No.144565

真恋姫無双 美陽攻略戦 第二十ターン

Thyleさん

第20回目の投稿です。
読みにくい点や日本語がおかしい部分があるかもしれませんが、宜しくお願い致します。

金髪のグゥレイトゥ!様がお描きになった馬氏五常の一人をお借りしてキャラ構成をしております。
恋姫らしい萌えってこうなんでしょうか・・・

2010-05-21 22:32:05 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:1840   閲覧ユーザー数:1761

美陽攻略戦

 

 

 

 

 

 

 

             (はじめに)

 

               今回は馬氏の五常の一人の本領発揮です。

                  

 

 

         

 

           

 

 

 

 

 

 

 

              

 

 

 

第二十ターン

 

 

 

 

 

                「敵の駐留地点が判明しただと」

 

 

一同を代表したかのように祭は興奮を露にした。

馬上で移動しながら雪蓮、祭、冥琳は先行していた

物見の報告聞いて、急遽移動しながら軍議をしていた。

 

「ええ、連中は馬上に兵糧を積んでいる為、その補給拠点は常に移動しています。

 この機会を逃がすと次はないでしょう」

 

冥琳は自分の考えを控え、入手した情報のみを一同に示した。

今回の戦は孫家にとって戦の勝敗より次世代の孫家嫡子の能力と

その家臣の才覚を図ることを目的としている。

その為、目付け役として孫堅様の信の厚い宿将である祭殿の前でやたらなことは言えない。

 

冥琳の横では、孫堅様の名代である雪蓮が指を噛むようにして

どのように決断をすべきか考えていた。

 

                    

                    無理もない。

 

 

羌族の連中の前触れもなく突然現れたり、急に消えたりする。

そしてその出没が不意ですばやく、全く予測がつかず所在が容易につかめない。

 

それをこの補給拠点を攻撃すれば連中の行動範囲・動員される兵を大幅に制限できる。

その為、この補給拠点の攻撃に成功したらその武功ははかりしれない。

 

 

 

 

 

 

「冥琳、

 この情報は後ろで安穏としているアイツや腰ぎんちゃくにも伝わっているの?」

 

「大将の張温将軍と別部司馬の周慎将軍のことか」

 

ああ、確かそんな名だったけという雪蓮に苦笑する冥琳は

 

連中にも伝わるのは時間の問題だと説明した。

雪蓮は先程まで険しい顔をしていたが

冥琳の言葉を聴いて憑き物が落ちたかのように行軍を継続することを命令した。

 

 

 

         「敵の補給地点を攻撃すれば、その武功は大きいのだぞ」

 

 

雪蓮の決定に驚きを顕わにする祭に雪蓮は茶化すように言った。

 

 

「ドーセ、競争となることから移動速度の速い騎兵が駆り出されてしまうでしょ。

 そうしたらこちらを襲われたら騎兵なしではかなりの痛手をうけるわ。

 だったらこちらは兵を温存した方が良策でしょ ねー冥琳」

 

 

「雪蓮にはかなわないな……

 これは明らかに敵のワナです。

 

 こちらの虎の子の騎兵を移動させ、その隙に本隊である歩兵を狙い

 こちらに痛恨の一撃を与えると考えられます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、県城美陽から南に南下したところにある

子午谷周辺の渓谷に馬謖こと智羽は歩兵三千を率いて突貫工事をしていた。

 

 

 

「にゃははは♪ 霞様には申し訳ないですが、この手柄は智羽が頂いたのです♪」

 

 

 

数人の前線指揮官達に智羽は渓谷にある

岩という岩を砕きそれを谷にまき散らかすように命令した。

 

ある前線指揮官は智羽に対して谷の両方を封じて弓矢で殲滅するのかと尋ねた。

 

しかし、智羽は両手を腰に当てそれを鼻で笑った。

「それは下策です。0点です♪ 

  お馬さんが取れないのです~♪ 

   ホラホラさくさく作業をするのです♪」

 

 

智羽の脳裏には、

この谷に入り口付近に作った土かまどを百数十台設置し、

直前までかまどに火をくべておいた。

さらに糧食を積んだ荷馬車の車輪跡をこの渓谷に導くように下準備もした。

 

       

      「あとは、憐れなおバカさん達か来るのをひたすら待つだけなのです♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

                    ・・・夕刻、

 

 

「率長、敵の野営場所はここいら当たりです」

騎兵を統率する率長は土かまどのなかで弱々しく輝くおり火をみた。

 

「ほう、まだ暖かいな……」

「率長!向こうの部隊は荷馬車のわだ道を見つけたようです」

「よし、連中に遅れをとるな!我が部隊が一番槍を取るぞ!」

率長の掛け声に指揮下の騎兵達は歓声を挙げ我先に騎乗し渓谷に突き進んでいった。

 

