No.150137

魏√風END 桂花編

魏√風END 桂花編を投稿します。
えーと予告してた小蓮でなくてすみません。
詳しくは後書きで書きますが小蓮編もちゃんとかいてます。

なおこの桂花編は疎陀 陽様の「真・恋姫無双 桂花シリーズ」を読んで自分も書きたいと思い疎陀 陽様に許可をいただいてインスパイア元にさせて頂きました。

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2010-06-12 23:09:40 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:11037   閲覧ユーザー数:9094

この日、魏・呉・蜀の三国の争いが魏の勝利に終わった。

 

魏の王、華琳は大陸を一つにするのではなく三国で同盟を組む事を選んだ。

 

そして今、戦が終わった事を祝う祝勝会が行われていた。

 

「はぁっ、まったく蜀も呉の将も自分達が私達に負けた事分かっているのかしら?・・・まあ、こういうのも悪くないわね」

 

三国の将達がそれぞれ宴を楽しんでいるのを桂花は一歩引いた感じながらも楽しそうにその様子を見ていた。

 

「悔しいけど認めるしかないわね。こんな風に出来るのも北郷のおかげね。本人の前では絶対に言ってやんないけど・・・?あれは北郷?」

 

桂花はこの宴の中一刀が一人森の方に行くのを見かけた。

 

「あいつ、こんなときに何をしに行くのかしら?」

 

いつもなら気にせずに無視している所だが、なぜか気になり一刀の後を追っていった。

暫くして桂花は森の中にある河原に着いた。

 

「こんな所に何の用があるのかしら?・・・えっ!?」

 

すると一刀の様子が一変する。

「・・・そうか。やっぱりここまでなのか」

 

突然一刀の体が光りだしながら一刀はそう呟いた。

 

「本当はずーとこの世界で生きたいけど仕方ないか。それに秋蘭の命も救えて華琳に天下を取らせて上げられた。悲しいけど悔いは無い「ふざけないでよ!!」!?・・・桂花?」

 

一刀が後を振り向くと桂花が立っていた。

その目には薄らと涙が浮かんでいた。

 

「ふざけないでって言ってるのよ。秋蘭の命を救えたから、華琳様に天下を取らせて上げられたからいいですって!!それで本当にいいと思っているの?その事を知った秋蘭はどう思うと思っているの?華琳様の事だからこの事に気付いていらっしゃるのでしょう?華琳様がアンタを犠牲に手に入てた天下を本当に心から喜べると思っているの?それだけじゃない、あんたが消えたら春蘭や三羽烏や他の皆がどれだけ悲しむと思っているのよ?答えなさいよ「北郷一刀」!!」

 

そう一刀に問うた桂花は泣いていた。

自分が泣いている事に気付いた桂花はなぜ自分がこいつの為に泣いてるのか分からなかったが不思議と泣くのをやめようとは思わなかった。

 

「・・・そんなわけないだろ。悔しいし悲しい。この世界に留まりたいさ。でも自分ではどうしようもないみたいだ」

 

そういう一刀の体は透けだしてきた。

「!?待ってなさい。今すぐ皆を呼んで来るから「いいんだよ桂花」北郷?」

 

「このままで良いよ桂花。皆に会ったら別れるのが辛くなるし皆の泣く所を見たくないからさ」

 

「・・・何よそれ?最低ね」

 

「・・・ああ、そうだね」

 

「・・・なによ?これだからおっ男は信じ、信じられないのよ」

 

「・・・ごめん桂花。元の世界に戻ったとしても必ずこっちに戻ってくる方法を探すからさ」

 

「・・・本当でしょうね?」

 

「ああ、約束するよ。絶対に皆の、桂花の元に帰って来るよ」

 

「・・・別に帰ってこなくてもいいわ・・・でも戻ってくるんなら待っててあげるわ」

 

「ありがとう桂花。最後に会ったのが桂花でよかったよ。サヨナラ王佐の才」

 

「・・・北郷」

 

「ありがとう。俺を御使いとしてじゃなく一人の男としてみてくれて、色々あったけど楽しかったよ」

 

「北郷!!」

 

「・・・さよなら桂花。俺の大切な女の子」

 

「ほんっ一刀!!」

 

そういうと一刀は天へと帰っていった。

 

「・・・ふふふ、何よ。あいつが消えてやっと気付くなんて。これじゃあ稟の事を言えないわね・・・ほんと素直じゃないわ。かずと・・・一刀・・・うわぁぁぁん」

 

