プロローグ
「う~学校、学校。」
今、駅に向かって全力疾走している俺、山崎涼太は専門学校に通うごく普通の学生、ちょっと違うところをあげるなら、オタクだってところかな?
「って!そんなことかんがえているばあいじゃねぇ!急がないと遅刻しちまう!」
そんなことをしている間に、目の前の信号が赤になってしまった。俺は急いで止まり、目の前の信号を睨み付ける。
「あっ!クッソ~。ここの信号長いんだよな~。」
睨んでいても仕方がないと息を整えながら信号が青になるのを待つ。
「うん?なんだ?」
俺は視界の端におかしなものを見つけ、そっちを見る。
トラックが交差点に入ってくる。そこまではいい……が、どんどんスピードを上げて歩道にいる俺目掛けて走ってきた!
「ちょっ!おま!?」
俺は突っ込みを入れながらも避けようとする。しかし、避けようにもトラックはもう目の前に迫ってきている。
次の瞬間、俺は世界がゆっくりになっていくのを感じた。
トラックを避けようと動く体に風がねっとりと纏わりつく。
「これは…まさか神速か!?まさか俺には御神の剣士になる才能があるのか?」
と、冗談を言ってみたが、そんなものはない。
これは所謂走馬灯というやつだろう。
「あ~あ。まさかこんなところで死ぬとはな。まだやり残したゲームもあるし、おとぼくの新しく出るのも欲しかったのに」
そうぼやいてこんなアホな事をしでかしてくれやがった運転手を見る。
「ん?運転手のおっさん寝てんぞ。」
ちっ! 居眠り運転かよ。
人が死ぬかもしれない時に居眠りとか舌打ちの一つもしたくなる。
そう考えているとすでにトラックが目の前に迫ってきている。引かれた後に生きているかは分からないがかなりの速度で突っ込んできていたはずだ。腕の一本や二本は覚悟しておこう。そう思い、俺は目を閉じる。
……母さん今まで迷惑かけてごめん。
そんな思考とともにトラックは、俺に激突した。
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交通事故によって死んでしまった主人公。
しかし、それは神の弟子が起こした事故だった!?
主人公はなぜか神に謝られ、たくさんの世界へ冒険する。