アクセル全開! 真・恋姫†無双 第3.5話 トレーニングなんだな! これが!
一刀は先ほどの占い師からもらったアクセルドライバーを華琳達に見せた。
「それは?」
「アクセルドライバー。俺が仮面ライダーに変身するのに必要なもんだ」
「仮面ライダー?」
「まあ、見てもらった方が早いが……、明日にするか。全員が揃ってから見せたいからな」
「でも何であの人、これを持ってたんだろ?」
「さあな」
何故アクセルドライバーを持っていたか尋ねようとしたら、その占い師はすぐにいなくなっていたので聞けなかったのだ。
「けど、これでエンジンブレードもまともに使えるんだな。これが!」
そして翌日になり、華琳、春蘭、秋蘭、桂花、季衣が立ちあう。
「アクセル!」
一刀はアクセルメモリを手に持つ。
そしてアクセルドライバーを腰に付け、ベルトにする。
「変身!」
一刀はアクセルドライバーにアクセルメモリを挿入し、ドライバーの右グリップのパワースロットルを捻る。
「アクセル!」
アクセル音が鳴り響き、一刀は仮面ライダーアクセルに変身した。
「ぬおっ!?」
「兄ちゃんが……」
「北郷の姿が変わった……」
「一刀、それは?」
「これが仮面ライダーアクセル。俺が戦っていた時の姿だ」
「そう……」
「うん?」
「どうしたの春蘭?」
華琳が春蘭に尋ねるが、春蘭だけでなく秋蘭に桂花に季衣も同じような顔をしていた。
「華琳様、あの女は?」
春蘭が美沙緒の方に指を指す。
「あなた、美沙緒が見えるの?」
「美沙緒?」
「ではあの女が……」
「北郷や華琳様の言っていた睦月美沙緒と言う女ですか?」
「何か綺麗な人だね」
「だが何であんな露出の高い服なんだ?」
「そんなのあたしも分からないよ」
美沙緒も何故こんな格好なのかは自分でも分かっていないのだ。
「まあそんなことより俺の技を見せるために居るんだろ」
「そうね」
「それじゃあ、特訓開始だ!」
一刀は地面に刺していたエンジンブレードを持つ。
しかも軽々と……。
「あんな重いものを軽々と……」
「仮面ライダーの力と言うものね」
一刀はエンジンブレードのメモリを挿入する部分にエンジンメモリを入れる。
「エンジン!」
そして一刀は何体もある人型の人形の前に立つ。
「まずは地斬疾空刀だ!」
一刀がエンジンブレードを順手で持ち、上から振り下ろした後、すぐに下から振り上げる!
しかも下から振り上げる際にエンジンブレードのグリップのトリガーを引く。
「ジェット」
エンジンブレードの先から出たエネルギー弾が地面に留まり、大きくなった後、エネルギー弾はエネルギー刃となって地面を駆け、目の前の人形を切り裂いた。
「美沙緒、次は玄武剛弾だ!」
「任せて!」
一刀の手に氣が溜まり、それは渦を巻き、一刀が氣の渦を人形に向かって放つと、人形を宙に持ちあげる。
美沙緒はその渦に付いて行き、人形を素手で攻撃する。
「あら?」
「どうしたのです? 華琳様」
「美沙緒は物に触れなかった筈なのよ」
「どういうことなんでしょうか?」
そして氣の渦が消えると人形は地面に落ちる。
「よし舞朱雀だ!」
一刀がエンジンブレードを逆手に持ち、折りたたまれたトンファーの状態にする。
「ふん!」
一刀が人形に対してひじ打ちを食らわせ、元の場所に戻る際にエンジンブレードの刃を人形に当てる。
一刀がひじ打ちを当てると同時に美沙緒が氣を真空の刃として人形に放ち、一刀が戻って来ようと同時にまた氣の刃を人形に当てる。
一刀が元の位置に戻ると美沙緒は氣の刃を切り上げるようにして、人形を空に上げ、空に上がった人形を一刀が跳んで追いかけ、エンジンブレードを順手に持ち替えて元の剣の状態にして人形を斬る!
「白虎咬、行くぞ!」
一刀が再びエンジンブレードを逆手に持ち、トンファー状態にし、目の前の人形を斬ったり殴ったり何度もする。
一刀はエンジンブレードをいったん手放し、地面に置く。
「美沙緒!」
「OK!」
美沙緒は瞬間移動し、一刀の前で人形の後ろに回り、一刀と同じ両手を広げ、氣を放つ構えを取る。
そして二人で一緒に氣を放つ。
「美沙緒……、うまい!」
二人の氣が放たれると同時に人形はボロボロになり、宙を舞う。
「なかなかのものね」
「ええ。ですが所詮は動いていない敵にしか使えない技ばかりですよ」
「まあ俺は戦闘でも応用できるんだな。これが! それにまだ技は残ってるんだぜ、美沙緒!」
「任せて!」
「行くぞ!」
一刀がエンジンブレードをトンファー状態にし、人形に突撃して行き、人形をエンジンブレードのトンファーモードと通常モードで何度も人形を斬りつけ、人形の後ろに回り込み、エンジンブレードをトンファーモードにしたまま後ろを向きながら人形を刺す。
「はああああああ! あちょおおおおおおおおおお!!!」
美沙緒が氣を溜めて、人形の正面に立って拳の連打を浴びせる。
美沙緒の拳の連打を浴びせ終えた後、一刀がエンジンブレードを使い、人形を斬り上げる!
