霞「まったく、援軍がいらんとかめちゃくちゃなこと言う義勇軍やな～なぁ凪？」

霞殿が愚痴をこぼしながら馬を走らせていた

凪「いくら力があると思っていようと所詮は個人の力、事を為すには限界がありますからね。

私も過去義勇軍であったときに痛感させられました」

凪殿も同意しながら、しかし私は、

稟「何か、私たち魏の頭脳である私たちにも理解の及ばぬ戦術があるのか、それともただ単に

己の力を過信しすぎた愚か者なのか、私は少し楽しみです」

魏の軍師として、ひいては私個人の知的好奇心とでも言うのだろうか、不謹慎ながらも期待が

もてていた。

あと・・・あと少しで村につく。

凪「あ・・・・れ・・・？」

村が豆粒ほどに見えるか見えないかの時点で隣で凪殿が驚いたような声を上げる。

山育ちで凪殿は目がいいのだ、視線は村へ向いていた

どうしたのだろう？問いかけようかとしたが凪殿は速度を急に上げた

稟「凪殿！？」

向かっていく先は村、振り向けば霞殿もはるか先の村へ馬を走らせていた

私は最悪の事態を想像しつつ、馬を走らせるしかなかったが村がはっきりに見えてきたとき私

にもようやく霞殿、凪殿がいきなり速度を上げた理由が理解できた

村に掲げられていた義勇軍の旗印、それは我ら魏の将たちにとって忘れられることがないもの

だったのですから

私が霞殿たちに追いついたのは兵の駐屯所に着いたときの事だった

凪「あの旗は！！あの牙門旗は！？」

霞「落ち着きや、凪」

凪「しかし・・・」

常駐の兵に食いかかっていた凪殿を一声かけて霞殿が引き離すと兵は慌てた様に言の葉を紡ぎ

出す

兵「ああああ・・アレは義勇軍の方が持ってきたもので・・・」

霞「そんなんはわかっとる。でもアレは一刀の牙門旗や」

そうあの白に十文字の牙門旗は天の御使い、北郷一刀殿の牙門旗なのだから

辺境の地ではあるとはいえ魏の兵である常駐兵が勝手に使ったりしていいものではない

霞「義勇軍はどこにおるんや！！」

霞殿の殺気に押されたのか常駐兵は一つの民家を指差した

兵「あ・・・・あそこ・・・・です」

凪「隊長！！」

凪殿は民家に駆けつけると勢い良くドアを開けた

しかしそこにいたのは

男「どうかされましたか？」

戦支度を済ませている一組の男女がこの周辺の地図を開いて軍議をしているようだった

女「この村では見ない顔だけど・・・」

霞「あんたらがこの義勇軍の頭か？あの旗はどないなっとんねん！！」

女「旗？ああ、あんたたち魏の国軍かい、私は援軍なんて要らないって行ったはずなんだけど

ね？」

男「な！？夏那！！兄さんに言われたことと違うじゃないか！？」

女性は性を姜、名を維、字を伯約。男性は性を鍾、名を会、字を士季とのことだった。

鍾会「夏那が失礼なことを申し上げて誠にすみません！」

稟「貴方方にはこの侵攻の防衛後に私たちについてきてもらいます。牙門旗と援軍の件、曹操

様の御前にて説明していただきましょう」

掴みかかる霞殿を凪殿に抑えてもらいつつ、言ったそのときだった。

義勇兵「士季さん！！伯約さん！！五胡の兵が進軍を始めたらしい！！」

姜維「ちぇっ・・・予定と少し違う・・・・まあ時間を稼ぐしかないか・・・いくよ冬耶」

鍾会「申し訳ございません、ここから西方に渓谷があります。そこに連弩兵を伏せているので

渓谷の抜けた先の平野に布陣をお願いします」

姜維殿と鍾会殿は足早に去っていく

霞「なんなんやあいつら！！」

凪「まったくです」

霞殿と凪殿は憤慨していたようだが・・・

稟「これは・・・」

私はあることに気づき希望を抱いていた

あとがき

ありがとうございます天智です

コメントや支援本当にありがとうございます

さて前回は華琳様、今回は稟視点なのですが華琳様に比べ稟の喋らせにくさが半端なかった

なので違和感バリバリになっている気がします

ごめんなさいorz

あとプロットも何もない行き当たりばったりで作っているので読者様のコメントでストーリーが変わったり

する可能性すらありますのでぜひコメントを（笑

オリキャラの現在公開できる設定とかも書いときますね

☆姜維 演義では魏→蜀の武将

いわずと知れた蜀の将ですが原作では諸葛亮の北伐とかないので魏のままに真名は夏那（カナ）

☆鍾会　演義では魏の武将

結構マニアックな将かも・・・ぶっちゃけ蜀を滅亡させた人なんだけどその後姜維と一緒に反乱起こしたり

してるのでまあいいかな～なんて感覚で出したキャラ。真名は冬耶（トウヤ）

ちなみに設定上は幼馴染だったりしてます

さて、来週もこのぐらいまでにはうｐできればいいなぁ。

応援よろしくお願いします～～～～ノシ