちまった!」
「さて・・・次は・・・」
「・・・ナニスルンデスカ?」
「・・・カタコトはやめたら?心配しなくてもいいわよ・・・今度は、雷の詠唱だから」
「お!マジで?」
「はい・・・それに書いてある好きな呪文選ぶことね・・・あんまりはじめから上級とかやらないほうがいいわよ?」
「了解!え~と・・・これだ!」
「・・・」
「雷よ・・・我の手に集まりて、敵を呪縛せよ!・・・ライジングチェイン!」
『ジャララララララ!!」
「え!ちょ!キャァァァァ!」
「くっくっく・・・成功♪」
「ちょっと!?何のつもりよ!はなしな・・・あぁぁぁ!」
「あぁ・・・あんま動くと感電しちゃうよ?」
「く・・・・・・エアアロー!」
「よっと・・・さて、次は・・・」
ライアから繰り出される風の矢をかわしながら器用に好きな魔法を探すハヤテ・・・
「・・・おっしこれだな・・・」
「・・・ハァァァァァァ!!」
「げ・・・なんかやばめ?・・・さっさといくか!」
「風の王よ・・・我に汝の力を貸したまえ・・・荒れ狂うは、暴風の風・・・敵を切り刻み、閉じ込めたまえ・・・風神の怒り!」
「雷よ・・・風よ・・・我の前に集まりてその力をあわせ、新たな巨大な力となれ・・・荒れ狂うは、風神の暴風・・・怒り狂うは、雷神の雷!!」
「アラウンド・サイクロン!!」
「ライジング・ストーム!!」
ズガァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!
二つの魔法は、お互いの真ん中で、ぶつかりあい・・・相殺した・・・
「く・・・」
「キャァァァァァァァ!!」
「あ・・・鎖!」
「アッアッアン・・・アァァァァァ!」
「やべ・・・解除!」
「・・・ハァ・・・ハァ・・・」
雷の鎖は相手をしびれさせるのと動きを封じさせる目的があり
練習なので威力を弱めに設定していたとはいえ軽くしびれていれば…
顔が赤く、息を乱しているライアの
「あははは・・・」
「私の二つ名・・・忘れた?」
「え・・・えっと・・・『紅い暴風』だったっけ?」
「そう・・・よくできました・・・これがその所以よ!」
「へ?」
「…敵を吹き飛ばすは、怒りの暴風、敵を焼き尽くすは、地獄の業火、二つの力を合わせ敵を倒す力となれ!!」
「あ・・・最初の・・・ラウディ!・・・げ・・・あいつ最近どっかいってていないんだ・・・やばめ?」
「炎の暴風!!!!!!!!!」
「く・・・我、纏うは、守りの風、我を守り、与えられる疫災から身を守りたまえ!・・・エア・カーテン!」
爆風から颯を守るようにできた風のカーテンだが、当然のごとく威力が違い、そして・・・
「ハァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」
「げ・・・もたない・・・ギャァァァァァァァ!」
「・・・ふぅ!スッキリした!」
ハヤテ・・・?回目の死亡・・・
ライアからの魔法の授業(リンチ?)をやってからはや1ヶ月・・・
「う~・・・とうとう・・・明日か・・・」
「大丈夫よ!・・・たぶん」
「最後にたぶんをつけるなよ!」
「いいじゃない!実際問題不安なんでしょ?」
「そうだけどさ・・・ま!いっか!」
「あら?どうしたのよ・・・あっさりと・・・」
「オリジナル魔法も考えた・・・剣の修行もした・・・」
「うん・・・」
「あとは、自分の力をだすのみ!」
そういうやいなや自分のベットにダイブするハヤテ・・・
「てことでおやす・・・ブッ!」
「・・・・・・・・・」
「なにすんだよ!・・・どうした?」
「・・・今日は、一緒に寝ない?」
「ハァ!?ちょ・・・どいうこと!?」
「・・・・・・・・・」
ライアは、ここ数日の夢に秋の視点になることが、度々あった・・・
その度に自分の中に渦巻く気持ちと秋の気持ちが混ざりあい、とてつもなく悲しくなるのだ・・・
「・・・はぁ・・・わかったよ・・・」
(明日・・・寝不足にならなきゃいいな・・・)
「ん・・・おやすみ・・・」
「あぁ・・・お休み」
同じベットで、寝るライアとハヤテ・・・そしてラウディ
もちろん・・・
「スースースー・・・」
「クースー…」
「・・・やっぱ眠れね・・・はぁ・・・」
こうなってしまい・・・
明けがた・・・
「・・・一睡もできんかった・・・」
最悪のコンディションで、大会を迎えることになてしまったハヤテであった・・・
「・・・・・・・・・」
「ちょっと!後数分で、試合なのよ!?なんで覇気とか、感じられないわけ!?」
「あ~・・・うん・・・」
「はぁ~・・・しっかりしなさいよ!ハヤテ!」
バシッ!!
「いって・・・あ~ようやくメェ覚めてきた・・・」
「じゃぁ!行ってこい!」
「あいよぉ!」
司会「さぁ~暖まってまいりました!次の試合は、ハヤテ選手VSクローガ選手!」
「ウォォォォォォォォ!!」
「なんか・・・すごい盛り上がりだな・・・」
「えっと・・・よろしくたのむよ」
「あ・・・こちらこそ!」
司会「では、レディー・・・ファイト!」
「行くぞ!」
ハヤテは、相手に向かって走り出した!
手にするのは、約70センチの双剣・・・
「はぁ!」
「詠唱破棄!エア・カーテン!」
グア!!
