第22.5話　それぞれのゴールデンウィークの予定

それは明日からゴールデンウィークという日、その夕食後のことだった。

普段は仕事が忙しくてなかなか家の方にいない楓の父である幹夫も明日からゴールデンウィークということで帰っている。ちなみにプリムラのことも報告していたのだが即答でＯＫだった

｢稟くん、明日から山の方にキャンプに行こうじゃないか！！｣

｢いや、おじさん一つだけいいですか？なんで俺にだけ聞くんです？｣

唐突に幹夫がそう言いだしたのだ。幹夫は山好きであるためゴールデンウィークは山の方へ行くのが通例ではあるのだがいきなりこんなふうに聞いてくるとは稟も思っていなかった

｢そりゃあ、楓も桜ちゃんも稟くんが行かないんだったら行かないだろうし、リムちゃんもそうだろう？

まあわたしとしては、稟くんがゴールデンウィークは楓達とイチャイチャしたいというんなら邪魔はしないがね｣

｢お、おとうさん！｣｢お、おじさん！｣｢…………｣

｢……稟……山ってどんなとこ…？…｣

ちなみに幹夫の言っていることは事実であるのでだれもツッコミはいれない

｢……わかりました、いきましょうか山。でだプリムラ今回ばかりは自分で見た方が早いだろうからそれは着いてからのお楽しみでな？｣

｢……うん…わかった…｣

｢そうときまったら準備しないと。お父さん今回もテントですよね？｣

｢ああ、そうだぞ。寝袋もちゃんと人数分買ってあるし、桜ちゃんの両親からも許可は取ってある｣

｢あ、そうなんですか？じゃ楓ちゃんわたしも準備手伝うね？｣

｢じゃ俺も……｣

｢｢稟くんは休んでてください｣｣

｢………わかりました｣

｢はっはっはっ｣

｢…稟…わたしが…代わりに手伝うから…大丈夫…｣

(……明日行くときの荷物くらいは持とう)

こうして芙蓉家ゴールデンウィークキャンプは決定したのだった

｢そういえばユーノくんは今年のゴールデンウィークはどうするの？｣

なのはがそんなことを言い出したのは数日後からゴールデンウィークという日の夕食の後のことである

｢いつもはわたし達が誘っても無限書庫に缶詰だったけど今年は違うんだよね？｣

｢…う～ん、とりあえずは最初の二日は用事があるからなのは達とは別行動になるかな？そのあとはなのは達に合流させてもらうつもりだったけど｣

なのはの方も今年こそは兄弟のように感じているユーノを連れていくと意気込んでいる(ちなみになのは達は小学校からの親友たち＆その家族と別荘で遊ぶのが恒例である)。ちなみにこの会話についてはフェイトも聞き耳を立てている

｢そうなんだ……おねえちゃんとかも久しぶりにユーノくんに会いたがってたから喜ぶと思うよ｣

｢ははは……美由紀さんが(絶対フェレットの姿になってって言われるんだろうなぁ)｣

ユーノはなのはのその言葉に苦笑いを浮かべる

｢あ、そうだフェイト。ゴールデンウィークの最初二日ちょっと付き合ってくれない？｣

｢え！う、うんもちろんいいけど……｣

｢あ、ちなみにデートじゃないからね？エリオとキャロも連れて行くつもりだし｣

ユーノのこの言葉にフェイトは少しだけ残念そうな顔をする、この組み合わせなら青龍やアルフ、レンも来るだろう、そうなるとさすがにデートとはいけないわけである。

けれどそのメンツであるということは少なくともユーノにとっては大事な話であることは確かなのでそれを話してくれるということならフェイトにとって嬉しいことではあるのだが

｢とゆーことはユーノくんとフェイトちゃんは途中から参加になるわけやな？｣

｢そういうことになりますね｣

そしてはやてのその質問に何故か青龍が答える

｢ユーノさんの用事って何なんですか？｣

そしてこちらはいままでいたはずなのにもかかわらず出番の無かった八神家の末っ子ことリインフォースⅡ(通称リイン)である

｢ん、内緒だよ｣

｢え～それはないですよ、ユーノさ～ん｣

そのやり取りにエリオとキャロがお父さんを取られたように感じて少しだけ頬を膨らませていたのは御愛嬌である

その他の人々

｢ゴールデンウィーク？特に用事はないわよ。強いて言うなら家の手伝いをさせられるくらいね～、はぁユ～ウツなのですよ｣

ｂｙ　パパラッチ娘

｢ゴールデンウィーク？もちろんナンパするにきまってるじゃないかい！！｣

ｂｙ　自称　全世界の女性の味方

｢ゴールデンウィーク？ボクとしては楓達について行った方が楽しそうではあるんだけどねぇ～今年は温泉に行くっておかあさんが言ってたからそっちかな～｣

ｂｙ　料理部の双璧が一　驚愕の二つ名を持つ先輩

｢ゴールデンウィークですか？今年は家族と一緒にゆっくりすごすつもりですわ、まぁ稟さん達はキャンプに、そこでさらに愛を深めるのですわねそして三人は……まままぁ！！｣

ｂｙ　料理部の双璧が二　癒しの二つ名を持つ先輩

あとがき

短いです。完璧に繋ぎのためだけの話。切るのが難しかったのでこれだけあげました。