あの人形はいつから見ていない…
ちゃんと見掛けたのは……
「ふぅ…分かった程立…お前に仕事を回す、ただし北郷も一緒に手伝え」
冥琳の声で我に返る……仕事を手伝う?
「え?」
「え?じゃ無いだろ、軍師としての仕事なのだぞ」
「わ、分かった…」
「むーいいのですか?宝譿さんは、呉の物なのですから私と仕事をしてるのはあまりよろしくないかと」
「程立…北郷も呉の者達だけでは飽きてしまうだろうしな、気分転換にはなるだろ」
「では、周瑜さんのお仕事殆ど持っていっても平気そうですねー」
「ちょっ」
「構わん、少し休んだら私も手伝いに行く」
「はい、周瑜さんが来る前に終わらせてお酒を飲みに行ける様にがんばるのですよー」
「それ無理」
「先の楽しみをちらつかせても駄目ですかーではご褒美は、周瑜さんと一緒に寝れる権利を」
「それはそれで楽しみだ」
「冥琳!?」
「さぁ、早く行きますよー」
程立さんは、先に行ってしまう。
冥琳の顔を改めて見ると…少し痩せてるようにも
「冥琳…今はゆっくり休んでくれ、がんばってみるから」
「ああ、寝台の中で待ってるぞ」
「いやそう言う意味じゃ……」
「それは私に女としての魅力が無いという事か?」
「そういう事じゃなくて」
「冗談だ、大事な仕事だ焦って無理はするなよ」
「冥琳も」
少し遅れて程立さんを追いかける。
部屋に入ると程立さんは、すでに仕事を始めていた
「すみません、風の頭の上に手を乗せてくれますかー」
程立さんの後ろに立って頭に手をのせて
程立さんが目を閉じ
「こう?」
「はい…………」
長い沈黙の後目を開いて
「もういいですよー」
「何か意味あったのか?」
手を下ろして、自分の仕事に手を付ける
「はい、気分転換ですよー」
「…?」
南へ領土を広げ軍備を整えるために俺達は進軍した
建業には、祭さん、冥琳、趙雲さん、程立さんが残る事に
俺達が、遠征に出ている間…
呂布の襲撃を受けたと伝令が来る。
迎撃のために急ぎで戻る事に
穏に兵糧の手配を指示して先を急いだ。
「星ちゃん、黄蓋さん予定より早いですが出番ですよー」
「ようやくか、儂が先陣じゃぞ」
「お付き合いしますぞ」
「甘寧様、お願いします」
「まかせろ……3・2・1・隊を分けろ」
「応」
「反転!戦闘態勢を取ります」
呂布達が逃げるのと同時に蓮華がこっちを見ている
「何で俺を見てるの?」
「追いかけて良いのかなって」
かわい…いや今は自重しないと
「ああ、だけど追い詰めすぎて牙を剥かれても困るからほどほどにね」
「分かった…祭、思春、明命で追撃部隊を編成」
「困ったのう」
「まさか、劉備の所に…」
「引渡しを要求してみるか……」
「駄目そうじゃの…」
「趙雲殿にも相談してみましょう」
祭さんたちが城に戻って来てこれからの事を話す事に
「私が呼ばれたと思ったらそういう事でしたか」
「お前の意見を聞きたい」
「私が戻るとしたら、呂布…もしくはその下に付く兵が警戒をするでしょうな…」
「時間が経てば内部崩壊…か、しばらくはこちらの後方に居ようと思います」
「悪いな……」
川の向こうには、劉備軍か陣換えの為動いている…
それを見て、俺達は渡河を開始し始めて違和感を感じた
「思春ちょっといいか?」
「なんだ」
「何の旗が立っているか判るか?」
「星ちゃん一つ聞きたいのですが…」
「どうした風?」
「劉備軍の皆さん全員出てますか?」
「……いや、全員じゃないな」
「輜重隊、予備隊を止めて川から離れてください」
「蓮華、渡河を急がせろ、早く!」
「全員駆け足!急いで渡河を済ませるぞ!」「予備隊輜重隊は、川に入るな川から離れよ!」
「「急げ!」」
川上から塞き止められていた水が迫ってくる
俺達は急いで、川から上がり後ろの隊を確認する
「本隊は無事渡河をすませました…」
「後方の輜重隊なども向こう岸で待機して無事のようですね~」
「川の流れが戻ったら渡河を再開しましょうねー」
「川上から回り込まなくてもいいのか?」
「戦うには、本隊さえいれば問題ないですから大丈夫ですよー」
「そうか…」
「川を塞き止めた部隊も報告のためにあちらに戻……読み違えました、星ちゃん」
「風?」
「すみませんが、戦闘準備を…少数での強襲来ますよー」
「分かった輜重隊を頼む」
「はい、……やっぱり、頭にのせてないと調子でませんねー」
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……場面飛んでます…いつもの様にです。