一刀達が帝王切開を行っている頃、とある山にある小屋にこの時代には似付かわしくない服装をした者達が訪ねてきた。
「はい、どなたですか?・・・まあ、本当に私と同じ姿をされてるのですね。話は聞いてます。死んだはずの「彼女」が訪ねてきたときにはとうとう迎えが来たかと思いましたが彼女の話は事実みたいですね。なら、少し待っていてください。旅路の準備をしてきますね」
そういって小屋の女性は奥へと戻っていった。
「のう、梅華(ばいか)よ、彼女がかの「盧植」なのか?本当に女性なのだな」
「そうですよ、あなた。私達が「今の彼」に会うためには彼女の協力が必要なのです。私達だけでは余計な混乱を起こしてしまいますからね。さあ、彼女も準備が出来たみたいですので参りましょうか。「愛しい私達の孫」がいる蜀の地へと」
そういって盧植と合流した一同は蜀へと旅立った。
場面は元に戻って蜀の一刀の部屋
急に部屋に入ってきた猪々子を足が動かないはず愛紗が蹴り飛ばした事に一同が唖然としていた。
そんな中、この状況を作り出したであろう一刀が口を開いた。
「さてっと、まずは何から説明しようか・・・とその前に、ただいま猪々子。やっと帰ってこれたよ。もう何処にも行かないからさ、これからもよろしくね」
「おかえりアニキ。それにしても驚いたぜ。定期報告の為に皆より一足早く魏からもどってきたらさ、アニキが帰ってきたって言われたからさ。慌てて駆けつけてきたんだ」
「そうか、ありがとう。さて、次は愛紗の足の事だけど」
そういうと皆の顔が真剣な物へと変わった。
特に医者の華佗と当人の愛紗は何が起こったのか聞き逃さないといった真剣な物だった。
「最初に言っておくけど、今俺が愛紗にした事はこの世界ではそれほど珍しい物ではないよ。基本的には華佗の治療法と変わらないよ。ただ、方法が少し特殊だけどね」
その言葉に華佗が驚愕の表情を浮かべながら
「それはどういうことだ?」
「そうだね・・・まず、華佗が普段行っているのは患部、華佗風に言えば病魔に直接気を送って治療をするわけだ。ここまでは他の皆も大丈夫だよね?」
一刀の問いに皆が無言で頷いた。
「つぎに、俺がやったことだけど華佗と違って愛紗の体全身に気を送ったんだ。分かりやすく言うと気の流れが乱れている愛紗の気の流れを俺の気で無理やり正しい流れに矯正したんだ。愛紗の腰髄の神経が完全に損傷したわけじゃなかったら体が感応して動くと思ったんだ。その考えはさっき起こったとおり当たってたよ。最も猪々子を蹴り飛ばすほどだとは思わなかったよ」
一刀の説明に一同は唖然としていた。
特に華佗の驚きはひとしおだった。
「・・・まさかそんな方法があったとは。俺も全身に気を送るのは試してみたがそれで気の流れを無理矢理矯正するとは。北郷、どこでその方法を?」
「ああ、これは俺の爺ちゃんの知り合いの道場の師範の一人に教わったんだ。ただその人は治療中によく「これは私独自の治療方でね。なに、痛いのはあと○○○回だよ」っていってたから凄く怖かったけどね。けど、傷は凄い勢いで回復していくから腕は本物だったよ。だから愛紗にも最初に痛みを感じるかもしれないけどと言ったんだ」
一刀の話に一同がまた驚愕の表情を浮かべると
「お取り込み中しっつれいしま~す♪は~い、北郷君。おっひさ~、無事に戻ってこれたみたいだね」
突然聞こえた声に一同が声のした方を向くと、天井から上半身だけ逆さまに出ている女性がいた。
「なっなななな!?」
ありえない光景に愛紗が混乱していると
「おひさしぶりです「何進」さん。貴女のおかげで無事にこの世界に戻って来れました。ありがとうございます。ですがもう少し真面目にできませんか?貴女は仙人になられたんでしょう。上の人から怒られませんか?」
「ははは、それとこれとは関係ないよ♪それにどちみち私は人間界ではとっくの昔に死んだ身だし♪」
「「「ええええ!?」」」
忽然現れた女性と一刀の会話に一同は驚き
「ななな!?かっ何進殿といえばあの大将軍の?でも何進殿は宦官達に殺されて・・・きゅぅ~ん」バタッ!!
怖い物が未だに苦手な愛紗は車椅子に乗ったまま気絶した
あとがき
魏√風END璃々編アフター7話を投稿しました。
今回は一刀が帰還できた経緯の一部が判明し新キャラ達が出てきました。
詳しくは次回で説明します。
前話のあとがきで書いたカオスな夢に出てきたシェルブリット月ちゃんですが、スクライドをご存知でない人もいらっしゃるみたいなので絵を描いてみようと思いましたが・・・・・・どう頑張ってもカズマのまんまで月ちゃん部分が表現できませんOTL
もしよろしければどなたか絵の下手な私の変わりに書いてみてくださいませんか?シェルブリット月ちゃんを・・・・・・無茶振りですね。すみません。
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魏√風END璃々編アフター 7話 「誘いし者」を投稿します。
今回は一刀が帰ってこれた経緯が判明します。