No.162769

お話を百倍面白くする作劇手法②【実用記事】

うーたんさん

これを読めば物語を百倍面白くする事が出来ます。もう読めば読むほど面白くなります。夏の浜辺であなたを貧弱な坊やと呼ぶ人はいなくなります。
……すいません、言い過ぎました。
二発目はドラマについてです。作劇について何かご質問等ありましたらコメントにください。出来る限り記事にします。

2010-08-02 18:01:30 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:959   閲覧ユーザー数:933

 

俺「この実用記事は、売れない同人者の俺が、古今東西のシナリオ本を読みたおし、いろいろ実作を作って編み出した、オリジナルな物語ノウハウを語る所であります」

 

犬子「アシスタントの犬子でーす」

 

俺「で、二回目だ」

 

犬子「まだ、なんかあんの?」

 

俺「二回目の面白くする手法はだな、『ドラマ』だ」

 

犬子「テレビドラマ見ろって?」

 

俺「ちがーう。ちゃんとした広義の意味でのドラマをお話に入れると、入れないよりも百倍おもしろくなる。というノウハウだ」

 

犬子「ドラマってなに?」

 

俺「ほら、ドラマッチックとか言うだろ、あれ」

 

犬子「うーん、なんか凄い展開? こう、「あ、あなたは生き別れの兄さん!!」みたいな?」

 

俺「ちがう、ドラマというのは、「人の心の変わる瞬間」の事だ」

 

犬子「はいー?」

 

俺「凄い展開がドラマチックと言われるのは、凄い展開があると、必ず登場人物のだれかの心が変わるからなんだ」

 

犬子「心が変わる?」

 

俺「そう、たとえば、恋愛物のドラマは、あまり好きではなかった男の子の良いところを見つけて、思わず、キュンとなるとか」

 

犬子「ほうほう。戦い物のライバルが、なんか、なれ合っちゃって助けてくれるとか?」

 

俺「そうそう、勝利を確信して、おごり高ぶった悪役が、逆転されて打ちのめされるとか」

 

犬子「それがドラマなの?」

 

俺「そう、別に凄い展開が無くても、心が変化すれば、それだけで、読者の気持ちを引きつける事ができるんだよ」

 

犬子「つんつんしていた、ツンデレちゃんが、急にデレたり?」

 

俺「そういうこと、こういうノウハウ系がちょっと面白いのは、ノウハウを聞いた聞き手の気持ちが動くからでもある」

 

犬子「ほーーーーー」

 

俺「ちょっとした事、関心したり、怒ったり、悲しんだり、心の変化がある部分はみんなドラマなんだな」

 

犬子「ああ、そうだね、あんまり心が動かないようなキャラは魅力ないよね」

 

俺「で、ドラマを意識して、お話を作ると、面白い物がつくりやすいんだ」

 

犬子「なんで、ドラマは面白いんだろうか」

 

俺「仮説なんだけど、人は社会的な動物じゃんよ。だから、他人の心の動きを無意識にずっと監視してるわけさ」

 

犬子「ふむ」

 

俺「で、大きな心の動きがあったところは自然に興味が行ってしまう。泣くとか悲しむとかの大きな状況になると、自動的にこちらの心のセッティングが変わるのではないかと」

 

犬子「ほうほう。いつもそんな事を考えて作品書いているのかー、おまえはー、きもー」

 

俺「超黙れ。まあ、実作に応用する場合は、クライマックスや、興味を引かせたいエピソードに合わせて、登場人物の心の動きを変えるようにする。という感じだね」

 

犬子「もうちょっと詳しく」

 

俺「心の動きで強いのは、泣きとか、悲しみ、あと、衝撃な。前段の問題解決も絡めて、クライマックスに向けて、話を組んでいくわけだ。一番盛り上げたい所、たとえば、宿敵をやっと倒したシーンで、「お前は俺のマイサンだ」つう感じで主人公の心に衝撃を与える」

 

犬子「スターオーズだな」

 

俺「凄い展開+心に与えるダメージ=読者の興味。という合わせ技でもあるな」

 

犬子「クライマックスは、凄い展開でお話を盛り上げるという事ではなくて、逆に言えば、登場人物の心を動かす為に、大仕掛けを組む。とそう言いたいのだな」

 

俺「言いたいのだ」

 

犬子「やれやれ、今回の駄法螺はどんだけ蓋然性があるのやら」

 

俺「駄法螺いうな」

 

犬子「だって、おまえ、売れてねえじゃんよ」

 

俺「超黙れっ!!」

 

――おしまい――


 
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