一刀が消えて初めて桂花は気付いた。

自分も皆と同じ様に一刀の事を愛していた事に。

桂花は泣き続けた。一刀が消えたのを悲しんで。自分の事を心配して探しにきた仲間達が来るまで・・・ずーと。

・・・そして四年後

 

「はあ、まだ「向こうの世界」に戻る方法が見付からないか」

 

一刀は大学生になっていた。

此方に戻ってきてから全ての事に真剣に取り組んだ。

今ではこの国の一番難関の有名な大学の首席になるほどの知を手に入れ、剣道では世界一になりまた日本にある流派から自分独自の剣技を身に着けたことから剣聖と呼ばれるまでになった。

大学の講義も終わり家に戻ろうとしたその時

 

「これ、そこの若いの。ちょっとよいかの?」

 

また、占い師かなんかかと無視しようとしたがその老人を見て一刀は驚愕した。

 

「まさか、あなたは?」

 

「ふぉふぉふぉ、まあワシの事はどうでもよいじゃろう。それよりも「汝の事を最も望みし者、自らの全てを捨て汝に会いに来るじゃろう」大切にしてあげなされ」

 

「!?それって一体?」

 

一刀がそう訪ねると既にそこには老人の姿はなかった。

そして

 

「きゃぁぁぁぁぁ!!」

 

突然聞こえてきた悲鳴に一刀は辺りを見回してくると突然何かが一刀の上に降って来た。

「痛たたた。いったいなんだって・・・!?」

 

一刀が目を開けるとそこには見慣れたかぼちゃパンツ・・・もとい懐かしい猫耳フードを被った女の子がいた。

 

「・・・桂花なのか?」

 

「ええ、そうよ。悪い?あんたが遅いからこっちから会いに来たのだけど」

 

「悪いわけないだろ。またあえて嬉しいよ桂花。でも魏や他のみんなは?」

 

「魏は辞めて来たし私一人よ。あんたに会う方法がこれしかなかったから仕方なくね」

 

「桂花が魏をやめたってマジで?」

 

「なによ、悪い・・・まあいいわ。ねえ、北郷?「桂花」て花はどういった花か知ってる?」

 

「ああ、こっちに戻ってから色々調べたから・・・てひょっとして?」

 

「そういう事よ。私がそばにいるべきなのは華琳様という「日輪」じゃなくて、あんたっていう「月光」だったって事よ。こんな事二度と言ってやんないからね」

 

そういうと桂花は一刀の右腕に抱きついた。

 

「もう私は自分の気持ちに素直に生きるって決めたから。さあ、この世界を案内してよね?一刀」

 

それを聞いた一刀は微笑み、二人は歩いていった。

 

「・・・ふふふ、これはまた面白い事になりましたね。優しく闇夜を照らし、旅人の道しるべとなる、夜空に浮かぶそんな月。戦いで荒みがちだった彼女達の心を和ます、優しい光。太陽の様な派手さは無いが、無くてはならない陰の中心「夜を統べるもの」と秋に月が金色に輝くのは桂花の花が満開に咲き月を引き立て、或いは月に引き立てられる「月の宮殿の花」が一緒になりましたか。きっと居場所を与えられた『桂花』は、より一層輝きを増す。そして、『桂花』によって『月』も、また同様により一層輝きを増すのでしょうね」

 

そういって二人の事を見ていた男はどこかへと消えていった。

 

「ああ、そうそう。二人の物語はもう少し続きますがそれはまた次の機会に。えっ?私は誰かって?ふふふ、それは秘密です♪それではまた次の機会に」

あとがき

 

いやあ、ついついこっちを書いてしまいました。

前回に小蓮を書くといっときながら桂花を書いてしまいました。楽しみにしてた方々はすみません。ちゃんとシャオも書いてはいるんですよ。

ただ、書き終えた後トイレに行ったら勝手にパソが再起動を・・・まだ保存してなかったのに。

ショックのままここを覗いてみると「疎陀 陽様」の作品を見て桂花に萌えまくってしまいました。

元々桂花はすごく好きなので「疎陀 陽様」に御許可を頂いてインスパイア元させていただき作品の一部も使わせていただきました。

 

最近急に仕事が忙しくなってきたので更新が遅くなるかもしれませんが頑張りますので期待していてください。

・・・あんまり支援されなかったショックも抜けたし次回は「外史をかける一刀」を再開するか。


 
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