「私は何故ここにいるのでしょう? 私はオリジナルと戦い、敗れて消えたのではなかったのでしょうか? それなのにどうして消えずに……いえ、違いますね、1回消えたはずなのに復活したと言ったほうがいいのでしょうか」
私、闇の書のマテリアル-Sは現状を理解できずにいた。
「闇の書の反応は完全になくなっていますね、他のマテリアルたちの反応もありませんし……とりあえずわからないことだらけですね」
私が現状を確認していると、
「どうしてあなたがここにいるの?」
聞き覚えのある声が聞こえてきたので振り返ってみると、思った通り私のオリジナルが驚いた表情で立っていました。
「さて、これからどうしましょうか」
あの後、彼女は通信をつなぎ、相手とこれからどうするかを話し合っている。
「なのはさんはどうするのがいちばんだと思う? こちらとしては、何かあるといけないから消滅させるのもやむなしというのが私やクロノの意見なのだけれど」
「そんな……どうにかならないんですか?」
「どうにかって言ってもな……何かあってからじゃ遅いからな。確かに闇の書の反応は消えているがマテリアルが存在している以上は何が起こるかわからない。管理局としてはそれは避けなければならない」
「それはそうですけど「あなたの言うことは理解できません」……えっ?」
「彼らの言うとおり私のことは消滅させるのがいちばんなはずなのに何故あなたはそれをしないのでしょう?」
そう、彼らの言うように私のような存在は消滅させたほうが良いに決まっている。
それに
「私は闇の書を復活させるために生まれた存在です。闇の書の復活がかなわなくなった今は私の存在理由はなくなったと言っても良いでしょう。それ以前に何故、私が存在していられるのかも謎です。ですので……「そんなこと言わないで。確かにあなたは闇の書を復活させるための存在だったのかもしれない。どうして今も消えていないのかわからないのかもしれない。でも、生きている以上自分のことを消えたほうがいいとか言っちゃだめだよ。目的はこれから探していけばいいよ、私も手伝うから」」
私は間違ったことは言っていないはずなのにどうして彼女は悲しそうな顔をするのでしょう?
どうして……私が考えていたら、会話を聞いていた通信相手が
「それじゃあ、彼女にはなのはさんの家で一緒に生活してもらいます。そうすれば監視にもなるし、局の中で生活するよりも目標を見つけられる可能性も高いでしょう」
「リンディさん、ありがとうございます。これからよろしくね。私、あなたと仲良くなりたいな」
私のオリジナル、なのはと呼ばれた少女は相手にお礼を言い、私の方を向くと嬉しそうな顔で手をさしだしてきました。
私は彼女の笑顔を見た瞬間、胸が熱くなり、顔をそむけてしまいました。
その前の悲しい顔を見たときは、何故だかわかりませんがそんな顔をさせたくないと思いました。
どうしてこのような思いが出てきたのでしょう。
今まではこのような気持ちは抱いたことはありませんでした。
彼女と勝負したときにどこかおかしくなってしまったのでしょうか。
私は、この感情がなんなのかわからないまま
「こちらこそ、よろしくお願いします。これからお世話になります、なのは」
彼女の手をとって挨拶したのでした。
こうして、私の新しい生活が始まったのです。
・お久ぶりです。今回はなのはSSに挑戦してみました。
相変わらずの駄文ですが、お付き合いいただけたら幸いです。
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なのはPSPのなのはシナリオその後です。
このSSは終始ほのぼのとした感じで進むと思います。
かなりな駄文になっていますので、それでも良いよという方だけご覧ください。
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