この作品は原作のキャラの性格が変化したり時代背景が変わったりします。またオリジナルな展開などもいれようと思っています。
なので原作好きの方また特定のキャラが好きな方はスルーしてください
美羽のもとに帰ってきた一刀はそのまま城に戻った。まだ夜が明けたばかりだったが美羽は一刀の帰還を報告するために七乃達を叩き起こしすぐさま集合をかけた。七乃達は眠たい目をこすりながら玉座の前に集まった。
美羽「よく来たのじゃ!!」
美羽は七乃達が集合したのを確認をする。七乃達はテンションが高い美羽を不思議そうに見る。
七乃「どうしたのですか~美羽様~」
詠 「こんな朝早くに起こして何事よ……」
恋 「………ねむい……zzz」
音々音「全くです~……zzz」
月 「み、みんな…美羽ちゃんの前だよ…」
朝早くもありほとんどの者はテンションが低かった。しかし、美羽はそのことを全く気にしていなかった。
美羽「ふふふ……すぐに全員眠気が吹っ飛ぶのじゃ!!」
美羽はそう言うと合図を送った。すると一刀が七乃達の前に現れた。
「やあ……皆……久しぶり……」
そう言って手をあげる一刀。突然現れた一刀に七乃達が目を見開く。
月 「一刀……さん……」
詠 「一刀!」
恋 「一刀……」
音々音「一刀!!」
七乃以外の人間が全員一刀の前に集まる。
「皆には色々と迷惑をかけたな……」
詠 「本当よ!!……これからたっぷりこき使ってあげるんだからね!!」
月 「一刀さん…お帰りなさい」
恋 「うん…一刀戻って来てうれしい」
音々音「ふん!別にねねは何とも思ってないのですよ!!」
一刀との再会をよろこぶ月達。美羽はその光景を嬉しそうに見ていたが美羽はあることに気づく。
美羽「七乃?どうしたのじゃ?」
先程から一歩もその場を動かない七乃を不思議そうに見る美羽。一刀もそれに気づき七乃に近づく。
「七乃さん……ただいま」
一刀は声をかけるが七乃は下を向いたまま反応がない。反応がない七乃に一刀が手を伸ばす。
「七乃さん?」
肩に触れた一刀の手を七乃がそっと握る。しかし、七乃は徐々に有り得ないほどの力で一刀の手首を掴む。そのあまりの力に一刀が抗議をする。
「七乃さん……ちょっと手首が…痛い…」
一刀の抗議をスルーしてさらに力を込める七乃。一刀の手首からミシミシと音が聞こえてくる。そこで七乃が顔をゆっくりとあげた。そこにはいつもの七乃の笑顔があった。
七乃「……いきなり美羽様の前からいなくなってどの面さげて帰って来てるんですか~。この野郎」
一同「ひぃ!!」
七乃の顔はいつものように笑顔であったがその笑顔と言葉で全員に寒気が走る。七乃は笑顔であったがその瞳は笑っていなかった。
恋 「七乃……怖い…」
音々音「れ、恋殿~……」
月 「え、詠ちゃん……」
詠 「ゆ、月……」
音々音は七乃の迫力に恋に抱きつく。恋も七乃のあまりの迫力に後ずさりする。月と詠も互いに抱き合い震えていた。
美羽「あの…七乃……」
七乃「美羽様~ちょっと静かにしてもらえますか~?」
美羽「わ、わかったのじゃ!!」
七乃を止めようとした美羽だが七乃に注意されコクコクと頷く。他の面々もその場で直立して一刀達を見る。恋以外の四人は涙目であった。
七乃「さてと……一刀さん」
「あの……七乃さん」
七乃「黙りなさい……一刀さんに発言権を与えた覚えはないです」
「すみません……」
ばっさりと一刀を斬る七乃。一刀は七乃の言葉を聞き顔が青くなる。そして七乃は地面を指さす。
七乃「……座りなさい」
「は、はい!!」
急いでその場に正座をする一刀に七乃は再びニッコリと笑う。
七乃「さてと……一刀さ~ん。斬首と絞首刑と毒殺のどれが希望ですか~。」
七乃から発せられた突然の死刑宣告に一刀が滝のような汗を流す。
「…七乃さん……怒って……ますよね」
七乃はしゃがみ一刀に視線を合わせる。
七乃「私……言いましたよね……美羽様を傷つける人は絶対に許さないと……例えどんな理由があろうとも」
「は……はい……」
