私は、ある大学の先生をしている。
専攻は考古学で、次の学会で三国志について発表する予定なのである。
その際、たまたま見つけた資料の中に面白い文献を見つけた。
今回、発表する資料と同時にこの話についても書き記していこうと思う。
~魏志恋姫伝~ 第0幕 旅立ち
「まったく、歳を考えろよなぁ」
いきなり愚痴を吐いているこの青年は、北郷一刀。
私立聖フランチェスカ学園に在籍している。
今は、実家の鹿児島に帰省しているのだ。
実家は古武術を受け継いでいる家系なので、もちろん一刀も幼少のころから(強制的にではあるが)その心得を叩き込まれている。
久しぶりに祖父と打ち合った結果、腰を痛めたのである。
祖父は、腰を擦りながら一本の刀を持ってきた
そして、漆の装飾がされた刀を突き出して言った
祖父「一刀よ、わが北郷家に伝わる刀“残月”じゃ、持っていけ。」
一刀「持っていけって、良いのかよ。だいじなもんなんだろ。」
俺は慌てた、北郷家に代々伝わる刀だからだ。
祖父「だからじゃよ。一刀も師範の域までつよくなっておるし、
継承の証として持っていって欲しいのじゃ。」
一刀「わかったよ、大事にする。」
祖父の真剣な眼差しに少々気押されながらも残月を受け取る。
残月を受け取り、俺は中庭にでた。
そこで、残月を鞘から抜いてみた。残月は月の光を浴びて刀身が淡く発光しているようだ。
そして、次第に月からの光とは別の光を発し、視界を奪い去った。
俺は意識を失い、気が付いたら荒れた荒野のど真ん中にいた。
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恋姫の魏√です。