はじめに
この作品は…あれ?今回オリキャラ出てこない
…原作キャラが崩壊しています。
原作重視、歴史改変反対の方、ご注意下さい
二人だけの空間に
目の前に彼女がいる
一糸纏わぬ生まれたままの姿で
此方を見つめる瞳は羞恥の色で染まり
同じく赤く染まった肌は昼間の彼女とは違い悩ましく
彼女の首筋を流れる汗の滴に
自分の喉が音を立てて息を飲み込むのを感じる
胸の鼓動が早鐘を打っている
彼女に自分の存在を知らしめるように
そしてそれは
目の前の彼女も同じようで
彼女の心臓の音が
トクントクンと
俺の耳に響いた
「…桂…花?」
「いつまで……り?」
彼女の声が震えている
「…え?」
桂花の声に対し一刀は動けずにいる
「…いつまで…そうしてるつもり?」
「はやく……なさいよ」
潤う彼女の瞳が再度語りかける
「…え?」
桂花の裸体に見とれ、止まっていた意識が呼び戻される
そして桂花が近くに漂うそれをすくい上げる
「はやく……」
かつて海を一人渡った英雄(えいゆう)がいた
「それは……そのフォームは!?」
独特な投球フォームと、唸る剛球
「さっさとぉ…」
そして放たれる変化球に
「のっ!?」
巨漢達は震撼したという
「出て行けええぇ!!!!」
今尚日米の球史に語られる一人の英雄(えいゆう)のウィニングショットの名は
フォークボール
「ひでぶっ!!!」
パッカーン……カーン…カーン…
桶が音を木霊させて割れ
…ザバアアアァンっ!
派手な水飛沫が舞い
風呂場に虹のアーチが架かった
「…で?投げつけた桶が一刀のアレを直撃したと?」
「…はい」
一刀の部屋
そこに曹魏の重鎮が集まっていた
彼女達が見つめる先には
「…うーん、うーーーーーん」
額に大量の汗を浮かばせ苦しそうに呻く一刀
「兄ちゃん…可哀想に」
天真爛漫な少女は兄と慕う彼の額の汗を水に浸した布で拭い
「隊長のこんな…こんな苦しそうな姿を前に私は…何も出来ないのか…っく」
「…いつものようにち〇こ腫らしとるだけやん」
「倒れたって聞いたから来てみれば…なんてことないの~」
直属の部下三人は思い思いの言葉を口にし
「そもそも何故風呂場にコイツがいたのだ?自業自得ではないか」
「…姉者、風呂が空いていると北郷に伝えたのは姉者だったような…」
姉妹は事件のあらましを思い返していた
「風呂場に絶叫が響いて駆けつけてみれば…まったく」
「そんな…あと少しでこの変態精液男に妊娠されられるところだったんですよ!?」
欠伸をしながら華琳、寝るところを起こされたのだろう
そんな華琳の物言いに桂花は食って掛かるが華琳は聞きもせず
「秋蘭、医者はなんて?」
「特に…命には別状なく朝方には熱も下がると」
「そう…ならこの件はお終いね」
パンパンと手を叩き事態を終焉に
…と華琳の頭に電球マーク
「桂花、貴女が一刀の面倒を朝まで見なさい」
「えええええっ!?」
桂花の狼狽もどこ吹く風に立ち上がり
「私はもう寝るわ…皆も明日は早いのでしょう?解散なさい」
「うん、兄ちゃんお休み~」
「…隊長」
「ええからいくで~凪、明日の警邏の当番うちらなんやし」
「沙和も眠いの~」
「姉者、明日の調練についてなんだが…」
「おおそうだった!明日は演習があったな」
がやがやと部屋を後にする一同
一方取り残された桂花は桶の水に布を浸しぎりりと縛る
「まったく…なんで私が」
「うーん」
そもそもの原因は桂花にあるというのに愚痴る、だが彼女の愚痴も届かず目の前の全自動孕ませ変態男は尚も熱にうなされていた
そんな彼の額を拭いながら
「あいつにも…看病なんてしてやったことがないのに」
ふと自分の幼馴染を思い出していた
あいつ
いまごろ何してるのかしら
朝になり
目が覚めた一刀は
自分の寝台にもたれかかるように眠る桂花を見つけ
布団を掛けてやるのだった
「…ばか」
あとがき
ここまで読んでいただきありがとうございます
ねこじゃらしです
というわけで
その頃桂花は…でした
いや~本編の主役であるはずの一刀さんの出番があまりにもなくて無理やり桂花と絡ませようとしたんですが…うーむ
さて次回からは董卓の乱編に入ります
此処のサイトでは董卓側のルートが結構あるようですが…さて、どうなることやら
それでは次の講釈で
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第16話です。
天の遣い様のち〇この話です。