渓谷は蟻の通るような細い道ではなく、五騎が横に隊列を組んで突き進むことが

出来るぐらいの道幅があった。

率長は先行する部隊に武功を取られるのではないかと言うあせり

と同時に、浅学ではあるが兵法ではこのような渓谷の両側に弓兵が潜んでいる

可能性を考慮して慎重に前進するように命令を出した。

 

 

周囲は薄暗くなり前方には先行している騎兵隊のかがり火がポッポッと見えた。

 

すなわち、あそこまでは安全に進めることを証明している。

率長は速度を上げるように命令を出した。

 

しかし、近くにいた若い騎兵が率長に進言をした。

 

「率長、瓦礫が多く馬の足では先にいけません」

「やむえない。

 全兵!馬を降りて徒歩でこの先を進む」

 

率長の命令により騎兵は馬のたずなを引き前に進むこととなった。

道は先に行くほど瓦礫が多くなり足場が不安定になり

馬を引くどころか歩くのすら難しくなってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                   「率長、前方のかがり火が」

 

 

                先行していた部隊のかがり火が消えていた。

 

 

率長はこの場所には敵の主力部隊は存在せず、

殆どは兵量を運ぶ荷馬車等で編成された部隊が駐留しているとの情報だ。

 

多分この足場の悪さからかがり火を落としたのだろうと安易に考えた。

 

率長は先行する部隊の安否よりこの悪路に苦戦する自分の部隊のことを

優先にすることに専念した。

 

 

 

 

渓谷をもう少しで抜けるころには完全な暗闇となり

かがり火を灯している周囲以外は闇が支配していた。

 

 

 

 

                       率 長

 

闇の中からなにやら柵みたいなものが前方に出現した。

 

 

率長はかがり火をその柵に向かって投げた。

 

                        

                       馬 柵

 

 

それを見た瞬間、率長は青い顔をして周囲を見た。

目をこらすと、足場の悪い瓦礫の下には殺傷により絶命した死骸が幾つも転がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                     「ワナだ!」

 

 

率長は声の出る限り大声で全兵に知らせ、騎乗するように命令をくだした。

 

 

しかし、渓谷の上の方からそれを嘲笑うかのような声が鳴り響いた。

 

               

                「にゃははは♪ 長槍兵前面、突撃♪」

 

               

 

                    ウォ――――――――――!!

 

智羽の号令により瓦礫に潜んでいた兵達が掛け声と共に騎兵に向かって突撃していった。

 

騎兵の利点は馬という人より大きく、また高い位置から周囲をい見渡せる

ことから視界が広く攻防しやすいという点である。

 

 

しかし、それを馬からおりれば通常の歩兵と同じどころか、

馬のたずなを持つというハンデを負うことから行動の自由を阻害してしまう

ため通常の歩兵より劣ってしまう。

 

 

騎兵はたずなを片手で持ち、応戦しなけらばならず剣の届く範囲外から

襲ってくる複数の長槍によりむなしく絶命するものがでた。

またかろうじて馬に乗れたものもこの暗がりの為に馬脚を乱し

応戦できず智羽の兵達の格好な的となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

                   天隙(てんげき)

           

            孫子の兵法による死地・殺地の一つといわれる地形

 

 

 

このような険阻な地形、溜池や穴、葦草の繁っている所、林、革むらなどがある場合、

敵の伏兵がいる可能性があるので、慎重に探索することとされている。

 

 

しかし、智羽はそれを逆手にとって敵の注意を険悪な地形に引きつけるために、

岩を砕き人工的に凹凸の激しい道を作り出した。

兵法の基本にあるように、伏兵をおそれて慎重に前に進むために各個撃破を容易

にしやすい状況を作り出すのに成功したのであった。

 

 

そして二刻程経ったころには、馬だけを残し敵兵は全滅してしまった。

 

智羽は馬800頭という戦利品を手にいて上機嫌に兵達に戦闘を終了し、

素早くこの場から撤退するように命令をだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    「きゃるん♪」

 

                  智羽は上機嫌に鼻歌を歌った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 (あとがき)

 

 

 

       はじめまして、この度は 真恋姫無双 美陽攻略戦 第二十ターン

 

        をご覧になって頂きましてありがとうございました。

 

         恋姫らしい萌えってこんな感じでいいのでしょうか(ドキドキ)

         何か頭イイのか、おバカなような感じになってしまいました。       

         

       

 

       最後まで、本編を読んで頂きまして大変ありがとうございました。

 

 

 

 


 
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