No.132781

恋姫無双 3人の誓い プロローグ

お米さん

原作の恋姫無双は主人公が一人だけでしたが、この作品は主人公が3人構成になっております。

ストーリは真・無印を含めた、原作基準になっています。少しオリキャラも出てくると思うので、もしかしたらオリ主×原作キャラになる時もあるかもしれません。


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2010-03-28 12:49:08 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:5281   閲覧ユーザー数:4523

 

          スパーンッ!

 

 

今日も道場で鋭い音が響いている。

「痛ったぁ~!少しは手加減しろよ、蒼介!」

痛そうに頭を抑えながら床にしりもちをついている一刀は大きな声で言った。

「な~に言ってんだ。大会前なのに手加減してどうする?」

 

 

 

 

 

 

それもそうだ。もうすぐ県大会が始まるというのに弱音なんて吐いてる暇なんてないし、それに俺ら、聖フランチェスカ学園剣道部はそれなりに名のあるところだ。もし大会で初戦敗退なんて成績になったらコーチ達になにをされるかわかったもんじゃない。

だからこうして必死に練習しているわけなんだが・・・

 

 

 

 

 

「そうだよ一刀。そんなこと言ってたら勝てる勝負も勝てなくなったうよ。」

二人より背の低い子が一刀に注意を放つ。

「なんどだよ飛鳥まで。背が低いくせに威張っちゃってさ・・・」

「!?バカ!一刀!飛鳥の前でその言葉は禁句__________」

蒼介が急いで一刀の口を塞ごうとしたが、一歩遅かったようだ。

「・・・誰の背が低いって・・・」

そこにはテレビに出したら顔にモザイクがかかるぐらいの恐ろしい鬼が竹刀を持って近づいてくる。

 

 

 

 

「ま、待て!飛鳥!一刀は悪気があって言ったわけじゃ・・・」

「そ、そうだ!つい口がすべってしまってだな・・・」

ああ、ありがとう蒼介!やっぱり持つべきものは友だ!こういう時に友情ってあるものだね!

「・・・最後に言うことは?」

飛鳥が只ならぬ殺気を出しながら近づいてくる。大丈夫!蒼介ならちゃんと飛鳥を説得してくるはず!なぁ蒼介!

 

 

 

 

 

「どうぞ思う存分叩きのめして下さい。」

ああ、友情ってなんて脆いものなんだろう・・・

「!?おいテメー!蒼介!なに逃げようとしてんだよ!」

「うるせっ!もとはといえばお前が悪いんだから、お前一人でくらえ!」

 

 

 

 

 

そうこうしているうちに飛鳥(鬼)が一刀の目の前に来て構えている。

「ひっ!?わ、悪かった飛鳥!ほんとごめん!俺が悪かったからああああああ!後で駅前のコンビニのハムカツおごるからあああああああああああ!」

 

 

 

 

             ピクッ

 

 

 

 

一刀がそういうと飛鳥は振り上げていた竹刀をスッと止めた。

「・・・十枚で許してやる。」

「え!?さすがにそこまでは___________」

ピシンッ!!

「よし、任せておけ。」

仕方ないだろ。ああ見えて飛鳥は我が剣道部のエース的存在なんだから、もし断れば俺の命がない。

 

 

 

 

 

そんなゴタゴタもあったりしたがけっこう充実した練習ができたと思う。・・・ところどころ体が腫れて痛いが。

「ふぅ・・・さてとそろそろ下校時間だな。片付けも終わったし帰るか。」

「あれ?もうそんな時間?じゃあ帰ろう。一刀、約束破っちゃだめだよ。」

蒼介と飛鳥はもう帰りの準備を終えようとしている。

「わかったよ!まったく。」

3人はカバンを担いで外へ出て行った。

 

 

 

 

 

帰り道、空はもう夕日が落ちそうになっていた。三人はいつもの道を歩いている。周りには見慣れた店や木々が立ち並んでいる。

「しかし、お前の胃袋はいったいどんな仕組みしてんだよ。」

一刀の隣ではさっき駅前のコンビニで買ってきたハムカツにがっついている飛鳥がいる。ただいま八枚目を食事中・・・

「ほんと、逆に見てるだけで腹がいっぱいになってくるぜ。」

その光景は一刀達が送るいつもの光景であった。

 

 

 

 

 

「しかし今度の大会、一刀大丈夫なのか?今日も俺と飛鳥にフルボッコだったじゃないか。」

(コクコクッ!)

