No.142864

恋姫無双・雪と桃と華

たこやんさん

初投稿です。お見苦しい所もあると思いますが、よろしくお願いします。

2010-05-13 21:43:32 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:14596   閲覧ユーザー数:10893

 

 初めまして!たこやんと申します。

はっきりいって素人丸出しです…。それでもいいZE!って方はこれからよろしくです!

 

 次のページからお話が始まりますが、妄想が凄い事になってますw

生暖かい目で見守っていてください…。

 

~~~~~現世~~~~~

 

 眠っている時に見る夢はいつだって必死に駆け抜けたあの世界の夢ばかり…。

少しでも皆の役に立ちたくて、少しでもみんなに追いつける様にと…がんばった思い出達がいつだって夢に出てくる。

眠っている時だけがみんなに会える時間…。 

 そんな幸せの時間も一人の男の声でかき消される。

 

「・・・ぴー・」

(・・・ん?)

「・・ずぴー・・」

(何…だ…?)

「カズぴー!起きんぎゃふぅっ」

 ドゴッという音と共に自称親友の及川が地面に転がっている。

「起きてるよ…それより状況の説明を頼む」

俺はそう言うと体を起こして今の状況を聞くために及川を座らせる。

「カズぴーってワイの扱い酷くない?」

「今更それを言うのか?」

フッと笑って言ってやる。

「ですよねぇ…」

諦めたのか真面目な顔になる及川。

「今の状況はハッキリ言ってチャンスやね」

「警備が交代の時間か?まだ少し早いと思うが…」

時計を確認しながら聞き返す。

「うんにゃ。交代って訳やなくて、増援?」

カラカラと笑いながらあっさりとそんな事を言う。

「まずいだけじゃねぇか…」

「いんや。この機を逃したらチャンスは無いと思うで?」

「何故だ?」この言葉が出るより先に気づくおかしな気配。

「そこに誰かいるのか!?」

警備兵が駆けつけると同時にサイレンが鳴り出す。

(おい!どういう事だ!なんで計画が漏れてんだよ!)

「隠れていないで出て来い!」

(いやな…カズぴーの為を思ってな…予告状をだしたらこうなってたんや…)

一刀は思った…。帰ったら力の限り殴り倒そうと…。

「こっちだ!」

タッタッタッタ。何人もの走る音が聞こえる。

「このままじゃまずい…逃げんぞ!」

「了解や~」

タッタッタッタッタ。人がどんどん集まってくる!?

「これはちょっと予想外だったわ」

あまり焦っていない様子の及川が憎くなってくるぜ…

「あれはまだ残ってるか!?」

「おう!バッチシや!」

「さっさと使え!」

ほいほいとでも言うように及川は背負っている小型の鞄から数個玉を取り出し警備兵に投げつける。

「何だ!?何かが飛んで来たぞ!」「気を付けろ!」

「伏せといてなー」

あれは煙玉だからそこまで気にする必要も無いと思うn

玉は煙を吐き出しながら爆発する。

ドガァァァァァァァン

あたりに酷い爆音と煙が立ち込める。

「おい!ゴホッゴホッ どうなってんだ?」

酷く火薬臭のする中で及川に問いただすと

「いじりすぎたみたいやねぇ…まぁええわ!逃げんで「刃!」」

よし…後で必ず復習しよう…。そっと心に誓う一刀でした。

「ハァここまでハァくれば、大丈夫やろ」

どれくらい走っただろうか。息を切らした及川が草むらをごそごそ掻き分けながら言う。

「この辺やで…お、あったあった」

言いながら草でカモフラージュされた布をどける。現れたのは地下通路。

「さ!逃げんでー」

眩しい笑顔で言う及川を見て一刀は思った…。

(俺、なんでこいつをパートナーにしようと思ったんだろ…)

「ほれ!はようはよう!」

ずいずいと先に進んでいく及川を見つめ今回はみんなとの思い出の品の回収に失敗するのであった。

 そもそも俺がなんでこんな盗賊じみた事をしているかというと…きっかけはやはり10年前にさかのぼる…。

あの日、そう、全てを失い華淋達の元から現代に帰ってきた時の事だった…

気が付くと学校に行く途中の道から少し離れた所に俺はいたらしい。

何度呼んでも返事も無く…ただただ涙を流していたらしい。

あの時はここにいることが信じられなかった…。その後の生活は最悪だった…。精神病院と家とを往復するだけの生活…。そんな生活を一年近く続けた時だった。あの、夢を見たのは…。

