No.155297

云ってほしかっただけ・・・。

野樹琴羅さん

シズちゃんと臨也と少し幽の日常(?)

2010-07-04 20:38:30 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1153   閲覧ユーザー数:1131

 

俺の嫌いな男。

それは、理屈を掻き回し、意味不明な行動を取るノミ蟲野郎こと折原臨也。

そいつがなぜ、

 

「ねぇ、シズちゃん聞いてる?」

 

俺の真正面にいるんだぁ・・・・・・?

 

             -5分前ー

 

朝ごはんを、食べに台所に来た静雄はなぜか臨也がそこにいた。

そして今に至る。

 

「人間って面白いよねぇ、人間が生み出すことって到底、俺には理解出来ない」

 

「・・・・・・っ」

 

「人間の考えって浅はかで、それでいてすごく興味を惹かれ・・・・・・」

 

ガッシャーン。折原臨也の戯言(本人は至ってまじめ)に耐え兼ねた平和島静雄は、テーブルに置いてあった、グラスを彼に向かって投げつけた。

 

「・・・・・・うわぁ、間一髪。シズちゃん物は大切にしなきゃだよ?」

 

「何でココにいるんだぁ?さっきから聞いてんだよ!無視してんじゃねーよ、いざや君よぉ」

 

「おっと、怖いねぇ。今日は喧嘩するつもりはないよ?だって今日来たのは、俺の話を聞いてほしだけ。題して『臨也君の人間のココがいい!』講義~!どう?」

 

「俺はノミ蟲野郎の話何か聞きたくねぇんだよ!今すぐここから出てけ!」

 

静雄は、今にもテーブルを投げ出さんとばかりにそれに手を掛ける。

 

「もうシズちゃん、そんなに怒っちゃダ・メ・だ・ぞ!」

 

臨也ウインクをして云ったその一言で静雄の何かが、頭の中で吹っ切れた。

 

「うぉぉおおぉぉぉぉおおぉぉぉぉおおぉぉぉ」

 

テーブルがまるで、本を手に取るかのように、簡単に宙に浮かぶ。それを相手めがけて投げ出された。ドカーン!投げ出されたそれは、玄関の前で無残な形で置かれていた。

 

(う・・・・・・わぁ・・・・・・)

 

それを見た臨也は、ギリギリ避けたことに安堵する。

 

「シズちゃんさぁ、こんな物軽々投げないでくれる?まるで俺たち人間がおかしいみたいだよ。おかしいのはシズちゃんだよ?」

 

「てめぇは、頭がおかしいじゃねーか」

 

「あはっそんなこと誰もが知っているよ」

 

静雄は、臨也を見つめ(臨也の勘違い。正しくは睨み)ながら、冷蔵庫に手を付ける。

 

(これは・・・・・・やばい・・・・・・)

 

さすがの臨也も、額から汗が流れる。

 

「うぉ・・・・・・」

 

カチャッ。持ち上げた刻、一人の青年がドアから顔を覗かせた。

 

「兄・・・・・・貴?」

 

・・・

それを見た青年は、目をパチクリさせた。

 

「何してるの?そんな物持って。それにそこにいるのは、臨也さん・・・・・・?」

 

「幽!“さん”何か付けるんじゃねぇ、変態ノミ蟲野郎と呼べ!!」

 

・・・・・・ノミ蟲野郎に“変態”追加。

 

「ちなみに、幽はシズちゃんの弟だよ☆」

 

「呼び捨てしてんじゃねぇ・・・・・・」

 

投げる体勢に入った静雄を見た幽はとっさに臨也に避けるように、肩に触れようとした・・・・・・次の瞬間、冷蔵庫は本来投げる相手とは異なる方向に飛んだ。

 

そして、持つものが無くなった手は幽の肩に寄せられた。

 

「コイツに触れるな!変態がうつる!!」

 

「はぁ・・・・・・」

 

その光景を見た臨也は、口元を思いっきり引き上げ壊れたように笑った。

 

「あはははっはははっはっは・・・・・・あはははっはは!いいね最高だね。

これこそ恋愛小説の醍醐味!敵登場ってわけか!これぞまさしく“三角形”だねぇ!」

 

「誰と誰と誰が!」

 

「誰と!誰と!誰が!だろうねぇ!!」

 

意味の解らない(解りたくもないが)会話に幽は、すごいと思っていた。

 

(兄貴のツッコミ・・・・・・)

 

「いいよ、俺は戦うよ。例えシズちゃんの弟でも!まぁ結果は解り切っている。君には俺の妹達をくれてあげる!」

 

「・・・・・・俺は、そんなにたくさんの愛はいらない。一人でいい」

 

静雄は、ッフと思った。

(臨也の妹だと・・・・・・?もし付き合うことになって、どちらかと結ばれたら・・・・・・俺はアイツと親戚に・・・・・・?それだけは、阻止しなくては!)

 

「お前の妹達にくれてたまるか!変態ノミ蟲野郎と親戚何てお断りだぁ!」

 

「え・・・・・・?そこ?もうちょっとカッコいいこと云えないの?シズちゃん。例えば

『お前の妹達あげるわけにはいかない。俺は幽だけだと決めた、残念だがお前とも付き合えない!』とか・・・・・・」

 

                                 ・・・

臨也の妄想爆発☆(本日2回目)に、静雄と幽はいたーい人を見るようにそれを見ていた。

 

その後、追い出された臨也は

「もう・・・・・・シズちゃんのいけずぅ」

 

と、呟いた臨也であった。

 

 

 

 
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