No.149094

暇つぶし小説

暇つぶしで書いた小説なので続きは今のところないです。
半端なところで終わっているので続き描いてみようかな~

2010-06-08 23:30:45 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:511   閲覧ユーザー数:508

「おっはよぉー」大きな声が僕の耳に届く。

せっかく、人が良い気持ちで寝ているのに。今日も鼓膜が破れそうだ。

しかし、僕は起きない。これしきのことで起きるもんか。

「ん~。今日もだめかぁ。なら、あれを一発。」

と近くで声がするが無視。

そして、遠くでガサゴソと何かあさってる。

「今日はこいつがいいかな?」

と声が近づいてくる。

僕の不安感が徐々に高まってくる。

「そーれっ」と風を切る音。

僕は瞬時に獲物を見切りベットから抜け出す。

そして、何事も無かったかのように。

「おはよう、由伊香。今日も元気だね。」

「な、なななな何で気づかれたのっ?」

「はぁ、君のせいで宮本武蔵でも勝てそうだよ。」

と俺は今日の獲物を見る。由伊香の右手には木刀が一本。

今日はそれを殴りつけられたのだ。

由伊香は自分の短い髪を左手でいじりながら言う。

「ちぇ、今日こそは直撃すると思ったのに。」

「にしても、朝っぱらから木刀で寝込みを襲う幼馴染がこの世界のどこに居るんだ?」

「ここだよ。」

「はぁ、先が思いやられる。」

「むぅ。」

由伊香は顔を膨らませた。

「さぁ、とっとと出て行って着替えるから。」

「むぅ。」

「はぁー由伊香、そんなに僕のナイスなボディを見たいのかい?」

「むぅ。」

とかいいながら由伊香は逃げ去るように出て行った。

彼女は木砂 由伊香(きすな ゆいか 十七歳)僕の幼馴染である。

身長は僕よりも少し小さくショートヘヤーがトレードマークの活発な少女(?)だ

紹介がおくれたけど僕は波木 雪也(なみき ゆきや 十七歳)だ。

と着替えが終わった、早く降りないと由伊香のご機嫌が悪くなる。

「おーい、由伊香行くぞ。」

「うん、行こ」

こうして僕達の日常は始まる。

「・・・・・。」

「・・・ニコッ。」

「て何処にっ!!!!!」

「えっ散歩じゃないの?」

「いや、待て。その時点でおかしいぞ僕は何で日曜日に早く起きて制服で散歩せにゃならんのか。」

「・・・・・・あ、そうだねー。あはは、気づかなかった。ゴメンッ、テヘ。」

「なんだよ、テヘって可愛くしたって僕はもうだまされないぞ。」

「そうよね、この手使いすぎたわ。うーん次はこういこっかな。雪也に向かって・・・・・」

「僕がいる前で作戦会議をやったって意味ないだろっ」

「・・・・・・あ、そうだねー。なら、着替えておいでよ、ほらしっし。」

「なんか僕、動物扱いだしそれに今日はまったく約束なんかしてなかったよ」

「ん。そうだっけ?さっき行くって言ったよね。」

「僕はそんなこと言ってないよー。」

「え、さっき降りるときに”由伊香行くぞ”って言ったよ。」

「でも、それは・・怖っ・・・・・・ごめん、待ってて。」

とこんな感じで僕はいつも彼女に罵られている。

こんな生活でいいのだろうか?お母様。

 

先咲公園は近くの公園の中でも大きいほうだ。

その公園で僕と由伊香は散歩している。

散歩と言っても僕の方は無理やり連れてこられたような感じだからまったりなんてできない。

本当は家でゆっくりとしておきたかったのに。

「ねぇねぇ、雪也。工崎君ってナルシストよねぇ。」

「はぁ、はいはい」

「あっあれって役者さんでしょ」

「はいはい」

とまぁ、いつもこんな調子で引っ張りまわされているのだ。

精神的疲労がたまっていくのを自分でも感じ取れるようになってきた。そろそろやばいかも。

「あっほら、雪也。あれすごいでしょ。すごいよねっ!!」

「うん、そうだね」

「あっあれも」

「うん、そうだね」

あー頭がボーとする。

僕の体が危険信号を発している。

「雪也っ雪也ってば。むぅ。」

由伊香が何か言ってきてるようだが僕にはもう何もできない。

そして、僕はとうとう倒れた。

「ゆ、雪也?あわわわ、どうしよう」

僕は少しずつ暗い闇に飲み込まれていった。

 

 

木漏れ日が僕の顔にあたっている。

目をさめた一番の感想がそれだった。

熱い。顔が熱い。

僕は起きあがろうとして気づいた。

「うわっ由伊香っ何してんだよっ!!」

「何って膝枕だよ。膝枕。」

「いや、なんでしているかって聞いているんだ!!」

「えーと、雪也が倒れたからかな?」

「なんで、疑問形なんだよっ!!」

「ご、めーん。てひっ。」

「それはもういいから。」

「あら、ざーんねん」

「ざんねんじゃないよっ!!」

といい僕は由伊香から離れる。

「あら、どこ行くの?」

「帰ろう、さっきみたいに倒れるかもしれないよ」

「ふーんま、いいか。」

と由伊香は走っていく。

「おいおい、どこ行くんだ?」

あいかわらず、由伊香の行動は不明だ。

「雪也、今日は何か予定でもあるんでしょ。だから、私、先に帰るね。」

と言い由伊香は言った。

別に予定なんか無いのに。

 

 

 

 

