No.141193

真・恋姫†無双 頑張れ一刀 その1

やってしまった/)`・ω・´)

後悔はしていない(;^ω^)

更新は遅くなるかも(゚´ω`゚)

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2010-05-06 02:54:41 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:18055   閲覧ユーザー数:13034

 

 

北郷一刀は混乱していた。

 

 

聖フランチェスカ学園の二年生である一刀は、朝寝坊をして遅刻決定ながらも学園に向かっていた。そして曲がり角を曲がったところで何かとぶつかって気が付いたら荒野に寝ていたのである。

 

 

そして目を開いた一刀の目の前にいたのは三人の少女だった。

 

 

三人は劉備、関羽、張飛と名乗った。

 

 

その名前を聞いた一刀は冗談でしょと笑い飛ばしたが、三人は嘘を吐いているような様子はなかったが一刀にはいまいち信じられなかった。

 

 

「劉備ちゃん、だっけ? ちょっと聞いて良い?」

 

 

一刀は三人の真ん中に立っている赤銅色の髪の少女、劉備に話しかける。

 

 

「どうぞ♪」

 

 

笑顔で了解してくれた劉備に一刀は質問をする。

 

 

いくつかの質問を終えた一刀はがっくりした。

 

 

なんせ言葉は通じるが、いまいち話が通じないのである。

 

 

日本を知らない。西暦を知らない。

 

 

一刀の頭はどんどん混乱していくのだった。

 

 

 

 

そして今度は一刀が三人から質問を受けるのだが、こちらも全くと言っていいほどに話が通じていなかったのである。

 

 

しかし一刀はある程度話したところで、なんとなくだが状況を把握することが出来た。

 

 

まずここは日本ではなく、中国大陸であるということ。

 

 

そして劉備、関羽、張飛と言った名前から三国志の時代であることが分かった。

 

 

納得はしていないが。

 

 

一刀は納得したくなかった。してしまえば自分の中の何かが音をたてて崩れてしまいそうであったから。

 

 

「なんで劉備、関羽、張飛が幼女なんだーーーー!」

「ひゃあ!」

 

 

一刀は大きな声で叫んだ。

 

 

三人の女の子は小学校に入るか入らないかくらいの年齢に見えた。

 

 

その女の子が自分の身長の何倍もある青龍偃月刀や丈八蛇矛を軽々と肩に担いでいるのを見ると大人の男としてのプライドがずたずたに引き裂かれる一刀だった。

 

 

「愛紗は怖がりなのだ」

 

「ホントだねー♪」

 

 

いきなり大声で叫んだ一刀に驚いた美しい黒髪をサイドテールにしている少女、関羽はびっくりして可愛らしい声をあげてしまい、それを劉備と赤髪の少女、張飛にからかわれる。

 

 

「そ、そんなことあるわけがありません!」

 

 

関羽は必死になって言い返すが、

 

 

「ふーん……」

 

「にゃはは」

 

 

二人は聞く耳持たずといった様子でニヤニヤしていた。

 

 

すると、

 

 

「ほ、本当、に怖く……なんか……グス。…………ひっく。……うっ……うぇぇぇぇぇん!」

 

 

泣き出してしまった。

 

 

 

 

「ああ! ご、ごめんね愛紗ちゃん!」

 

「泣いちゃったのだ」

 

 

泣き出してしまった関羽に劉備はおろおろとしながら謝るが、張飛は特に気にした様子はなかった。

 

 

「こ、これがあの関雲長なのか!?」

 

 

自分の知る歴史とのギャップにショックを隠せない一刀。しかしそれより今は泣いている幼女を泣きやますことにするのであった。

 

 

「ほ、ほら関羽ちゃん、泣かないでー! おー、よしよし。何も怖くなんてないからねー」

 

 

一刀は関羽抱きかかえて頭を撫でる。

 

 

「ぐすっ。……うん」

 

 

するとすぐに関羽は泣きやんだ。

 

 

「だめだよ二人とも。あんまり関羽ちゃんをからかったりしちゃ」

 

「あぅ。ごめんなさい……」

 

「ごめんなのだ……」

 

 

二人は反省しているのか素直に謝った。それを見た一刀は良い子たちだと感激して二人の頭を撫でてあげた。

 

 

「えへへ~♪」

 

「にゃは~。気持ちいいのだ」

 

 

一刀に頭を撫でられてご満悦な二人であった。

 

 

 

 

とりあえず一刀たちは街に移動して、食事をとりながら今後の事について話し合うことにした。

 

 

関羽は一刀に抱っこされたまま移動していたので二人から羨望の眼差しを受けていたが、

 

