月の城に来てから2日がたった。
ずっと城に籠っているのも勿体無いので街を見て回りたいと言ったらすごい数の護衛を付けられそうになった。 天の御使いなんて言う肩書きを考えても、まぁ当然とも言えるだろう。 でもそんな大人数で動き回っても疲れるだけなので丁重にお断りした。 代わりに…
霞「よろしゅ~頼むわ一刀」
道案内も兼ねて霞が付いていく事になった。 ちなみに真名は自己紹介の時に教えてくれた。
一刀「こちらこそよろしく。 悪いねまだこの前の戦いの事後処理が終わってないのに……」
霞「えぇってえぇって気にすんな……と言うか逆に助かったわ、あんなんかったるくてやってられんかったから調度ええ息抜きや」
余程処理が退屈だったのだろう……いきいきとしている。
霞「それで一刀は見たいもんでもあるん?」
一刀「特に何が見たいって言うのはないよ? まぁ強いて言うなら自分達のいる街以外の所も見てみたいって感じかな」
霞「ふ~ん……そんじゃ適当に回るか」
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一刀「そういえば賊の討伐に出てる人達ってそろそろ帰ってくるんでしょ?」
霞「あ~…討伐したって伝令きてたし今日明日にでも帰ってくるんちゃう?」
一刀「どんな人達?」
霞「う~ん……猪と大喰らいとちんまいの……やな」
一刀「……………分かりやすい説明どうも」
菖蒲「…………」
街の中心から少し外れた茶屋。 客はまばらな店内で菖蒲は一人静かにお茶を飲んでいた。
『体がね……思う様に動かないのよ……』
菖蒲「(馬鹿者が……)」
2日前の我が妹の言葉が頭から離れない。 昔から隠し事がうまかった、気付いた時にはいつも一人で片付けていた。 今回我らに気付かれたのは余程焦っていたのだろう……
『最後の最後まで足掻くわ。 私に力を貸して』
『言われるまでもない』
菖蒲「(言われるまでもない……初めての妹の頼みだからの……)」
?「ふぅ……おじさん、お茶と請け適当に貰える?」
女性が一人店に入って来て店主に注文すると空いている席に座る。 調度菖蒲の座っていた隣のテーブルで背中合せに座った。
菖蒲「……それで? どうじゃ首尾は?」
注意しないと聞き取れない程の小さな声で喋る。
?「あまり良いとは言えませんね……」
自分に聞いたのが当たり前かのように女性が答える。 二人共後ろの相手を気にする素振りは見せず目線は前だ。
?「どうも旅に出ているそうなんです……」
菖蒲「ふむ……難儀な事だ……こうもうまくいかないとは……」
?「いかがいたしましょう?」
菖蒲「範囲を広げて捜すよう他の奴らにも伝えてくれ、ヌシは取り纏めて定期的に我に報告を……」
?「見つけた場合は?」
菖蒲「訳を話して同行してもらえ、無いとは思うが断るようなら力ずくで連れて来い…我が直接説得する」
?「御意……」
話が終わり女性が立ち上がる。
?「ごちそうさま、お金はここに置いとくわね」
自分のいた席にお金を置き、女性は店を出る。
菖蒲「やれる事は何でもやる……どんな手でも……」
~一方その頃一刀は~
一刀「………はぐれた」
一人ぼっちだった。
どうも茶々零です。
第10話いかがだったでしょうか?
記念すべき10話目です。ここまで長かったな・・・
その割にはあまり中身が無いような・・・
関係ありませんが前回キャラクターなんとか機で菖蒲を作成しましたが意外と好評なのに驚きました。そんなに出来が・・・的な感じだったので私をお気に入りにしてくれている方限定にしたらお気に入りの数が跳ね上がってビックリ!! 嬉しい誤算ってやつでした。
調子に乗ってこれからも作成していこうかと思います。
小説の方はゆっくりゆっくり納得いくよう書いていこうと思います。
でわまた第11話でお会いしましょう。
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第10話です。なんと10話ですよ!!