No.125183

真恋姫無双~この身塵になろうとも~呉√8

karasuさん

投稿です
雪蓮さん死ぬ?
過度な期待はせずに生暖かい目で見ましょう

<●><●>

2010-02-18 20:35:47 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:18447   閲覧ユーザー数:11944

この作品はキャラ設定が崩壊しております。原作重視の方はご注意下さい。

時代背景がめちゃくちゃです。

一刀くんがチートです。

それでもいいかたはどうぞ。

 

雪蓮「か~ず~と~♪」

一刀の部屋に突如飛び込んできた雪蓮は、そう叫びながら寝台でまだ眠っている一刀に飛び込んだ

一刀「ぐぇっ!? ゴホッ、ゴホッ。雪蓮……とりあえずそこどいてくれ」

一刀がそう言うと雪蓮は『ごめん、ごめん』と言いながら一刀の上からどいた

一刀はまず一回雪蓮に部屋から出てもらい、着替えを済ませると部屋の外に居る雪蓮に入ってくるように声を掛けた

一刀「それで、今日はどんな用があって、俺のところに?」

一刀がそう訊くと、雪蓮は一刀の用意してくれたお茶を啜りながら

雪蓮「ちょっと一緒に来てほしい所があってさ。この後一緒に朝食を済ませたら、すぐに行きたいんだけど?」

雪蓮がそう言いながら一刀を見ると、一刀は頷き

一刀「了解。それじゃあ食堂に行こうか。腹も減ってきたし」

一刀がそう言うと、雪蓮は残ったお茶を一気に飲み干し、一刀と共に食堂へと向かった

 

 

朝食を食べ終えた一刀と雪蓮は、雪蓮の案内で、城付近の森の中へときていた

そして、二人が一刻ほど森の中を歩いていると、少し拓けた場所に出た

その拓けた場所の中央には、一刀の腰くらいの大きさの石が立っており、その石は何故か綺麗に磨き上げられていた

一刀「この石は?」

一刀がそう言いながら雪蓮のほうを見ると、雪蓮は手に持っていた桶から水をその石にそっとかけながら

雪蓮「私の母さん。孫文台、さらには孫呉の先代たちの墓よ。本当はもっと大きな墓があったんだけど、内乱とかの際に壊されちゃったんでしょうね。だから今はこれで我慢してもらってるってわけ」

そう言って雪蓮は墓の前に屈むと、手を合わせた。一刀もそれに続き墓に手を合わせようとした。その時

一刀「………(何かいるな……微かだが血の香りを漂わせる何かが……)」

一刀は隣で墓に向かって未だに手をあわせ続けている雪蓮にすら気付かれない様に『髑髏』を組み上げ、そのまま周りの気配を探る

一刀「……っ!! 雪蓮っ!!!」

辺りの気配を探っていた一刀は僅かな殺気に気が付くと、そちらの方を向いた。すると一刀の視線の先の暗闇で何かが光を放ち、真っ直ぐ雪蓮に向かう

一刀は雪蓮を庇うように飛びつくが

 

 

雪蓮「…っくぅ!!」

その光は雪蓮の左肩を掠め、後ろの木に突き刺さる

一刀「死ねっ!!」

一刀はすぐさま『髑髏』を殺気を感じたほうへと投げつける、すると暗闇の中から断末魔が聞こえてきた

その断末魔を確認した一刀はすぐに雪蓮の矢が掠った左肩を確認するが

一刀(やっぱり毒か……)

その傷跡はすでに腫れ上がり、色は紫色になり始めていた

一刀「雪蓮。痛むかもしれないけど、我慢してくれよ」

一刀はそう言うと雪蓮はゆっくり頷く。それを確認した一刀は傷口に口を当てて、そのまま傷口を噛み切った

雪蓮「……っフゥゥゥ!!!」

雪蓮は痛みを耐えるために、一刀の首筋に噛み付く、噛まれた一刀は抵抗することもなく黙って噛まれていた。するとそこに孫権が駆けつけ

孫権「姉様!? 北郷、これは一体どういうことだ!!」

孫権はそう言いながら、殺気と共に腰に下げた剣を一刀に向ける

同じように孫権の警護をしていた兵士達も一刀に剣を向ける

だが一刀は孫権には目もくれずに雪蓮を背負うと城に向かって歩き出し、孫権の横を通り過ぎる、その際に

一刀「何か用があるのだろう。歩きながらで良いのなら聞こう。それと俺の武器を取ってきてもらえるか」

一刀の行動により、ある程度を理解した孫権は、一刀がそう言うと孫権は兵に一刀の武器を持ってくるように指示し、自分は一刀の横に駆け寄り、魏軍が攻めてきたこと、すでに他の皆は集まっており、後は一刀と雪蓮が来れば全員揃うので、自分が呼びにに来たということを伝えた。そして最後に小さな声で『すまない』と謝った