 

「~~~~♪」

 

 

関羽はご機嫌に鼻歌を歌っていて気付かなかった。

 

 

そして適当に店に入り料理を頼んだ。

 

 

席に着く際に誰が一刀の隣に座るか揉めて、じゃんけんをした結果劉備と関羽が一刀の両隣りに座ることになり、張飛が泣き出しそうになった。

 

 

店の中で泣かれたら困るので一刀は張飛を自分の膝に座らせたのだった。

 

 

「負けてよかったのだ」

 

「あ~、鈴々ちゃんずるい~!」

 

「こ、こら鈴々! 迷惑であろう!」

 

「ほ、ほら二人とも静かにしようね」

 

 

言い争いになりそうなところだおったが一刀が二人の頭を優しく撫でると落ち着いてくれた。

 

 

そして出された食事を満喫した四人。

 

 

そして一刀は自分が天の御遣いで、この大陸を平和に導くと言われているのだと聞かされた。

 

 

劉備たち三人は弱い人たちが傷つき、無念を抱いて倒れることに我慢できなくなり、そういう人たちを助けるために旅を続けていたらしい。

 

 

しかし、三人では何の力にもなれない時代になってきている。それほど国が弱ってきているのであった。

 

 

 

 

そして三人は目を潤ませながら一刀にお願いをする。

 

 

私たちに力を貸してください、と。

 

 

一刀は悩む。ただの学生である自分にいったい何が出来るのかと。自分は天の御遣いなんてだいそれたものではないと。様々な葛藤が一刀の胸の中で渦巻く。

 

 

三人には、力はあるが風評や知名度といったものが圧倒的に足りない。そこで一刀を天の御遣いとして祀り上げることによってそういったものを得ようと考えているのだ。

 

 

一刀は三人を見る。

 

 

すると簡単に答えが出た。

 

 

(こんなに小さい子たちが頑張ってるんだから、俺が頑張らないわけにはいかないよな。それに俺がこの世界に来たのは何か意味があるはずだ。それが何なのかは分からないけど今はこの子たちを手伝いたい)

 

 

一種の加護欲が湧いていた一刀だった。

 

 

「……分かった。俺で良ければ、その神輿の役目、引き受けるよ」

 

 

 

こうして一刀は劉備たちの仲間になることになった。

 

 

しかし問題が発生した。一刀はもちろんのこと劉備たち三人もお金を持っていなかったのである。そして小さな子を働かせるわけにもいかず、一刀は一人でしこたま皿洗いをすることになってしまった。

 

 

三人はそんな一刀を応援していた。

 

 

幼女たちの声援を受けた一刀は必死に皿を洗うのであった。

 

 

 

 

「おおーー」

 

 

一刀たちの目の前に広がるのは一面桃色の世界。健全な意味で。

 

 

あの後、一刀たちの話を聞いていたおかみに餞別の酒をもらい、この桃園をおしえてもらったのである。ちなみに今度は劉備が一刀に抱っこされていた。

 

 

「これが桃園かー……すごいねー♪」

 

「美しい……まさに桃園という名にふさわしい場所です」

 

 

劉備と関羽はこの景色に見とれていたが張飛は酒だー! と叫んでいた。

 

 

「お兄ちゃんは鈴々たちのご主人様になったんだから、ちゃんと真名で呼んでほしいのだ」

 

 

真名を知らない一刀は関羽に説明を受ける。真名とは神聖なもので許されない限り決して呼んではいけないものだと。

 

 

「我が真名は愛紗」

 

「鈴々は鈴々!」

 

「私は桃香!」

 

「愛紗、鈴々、桃香……」

 

 

一刀に真名を呼ばれた三人は嬉しいのかニコニコしていた。

 

 

「俺に何ができるか分からないけど……とりあえずよろしくお願いします」

 

 

 

そして四人はこの桃園で誓いを立てることにした。

 

 

愛紗が持っていた盃を天に突きあげる。

 

 

「我ら四人っ!」

 

「姓は違えども、姉妹の契りを結びしからは!」

 

「心を同じくして助けあい、みんなで力無き人々を救うのだ!」

 

「同年、同月、同日に生まれることを得ずとも!」

 

「願わくば、同年、同月、同日に死せんことを!」

 

「……乾杯!」

 

 

世に有名な桃園の誓いである。

 

 

ちなみに一刀はしゃがんでいた。

 

 

こうして一刀の新たな物語は始まりを告げた。

 

 

 

 

 

ショタ一刀じゃないとおまけが浮かばないw

 

 

なので今回はお休み(´Д⊂


 
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