飛鳥は頬をパンパンにしながら頷いた。少し落ち着いて食えよ。

「まぁ、なんとかなるだろ。確かに蒼介や飛鳥には敵わないけど他のやつら相手ならいいところまでいけると思うよ。」

「そうか?まぁ一刀ならそこそこのとこまでいけると思うけど__________」と続きを言おうとしたとき、蒼介はなにか思いついたのかハッと頭を上げた。

 

 

 

 

 

 

「なぁ!三人で約束しないか?」

「「約束?」」

ハムカツを食い終わった飛鳥と俺は何を言っているのかわけが分からなかった。

「まぁ、約束ってより誓いに近いかな?お前らなら分かるだろ?三国志の桃園の誓い。あれみたいな感じだよ。」

「・・・分かるっちゃ分かるけどほんとにやるのか?なんかこっぱじかしい感じでちょっと・・・」

「僕もちょっと・・・」

 

 

 

 

 

さすがに高校二年にもなってそれは少し恥ずかしい気分になってしまう。

「大丈夫!大丈夫!簡単だから!ほら竹刀出せ!」

そういって蒼介は強引に二人の竹刀を取り出した。

「けど、蒼介。俺らは何を言えばいいんだ?」

「なに。自分の目標、心構えとか言えばいいんだよ。簡単だろ?」

 

 

 

 

 

「分かったよ。えっと・・・まずこうすればいいんだよね?」

そう言いながら飛鳥は竹刀を上へと掲げた。

「そうそう。」

「はいはい、分かったよ。」

続いて蒼介、一刀と竹刀を上へと掲げた。三つの竹刀の先が重なる。

「じゃあいくぞ。まずは俺から!」

最初に蒼介が率先して言った。

 

 

 

 

 

「俺は今度の大会でゼッテー!飛鳥を越えて優勝してやる!絶対!必ずだ!」

 

 

 

 

蒼介はすっきりとしていた顔でいた、きっと決心がついたのだろう。

「じゃあ次は僕が・・・」

続いて飛鳥が。

 

 

 

 

「今度の大会には自分の練習してきた成果を十分発揮してただ立ち塞がる敵を次々と倒していくだけです!」

 

 

 

 

少し顔を赤く染めているが、とても凛々しい顔立ちをしている。

「じゃあ最後は俺か・・・」

大きく深呼吸して思いっきり言った。

 

 

 

 

「ただ自分の力を信じて前へと進み!全力で相手にぶつかる!それだけ!」

 

 

 

 

 

言ってみるとちょっと恥ずかしい感じだけど、それ以上にすごくすっきりした気分になってくる。

 

 

 

 

 

 

「どうだ?なんだかすっきりしてこないか?」

「うん。なんだか決心がついた気分だよ。」

三人ともとても清清しい気持ちになっていた。そんな時、ふと一刀が・・・

 

 

 

 

 

 

「でも蒼介のあれなんだよ!まるで挑戦状みたいじゃないか!」

一刀が蒼介の言った言葉を思い出して吹いていた。

「なんだよ一刀!いいじゃねぇか!いつも飛鳥ばっか目立ってチヤホヤされてさ!うらやましいんだよ!」

「・・・蒼介、それ動機が不純だよ・・・」

飛鳥のツッコミに三人同時に大きな声で笑い出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※どうもお米です。初めてながら精一杯書きましたので、みなさんが少しでも喜んでいただいたら幸いです。さて次回ですが、一応キャラ紹介を書かせていただきまして、その後に第一話とさせていただきます。まだこの話だけでは恋姫らしさはでてこないので、次回からどんどん恋姫らしさをだしていけたらいいと思います。それでは失礼します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
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