No.156068

真・恋姫†無双 ~風と歩み~ 外伝 ~天と風 七夕の契り~

GILLさん

七夕+恋姫選挙応援期間という事で、短編を作ってみました。
妄想タップリです。 それでも良い方だけどうぞ。

尚、作者GILLは恋姫選挙において、風を応援します!!

2010-07-07 23:58:33 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:4352   閲覧ユーザー数:3848

 はじめに

 

 GILL(ギル)と名乗る作者です。

 

 今回は、七夕+恋姫選挙応援期間と、いうことで短編の物語を作ってみました。

 

 勿論、一刀×風の物語ですww

 

 特に問題無し、という方だけどうぞ。

 

 それでは、ご覧ください!

 七夕……。

 

 七夕とは、七月七日の事だ。

 七夕には、一つの説話が有る。

 

 天帝の娘、織姫。

 彼女は、機織の上手な娘で働き者だ。

 

 そして、もう一人の働き者である、夏彦。

 彼は、牛を追う仕事をしていたらしい。

 

 ある日、彼等は恋に落ちた。

 そして、日々が重なる毎にその想いは強く、深くなっていった。

 

 ついに、決断した二人は……織姫の父である天帝に結婚したいと要求した。

 天帝は結婚を許す代わりに、二人には今まで以上に働く事を要求した。

 要求通りに、二人は死に物狂いで働いただろう。 ……結果

 二人は晴れて結婚。 幸せな生活を送る……はずだった。

 

 二人は、結婚した後……幸せを満喫し過ぎた所為か、今までとは違い、働く事を忘れていた。

 その所為で、天帝は怒り……天の川を隔て、二人を引き離したのだった……。

 「――――自業自得ですねぇ~」

 「お前な……。 これでも、泣ける?話だぞ」

 

 本日も晴天。

 風に吹かれながら、木陰の元で俺達は、平和と休日を満喫していた。

 しかも、今日は……俺が元居た世界で俗に言われる『七夕』の日だった。

 ……と、いうわけで風に七夕に纏わるお話を聞かせてみたのだが……ご覧の通りだ。

 

 「お兄さん。 疑問系で教えられても、説得力が無いのですよ~」

 

 確かに、ご尤もだ。

 実際に在り得た話かどうかも解らない。 俺は唯、その話を知っていただけだし。

 しかし、何でこんな日が休日なんだろうね。

 

 よりによって、七夕とは……。

 バレンタインが良かったな~。 はぁ……。 風の手作りチョコ……。

 

 「……(じゅるり)……」

 「ついに頭がおかしくなっちゃいましたか? お兄さん」

 

 おっと、イカンイカン。

 ついつい、本音と欲望が顔に出てしまった。

 

 「さて……と。 少し、寄り道して帰るか」

 「はい。 お兄さん」

 

 

 

 ――――そして、日が傾き始めた頃

 

 「――あ。 お兄さん」

 「お? これは……」

 

 運命の悪戯か、帰り道に丁度良く笹が落ちていた。

 

 「……この笹。 持って帰りませんか?」

 「……そうだな。 ちょっと古ぼけた笹だけど、短冊ぐらいなら飾れるだろう」

 

 丁度、お手頃の大きさだったし……処分するには勿体ないよね? ……ねぇ?

 笹を片手に、肩に乗せて担う。 ……思ったより軽かった。

 風に荷物を持たせて、手を繋ぎながら、俺達は城へと帰った。

 ―――適当に、厨房に居た料理長に晩飯を作ってもらった。

 

 そして、食事を済ませた俺達は自分の部屋へと戻った。

 

 「さて……と。 短冊に何を書こうかな……」

 「……ぇ」

 

 正直……何を書けば良いのやら――――

 

 「―――――ぁ」

 

 風と目が合ってしまった。

 しまった。 なんという失態だろうか。

 

 「……」

 

 まずい、まずい、まずい。

 どうしたら良い!? どうしたら!!

 

 俺がこんな感じで迷っている間に、風は短冊に何かを書いてしまった。

 ……筆を置いたかと思えば、テクテクと小走りに窓を突き出して置いてあった笹に、短冊を飾ってしまった。

 

 俺も、仕方がないと半ば諦めて短冊に願い事を書く。

 勿論、書くことなんて決まっている。

 そして、月が昇りきった頃に俺達は寝始めた――――。

 

 

 

 「……風。 起きてる?」

 「……」

 

 返事が無い。

 寝てしまっただろうか。 ―――それでも。

 

 「あのね、風。 俺が昼に話した物語はね……続きが有るんだ」

 

 俺の言葉に反応したかのように、風の体が少しだけ跳ねた。

 布団で覆い被っているけど、俺には確かに見えた。

 

 「天の川によって裂かれた二人だけど……天帝はある条件を出したんだ」

 

 返事も、顔すら此方へ向けようとしない風だけど、俺は言葉を続ける。

 どうしても―――伝えたい想いがあるから。

 

 「また、昔のように……真面目に働けば、二人は年に一度……会える」

 「……」

 「それが―――今日『七夕』なんだ」

 「……それが、どうかしたのですか?」

 

 ようやく、痺れを切らしたように、風が口を開けた。

 覚悟を決めた俺は……俺の心(なか)に在る想いを口にする―――

 『――――だから、俺は誓うよ。 今日という日に。

      もし、俺と風が引き離されるような事になっても

      そんな事は、俺が認めない。 ……否、拒絶する。

      だって俺は……風が夢見た日輪――『天空(そら)』なのだから。

      だから……ずっと一緒だよ――風!』

 

 『本当に、お兄さんは……鈍感なのです』

 

 『……でも、お兄さん。

  その約束――その契り……忘れないでくださいよ?

  ……そして、風からは呪いを送るのです』

 

 そう風は呟くと、唇を重ねてきた。

 

 『天と風 永久に、離れる事叶わずの……永遠の呪い。

  これで……お兄さんは、風だけのモノです』

 

 『あぁ……その呪い(願い)、確かに受け取ったよ』

 

 そして、再び……今度は、深く、唇を重ねた―――。

 

 

 

 【お幸せに―――二人共。 私(俺)達の分まで――――】

 

 「お兄さん、何か言いましたか?」

 「いや、風こそ……何か言った?」

 

 

 

 その日、二つの星がより一層輝き

 月明かりが、二人の人物を『純白ベール』のように、包み込んだのは、また別のお話

 あとがき

 

 七夕という事で、ギリギリの投稿です。 ハイ

 

 そして、恋姫選挙という事でもあり、作者は溺愛している風を応援します!!

 

 それでは、次の投稿まで

 See you again!!

 オマケ 【二つの短冊】

 

 

 

 『お兄さんは、ずっと……風の事だけ見ていれば良いのです。 【風】』

 

 『ずっと、風と一緒に居られますように。 【一刀】』

 

 

 


 
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