孫権の言うことを黙って聞いていた一刀は、孫権が全て言い終えるとたった一言、『そうか……』と言うと、急に孫権のほうを向いた

一刀が急に自分のほうを向いたので、孫権は驚き、背筋が伸びたのを感じた

一刀「最終的な判断は医者が決めるだろうが、恐らく雪蓮はもう戦場には立てない。立てたとしても以前のように武を振るうことは出来ないだろう……。そうなれば雪蓮の代わりに孫呉の頂に立つ者が必要になる。覚悟はしておけ」

一刀の言葉を聞いた孫権は驚きの余り、一刀が歩を進めても少しの間、その場に立ち竦んでいた

そして、孫権の両足は本人も気が付かないうちに小刻みに震えていた

 

一刀は城に雪蓮を運び込むと、医者に雪蓮のことを任せ、自身は呉の陣へと向かった

そこではすでに孫権が雪蓮が暗殺されかけたことを伝えており、皆が怒りの色を露にしていた

冥琳「すでに出陣の準備は完了している……。一刀、雪蓮の様子は?」

冥琳が心配そうな表情で一刀にそう訊くと、一刀は呆れたような表情で

一刀「医者が困ってたよ。『毒矢が掠って毒が廻ってるというのに、こんなに元気な奴は見たことない』って、傷口に消毒液を塗られて暴れる雪蓮を押さえながら言ってた」

一刀がそう言うと、冥琳だけでなく周りの者も安堵の表情を浮かべるが

祭「……それでも……許せるものではないな……」

祭の一言により、皆の安堵の表情は消え去った

穏「そうですね~。これはさすがに許せませんよね~」

穏の言葉に全員が頷く。そこに一人の兵士が駆け込む

兵士「報告!! 魏軍が戦場予定地に到着!! その数およそ三十万!!」

兵士はそれだけ言うとすぐに下がっていく。それを見送った呉の将達は三十万という数に、絶望することはなく、むしろ余裕が伺えた

亞莎「三十万ですか……今の私たちを相手にするには、少なすぎる気がしますね」

亞莎がそう言うと、隣にいる冥琳が

冥琳「そうだな。だが油断はするなよ。全力をもって曹魏を潰すのだ」

そう言うと、冥琳は孫権のほうを向き、頷く。孫権もそれに頷いて返すと、兵士達の前に一歩進み出る

そして、兵士達に檄をとばし、士気を高めていく。その間一刀は冥琳の横でただ曹魏の陣を見ていた

そして、孫権はそのまま曹操との舌戦に入り、戦が始まる。その様子を黙ってみていた一刀は隣に居る冥琳に話しかける

一刀「この戦……曹魏が撤退を始めたらこっちも追撃はやめるんだよね?」

一刀の問いかけに対して、冥琳は悔しそうな表情をしながらも頷く

一刀「冥琳……いや、周公謹。感情のままに答えろ。俺に曹魏をどうして欲しい?」

一刀がそう言うと、冥琳は一刀のほう向き、一刀の目を真っ直ぐに見つめながら

冥琳「この大地をあいつらの血の雨により濡らし、この戦場中に響く音を奴ら断末魔で染め上げて欲しい……」

冥琳が呟くと、一刀は背を向け、『髑髏』を担ぐと戦場に向けて歩き出すと

一刀「了解……」

そう一言冥琳に返した

 

一刀がゆっくり戦場に向かっていると、その背後に雅が駆け寄り

雅「ありがとう一刀」

そう声を掛けてきた。声を掛けられた一刀は雅のほうを向くこともなく

一刀「別に冥琳の為だけじゃないさ。俺もそうしたいし……雅もだろ?」

一刀が首だけ動かし顔を、雅の方に向けその顔に微笑を浮かべると、雅も同じように微笑を浮かべ

雅「当たり前ですよ一刀。私は今回は本陣で待機ですから、私の分までお願いしますね」

そう言う雅に一刀は『あいよ』とだけ言うと、戦場に向かって駆け出した

 