夜、病院のベッドの上でただ暗闇を見つめていたときだった…

コツコツ…

「誰…ダ…?」

俺はもうこの時には少し、いやだいぶ壊れかけていた…。

「酷い有様ね…一刀」

目の前にいる人物が俺は信じられなかった…。

「か…リ…ン…?」

「黙れ!我が真名を許したのは貴様のような何も無い男では無いッ!」

ビクッと体が震えた…。この覇気は間違いようが無い…。

「貴様はここで何をしている!あの約束は嘘だったのか!?」

「やめろ!その姿で…声で…俺をみるなぁぁぁぁぁぁ」

もはやそこには戦国の世を駆け抜けた北郷一刀の姿は無かった。それをただただ冷たい瞳で見つめる覇王。

ただ、暴れた。それを避ける様に彼女の白い手が俺の頬に触れた…

パァン……乾いた音が室内に響く…。

頬が熱い…なんでだよ…これは夢だろ…なんで痛いんだよ…なんで涙が止まらないんだよ…

「うぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁが、りん華リン華琳華琳華琳華琳華琳」

スゥっと伸ばされる彼女のきれいな手…ぎゅっ…ふいに抱きしめられる。

暖かい…彼女を凄く近くに感じる…

「バカ…」

ボソッとこぼれる覇王ではなく一人の女の子の本音。

「私だって会いたかった…泣きたいのはこっちなのよ?でも、ね。時間がないの」

「…え?」

すっと自分から離れてしまう温もり…手を伸ばしても彼女には触れない…

「な、んで?」

何がなんだかわからなかった。華琳の体が透けていく…

「こ、れって…おれ、と一緒…消えないでくれ!」

ベッドからすがるように手を伸ばす。届かない…いくら手を伸ばしても届かない…。

そんな俺を見つめていた彼女が喋り出す。

「こちらにはもうこれないわ」

そんな絶望するような一言だった。

「嫌だ!どうしてなんだよ…こんな…こんな夢なら見たくなかった!俺のそばにいてくれ!もう、離れたくないんだ…」

気づいた時にはそんなことを言っていた。

その時彼女は確かに笑っていたんだ。

「一刀…鏡を探しなさい。それさえあれば私達は放れなく…て…も……」

すぅぅぅぅ

彼女の体が光の粒になって消えてしまう直前。俺は確かに見たんだ…

魏のみんなが…蜀の桃香達…呉の雪蓮達が…

おかしいな・・・魏以外の子はあまり話したことなんてないはずなのに、なんで真名まで知ってるんだろ…まぁいっか!みんなが、大陸中のみんなが俺の事を待っている気がしたんだ。

それからだな…学校に復帰して、実家のじいちゃんに修行をつけてもらい、自分の気になるものがあればそれを追求する。そんな生活を9年続けた。気付いたらエージェントになってたんだよな…。その道では今やナス〇ィボーイも超えたきがするぜ。

及川とは高校からずっと一緒にいる。あいつは学校に登校したしたとき周りが白い目で見ている中俺に普通に接してくれた。それにどれだけ救われたことか。悔しいから本人にはいってないけどね。それからあいつにはなんでも話すようになったっけ。あっちでの事こっちにきてからの事全部吐き出したんだよな。そしたらあいつ「何その世界!?わいも逝くーーー」ってうるさいから

「こいよ」ってたった一言いったら「おうよ!」ってビシィって親指立てながら凄い笑顔で即決してたっけ…。

それからずっとあいつは俺の為に(いや、実際自分の為のような気もするが…)情報を集めてくれる。頭があがんねーよな…今日の予告状はしっかり責任とってもらうけどね♪

そう笑顔で決めたところで前を歩いていた及川が急に振り向く。

「あ、そうそう、次の獲物は懐かしの母校やで♪」

「はぁ?あそこには何回か行ったけどなんにもなかったぞ?」

学園のOBは入れるしそれで何回か見に行ったが何もなかったはず・・・

「と・こ・ろ・が!最近仕入れた情報によるとやなぁ」

「なんだよ?」

「あるらしいでぇ!あそこの地下に鏡っぽいのが!」

「いよっし!乗った!」

パァン

及川と手を叩き合う。お決まりの仕草になっちまったな…これ。

「日時はおって連絡すんでぇ」

「了解。修行してる。」

「それ以上強くなってどないすんねん?」

笑いながら及川がちゃかしてくるので笑顔で言ってやった

「お前を一撃であの世に送るためだぜ」

グッと親指を立ててやったら泣いて謝ってきたのがおもしろかった。

 

 

 
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