風の鎧が剣を押し戻す!
「ッチ!」
いったん離れ、距離を離そうとすると・・・
「詠唱破棄!エアアロー!」
「な!・・・はぁぁぁぁ!」
エアアローを剣ではじき壊すハヤテ
(相手は槍はおまけで魔法タイプか…なら!)
颯は剣に魔力を貯め・・・
「・・・こないならこっちからいきますよ!」
相手は、槍を振り回しながら、ハヤテに向かってくる・・・
「・・・・・・!くらぇ!風牙絶断!」
双剣からでた4本の牙・・・相手を噛むように送り出された風の牙は、勢いを増して相手に襲い掛かる!
「く!エアアロー!」
ガァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!
突然の咆哮!エアアローに当たった風の牙・・・しかし、当ったのではなく・・・喰らったのだ・・・しかも、吸収したのか、以前よりも大きくなっている・・・
「な!!」
避けることも出来ずに槍を回して防御に移る兵士・・・だが・・・
グオォォォァァァァァァァ!!
「グ・・・アアァァァァァァ!」
むしなくも槍ごと砕かれ、風の牙の餌食になった兵士・・・
司会「勝負あり!ハヤテ選手の勝利!」
「ウワァァァァァァァァァァ!」
「おっし!」
ハヤテは、無事に一回戦を突破した!
「あ~・・・つかれた・・・」
「おつかれ!まずは、1回戦突破ね!」
「もぅいいや・・・ねむ・・・」
「ハァ!?最後までやりなさい!」
「うへぇ~・・・」
その後・・・なんだかんだ言いつつもハヤテは、第4回戦まで突破した!
「あぁ~・・・もぅだめ・・・」
「お疲れ!後1回で予選突破ね!頑張りなさい!」
「うへ~・・・予選?」
「あれ?言ってなかったけ?いままで全部予選よ?」
「げぇ・・・まさか・・・」
「そ!本戦は明日!この勝負かちなさいよ!」
「はぁ・・・」
司会「おぉぉっと!きまったぁ!予選D組、第4回戦突破は、アスカード王国首都・王国警備隊・隊長 ガイ・ダリウスだぁぁ!」
ウォォォォォォォォ!!!!!!
「・・・棄権していいか?」
「・・・当ってくだけなさい・・・」
「・・・了解・・・」
ハヤテの次の相手は、ガイだった・・・
はやくも負けを覚悟しているハヤテとライアだった・・・
「・・・はぁ・・・」
司会「さぁて!これを勝てば本戦出場!予選D組の決勝戦だぁぁぁ!」
ウォォォォォォォォ!!
「うへぇ・・・すごい熱気・・・」
「よろしくお願いしますぞ・・・ハヤテ殿・・・」
「こちらこそよろしく!ガイ!」
司会「さぁ!お互いの挨拶も済んだようだ!いっくぜ~~!レディー!・・・ファイッ!」
「「はぁ!」」
お互いに間合いを詰めるように走り出したガイとハヤテ・・・
ガギン!
互い、剣を振りあて鍔り合いになる二人・・・
「フッ!」
ハヤテが先に動き、右足をラクスの左足にかけ、一気に押し、体勢を崩そうとするハヤテ・・・
しかし・・・
「そう簡単には・・・いきません!」
読まれていたのか逆に押し返すガイ・・・
「・・・ハァ!」
そのまま倒れるハヤテ・・・しかし、ガイを掴みガイごと倒れる・・・
「と・も・えなげぇぇぇ!」
「ムゥ!」
倒れた勢いで、巴投げを出すハヤテだが・・・
「なんのこれしき!」
空中で体勢を直すガイ!
「ハァァァァァ!」
着地したと同時にガイに剣を横一線!
「く・・・」
すぐさま転がり、避けるガイ
「ハァ!オリャ!ヌアァ!」
追い討ちをかける様にガイに剣を振るハヤテ
「・・・負けです・・・ハヤテ殿・・・」
リングの端まで追い詰められたガイ・・・
ガイに剣を振るうハヤテ・・・
「…エアアロー!」
がら空きとなったハヤテの胴体にエアアローを10本打ち出す!
「な!!・・・グゥゥ・・・」
まともに喰らい、少しリングから足が離れるハヤテ・・・そこに・・・
「あれ狂う暴風、我、風を使いて、目前の敵を吹き飛ばす!トルネード・ハンマー!」
ガイの両手から放たれた竜巻じょうの物は、ハヤテに当ると同時にかなりの風が吹く!
「グァ・・・え・・・ウワァァァァ!」
そのままリング外の飛ばされたハヤテ・・・
司会「おぉぉっと!決まったぁぁ!最後は、魔法でリングアウト!勝者!ガイ・ダリウス隊長!」
ウォォォォ!
「いててて・・・」
「大丈夫ですか・・・最後に大振りになる癖・・・それがなければ、もう少し長引いていました・・・」
「アハハハ・・・ありがとうガイ!楽しかった!次!頑張れよ」
「ありがとうございます・・・私も楽しかったです!」
こうして、ハヤテの大会は、幕を閉じた・・・
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ごく普通の高校生、神風 颯(カミカゼ ハヤテ)は、ある日の下校中に突風に見舞われる・・・
突風に飲み込まれた颯は、気を失ってしまう・・・目を覚ましたら・・・目の前に広がる不思議な光景・・・
ドラゴンや見たことの無い生き物が飛び回っている・・・この光景を見た颯は・・・
「・・・・・・・・・・・・・なんじゃこりゃーーーーーーーーー!」
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