一刀は向き直してしゃがむと同時にエンジンブレードを順手に持ち替えて、ソードモードにする。
「コード……」
しゃがみ込んで一刀は一気に跳び、その途中で後ろ回転し、空に上がった人形の元に向かう。
「麒麟!!」
その技の名前を叫ぶと同時にエンジンブレードが人形を縦に切り裂いた!
一刀が着地すると人形は二つに割れて地に落ちた。
「兄ちゃん、かっこいい!」
「確かに格好はなかなかのものね」
「まあな。それにエンジンブレードにはまだ技もあるしな」
「そうそう」
一刀がエンジンブレードを普通に持ち、その技を見せる。
「エレクトリック」
エンジンブレードのトリガーを引くと、先ほどのエネルギー弾とは違い、何やら電流が流れてきたのだ。
「雷?」
「電気何だが、まあ分からないか」
「スチーム」
一刀がまたエンジンブレードのトリガーを引く。すると今度は蒸気が噴射された。
「これはスチームだ」
「何やら温かいな」
「まあ湯気みたいなもんだからな。そしてこれが……」
「エンジン! マキシマムドライブ」
一刀は目の前にAの字を描き、そのAの字のエネルギーが目の前の人形に当たり、爆発する。
「エースラッシャー。後は周りをAの字に斬る『ダイナミックエース』ってのもあるぞ」
「ふぅ~ん」
「あ、桂花ちゃん、あんまりいい顔してない」
「まあ桂花のあれはいつものことだろ」
一刀が変身を解こうとアクセルメモリを抜こうとすると……。
「一刀、待ちなさい」
そこに華琳が近寄って来る。
「どうした?」
「まあ正確には美沙緒に用があるのよ」
「あたしに?」
「美沙緒、あなた今まで物に触れなかったわよね」
「うん」
「どうしてあなたはさっきその人形を触れたの?」
「……そう言えばそうだね」
美沙緒は戦闘訓練に集中してそんなことを考えていなかった。
「私に触れるかしら?」
「どれどれ?」
美沙緒が華琳に触ろうとすると……。
「華琳様!」
「いけません!」
そこに春蘭と桂花が割って入る。
「触るなら私にしろ!」
「いいえ! 私よ!」
二人は華琳を庇うようにする。
「まあいいや」
美沙緒は春蘭と桂花を触る。美沙緒は二人に完全に触れていた。
「じゃあ今度はこっちが触られる番だね」
「う……うむ」
春蘭が美沙緒に触ろうとするが……。
「ありゃ?」
「むっ?」
「触れないな」
「私にやらせてみなさい」
そう言って桂花が触ろうとするが、桂花も美沙緒に触れない。
「じゃあ俺が触ってみるか」
そう言ってアクセルに変身中の一刀が触ろうとするが、一刀も触れない。
「おいおい、どうなってるんだ? これは!」
「じゃあまたあたしが触ってみるね」
美沙緒がエンジンブレードを持ち上げる。
「重いね」
「まあ、普通に持とうとするとな」
エンジンブレードを持つ美沙緒の手を一刀が触ろうとするが、触れないですかってしまう。
「どうやら、美沙緒自身は触れるけど、美沙緒を触れることは出来ないみたいだな」
「何か変だな~」
一刀はアクセルメモリを抜いて変身を解く。
「もう一度触ってみろ」
美沙緒が一刀を触れようとするが、触れない。
「……触れないよ」
「アクセルに変身してないと駄目のようだな。ところで美沙緒が見えるか?」
一刀が春蘭達に尋ねる。
「ああ、見えたままだが」
「……どうやらアクセルドライバーの影響で誰にでも見えるようになったようだな」
「でも美沙緒が触れるには一刀が変身する必要があるんだよね」
「そう言うことだ」
「まあなにはともあれ、今後の戦い、一刀もきちんと前線に出てもらうわよ」
「任せるんだな。これが」
こうして一刀と美沙緒も戦闘の術を手に入れ、戦闘に本格的に参加することになった。
それから数日後、世は大きな戦を迎える。黄巾の乱である。
おまけ
作者「3.5話何だな。これが!」
一刀「今回は技紹介だったな」
作者「まあ無限のフロンティアEXCEEDのアクセルの技ばかりなんだけどな。そして今回紹介してなかった技以外にもいくつかバリエーションがある」
一刀「何だそれは?」
作者「それは後々教えるが、俺はこれから出かけねばならない。詳しい設定は次の話のおまけに書くことにする。
それでは!」
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この作品の一刀の態度や口調が原作と違うことをご了承してください。
また本作の一刀の設定のため、一刀のパートナーとなるオリジナルキャラクターがいます。