今日は何の日かと言われると正直言って思い出せなかった。

由伊香からの散歩(?)から帰ってきたとき妹がそれを聞いてきた。

「兄ちゃん、今日何の日かわかる?」

僕の妹は僕と違いしっかりしていてしかも、僕とは違いかなり評判が良い。

3丁目の波木さんの娘さんと言われると町内で1位2位を争う人気の持ち主だ。

妹と商店街を歩けば毎回、必ず八百屋のおじさんや魚屋のおじさんからおすそ分けだっ!!って言って売り物をたくさんもらってしまう。

つまり、兄がダメな分、妹がしっかりしていると言うパターンだ。

ちなみに妹の名前は華冬(かふゆ)と言い僕の名前から両親が思いついたらしい。(僕の名前はなぜか近所のおじさんにつけてもらった。)

しかし、その妹がいきなり今日は何の日かと聞いてきたら僕はどう答えればいいか困ってしまう。

「?今日は・・・七月二十三日だ。」

僕は適当に日にちを言った。

「兄ちゃん、今日は・・・・・・・由伊香姉ちゃんの誕生日だよ。」

・・・・・・・・妹が時々、鬼のように見えるのは気のせいか?うんそうだ、気のせいだ。

でも、由伊香の誕生日って・・・・・・

「あっ!!!!!!わすれてた。」

その忘れてたーは僕にとって取り返しのつかないことをしたという意味だ。

「ダメじゃんっ兄ちゃんっ!!。由伊香姉ちゃんに殺されるよっ!!」(マジで)

まぁ、いきなりでもなんだし緊急脳内会議。

僕A(妹の華冬が結構、きつい事言っちゃってますよ)

僕B(あはは、それはきっと僕たちのせいだ。)

僕A(けどさ、華冬の言ってることは本当だしさーどうにかしようよ)

僕B(・・・・・お前も考えろよっ!!)

僕A(そうそう、やっと突込みができるようになったねぇ。パチパチ。)

僕B(わーい、やったよぉ。ってそんな場合じゃねぇぞ、ごるあぁ。)

僕A(グフッ!!・・・・死ーん)

と僕の中で内戦が繰り広がれる。

しかし、現実は待ってくれない。

焦りが募る。

「やべぇ多分、由伊香は期待しているぞ。」

多分、本当。

「な、なんで?」

華冬が疑問型にして返してきた。

「僕、いつもプレゼントってその日に買うだろ、さっきまで由伊香といっしょだったけど由伊香いつもなら家まで一緒に来るのに先に帰るねって言って帰っていったんだ。」

「はぁ?」

華冬はどうもわかっていない様子だ。

やはり僕の説明が凄すぎて華冬はついて来れないみたいだ。

「だ、だから由伊香は僕がさっきプレゼントを買いに行くって思っているんだと思うんだ。」

「・・・・・・マジで?」

「マジです・・・・」

「兄ちゃんのばぁかぁ、さっさとプレゼント買いに行かんかいっ!!・・・・・・家族を路頭に迷わすつもりか↓。」

「うわぁぁぁぁん、今すぐ行きまーすっ!!」

僕は十七年の人生で一番速く玄関までたどり着く。

すると、玄関から。

「あら、どこに行くの?」

「うわぁぁぁぁぁん、出たー。」

「何言ってんのよこの子は・・・・」

「えっ?母さん?」

母さんだった。

しかし、現状は変わらない。僕は母さんを押しのけて家を飛び出す。

「ちょっと、今から由伊香ちゃんの誕生日祝いをしに・・・・・」

僕はそんな母さんを無視。

母さん、ゴメン。でも、これが僕にとっての使命なんだ。

と僕はさらに加速する。

 

 

僕らが住む町にはデパートが存在しない。

町の外へ出れば在るのだが、出るにしても金がかかる。

なので僕は小さな商店街にある唯一のヌイグルミの店へ向かった。

由伊香にヌイグルミなんて似合わないと思うが手っ取り早く用意するにはここしか思いつかなかった。

僕は店で適当なものを選びそれを購入。そして、家にGO!!

っと順調に行きたかったのだが危険人物に出会ってしまった。

「よぉ、雪也。何そんなに急いでんだ?」

「げ。」

「何が、げ。だよ聞こえたぞ。」

今一番会いたくない奴に会ってしまった。

そいつの名は工崎 木耳(こうざき きくらげ)という少々変わった名前の男で僕の同級生だ。

多分、こいつの名前は両親が木耳でも食べながら考え付いたのだろう。

しかし、この状況でのこいつは非常にまずい。

「と。すまない。僕は急いでいるんだ。用事なら後にしてくれ。」

と脱兎のごとく木耳から逃げようとするが。

「あ、お前の用事って誕生日会のことか?なら、俺に任せろ。」

「え、いやーこれは僕の問題って言うか・・・・・殺される。」

「は?」

「いや、だから、由伊香に殺される問題なの。急いでいるんだどけてくれないか?」

「んー、そんなに要点だけを言われても・・・・お前、日本語勉強しろよ。わかりにくい。」

「なんだと。僕の日本語は世界中で使えるぞ。」

「いや、その時点で間違っているし。」

「ん、いや待てよ。そうか、僕の言葉は宇宙人にも通じる。」

「それ、どこから来たんだよ話が飛びすぎだ。」

「・・・・・・・宇宙人。なんて、すばらしい。」

「お前も宇宙人だろ。ってお前、急いでいるんだろ。」

「・・・・・・・・はっしまった、ではこれにて・・・・・ドロン。」

「ってキャラ変わってるけどいいのか?」

「はっはは。さらば。」

っと今度こそ脱兎のごとく家に向かう僕。

しかし、日本語が宇宙人の言葉とは・・・・・・恐るべき。


 
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