七乃「……この二年間の美羽様の気持ちを考えましたか?」
「……ごめん」
そこに戦場を修羅のごとく駆け抜けた一刀の姿はなかった。じっと一刀を見ていた七乃だがそこで軽く息を吐く。
七乃「……まあでも今回だけは特別ですよ。あんなに嬉しそうな顔をした美羽様を久しぶりに見ましたからね~。あの顔を見たら何も言えませんよ……」
そう言って一刀に手を差し伸べる七乃。一刀も七乃の手を掴み立ち上がる。
七乃「遅くなりましたけど……おかえりなさい一刀さん」
「ただいま……七乃さん」
互いに向き合い笑顔になる二人に他の面子もその様子を見て安堵する。そこで七乃が笑顔のまま一言。
七乃「さてと……一刀さん……歯を食いしばってくださ~い」
「えっ?七乃さん……何を…うぼぁ!!」
次の瞬間、七乃は一刀の顔に左フックを叩き込んだ。
「がふっ!!」
七乃の一撃を喰らった一刀は吹き飛び壁にめり込みそのまま気を失ってしまう。そんな一刀を見て七乃は満面の笑みで言った。
七乃「今回だけは『特別』ですから~……これで許してあげますよ~」
その光景を見た美羽達は七乃だけは怒らせないようにと心に誓うのであった。
意識を取り戻した一刀はそのまま城の中を回り城の人間に帰還のことを告げた。みんな一刀が戻ってきたことを喜んでいた。
「痛いな……」
一刀は七乃に殴られた頬を摩る。一刀は不意打ちとはいえあんな一撃を貰ったのは生まれて始めてである。
「……凄まじい一撃だった。この俺が反応することができないとは……んっ?あれは…」
一刀が歩いていると中庭に誰かいることに気づく。
「あれは……華雄将軍?」
一刀の記憶が確かなら華雄は蜀に所属していたはずである。疑問を持ちながらもとりあえず鍛錬をしている華雄に近づいてみる。
華雄「ふっ!…ふっ!…せぇぇぇい!!」
武器を下ろして一息つく華雄。
「お疲れさま」
華雄「むっ……お前は確か…北郷一刀…か?」
一刀に声をかけられふりむく華雄。
「俺のこと知っているんだ……」
華雄「貴様のことを知らない人間などほとんどいない。あと月様や詠などから色々と話を聞いている。確か二年前に天に帰ったと聞いていたのだが……」
「今日戻ってきたんだよ…」
華雄「そうだったのか…さっきまでずっと鍛錬をしていてそのことに気づかなかったな……」
「まあそれよりどうして華雄さんがここにいるんだい?あなたは確か蜀にいたはず…」
華雄「ここには月様がいるからな……桃香様に無理を言ってここにいる。もちろん呼び出しがあればすぐに蜀に戻るけどな…」
「へ~そうなんだ……」
華雄がここにいる理由を聞き納得する一刀。華雄はそこで一刀に話をかけた。
華雄「北郷……いきなりですまないが私と今から試合をしてくれないか?」
「今から?」
華雄「ああ。あの恋すら圧倒したその武。武人としては是非とも戦いたい」
華雄の真摯な眼差しを見て一刀は微笑む。
「いいよ。」
華雄「いいのか?」
「うん。じゃあ場所を変えようか」
華雄「ああ」
そう言って一刀と華雄は移動を始めた。
後書き
皆様お久しぶりです。かなり期間があいてしまいました。本当に申し訳ありませんでした。久しぶりの執筆なので書き方を忘れてしまいました。皆様どうか生暖かい目で見守って下さい。
AFを書きましたがなかなかネタが思いつきませんでした……とりあえず美羽と七乃を筆頭にいろんな武将との交流を描きつつ何か書けたらいいなと思います。
番外編は……期待しないで待っていただけたらいいなと思います。
最後に補足 華雄が美羽達の元にいたのは現在の段階で仲には武将が恋しかいなかったので華雄が万が一のことを考え桃香に無理を言い美羽達の元に来たといった感じです。
というのは建前で単純に私が華雄が好きなので一刀対華雄を書く口実を作るためのご都合です。
ではみなさんまた
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投稿です。かなり久しぶりになります。本当に申し訳ありませんでした。また生暖かく見守ってくれると幸いです。