祭「おぉ、一刀。遅かったな」

祭は矢を放ち、魏の兵の命を奪いながら近づいてきた一刀に声を掛けた

一刀「ごめん。でも俺が早めに着ちゃうと祭さんの活躍の場がなくなっちゃうと思ったから」

一刀は祭にそう言いながら笑顔を向ける。祭はそんな一刀を鼻で笑いながら

祭「ふんっ。言ってくれるわい。なら見せてもらおうかの」

そう言いながら祭は一刀の後ろに下がる。すると、一刀の身体から闘気と殺気が膨れ上がり、一刀が持っている『髑髏』の、一刀の握っている部分から赤い紋様が浮かび上がる

その紋様は『髑髏』にどんどん広がっていく、そして、刃の中央辺りに到達すると、そこに大きな髑髏が浮かび上がる

紋様はその髑髏を包み込み、まるで髑髏が燃えているかのように見えた

一刀「………」

『髑髏』全体に紋様が行き渡ると、一刀は無言のまま、自身に迫り来る魏の兵向けて『髑髏』を振るう

たった一振りで、四、五人の兵が上半身と下半身を二つに分断される

そこからは魏の兵たちにとっては地獄でしかなかった

たった一人の青年が戦場に介入しただけでまるで地獄絵図のような光景が広がり始めた

その光景を見ている魏の将兵たちの耳には一つの音が確かに聞こえ続けていた

『カタカタ、カタカタ』

まるで歯と歯をぶつけ合せるような音は、どんなに大きな断末魔の声が上がろうとも耳から離れることはなかった

夏侯惇「なんだ、この不愉快な音はっ!!」

一刀が魏の兵を殺し続けながら戦場を自由に動いていると、一人の将のところへと辿りついた

一刀「あなたも死んでもらえるかな?」

一刀はそう言いながら夏侯惇に『髑髏』を振り下ろす。その声と刃の風を切る音を聞いた夏侯惇はその場から後方に跳ぶことでなんとか避ける事に成功したが、夏侯惇はそんなことはどうでもよかった

それよりも気になる事が一つだけあった。それは一刀の気配

夏侯惇(なんだこいつは……。殺気と闘気をこれだけ溢れ出させているというのに全く気配を感じなかった。いや……コイツの殺気と闘気が私を包み込んでいるせいで感覚が鈍っているというべきか……)

目の前の敵の異常さに注意をしながらも、夏侯惇は心を落ち着かせる。だが、同時に夏侯惇は本能的に理解していた

『この男には勝てない。さっき殺されていてもおかしくはなかった』と

夏侯惇は一人、対峙している男を睨み続けながらその額に汗を浮かべていた

そこに楽進が駆け寄ってくる。楽進は遠くから一刀の殺気を感じ取り、急いでここに来ていた

楽進「春蘭様……こいつは……」

夏侯惇「凪、華琳様に撤退の合図を出すように言ってきてくれ……こいつは私が止める」

楽進「……っ!!」

楽進は弱気な夏侯惇に何かを言い返そうとしたが、相手の男の異様な気配と夏侯惇の頬をつたう汗を見た瞬間に本陣へと駆け出した

夏侯惇は楽進の後ろ姿を見送るどころか、一瞬でも見ることすら出来ない。今一刀から一瞬でも目を放せば自分の首は容易く宙に飛ぶことになるのは安易に想像が付いたからだ

一刀「お話は終わったかな? 最後のお話にしては短かったね。でも大丈夫、すぐに会えると思うから……」

夏侯惇の耳に一刀の言葉が届くと同時に夏侯惇の視界から一刀の姿が消える。そして次に一刀の声が聞こえてきたのは背後からだった

一刀「あの世でね……」

夏侯惇「……ぐあっ!!」

一刀の声が背後から聞こえたと同時に夏侯惇は背後を『七星餓狼』で薙ぐが、そこには誰も居らずすでに一刀は距離を空けており、夏侯惇の背中は服が破け、血が滴り落ちていた

一刀は、夏侯惇の息の根を止めるために再び武器を構え、深く腰を落とした

それと同時に戦場に銅鑼の音が戦場に鳴り響く

夏侯惇(撤退の合図か……だが、どうやら私はここまでのようだな)

そう思っている夏侯惇は『七星餓狼』をしっかりと構えなおすと、全神経を一刀に一太刀入れることだけに集中させていく

だが、そんな二人の間に急に何人もの魏の兵が飛び出してきた

兵士「夏侯惇将軍!! 早く撤退して下さい!! 時間は私たちが稼ぎます!!」

一刀と夏侯惇の間に入ってきた兵士たちの中の一人が夏侯惇にそう叫ぶ

夏侯惇「なにを馬鹿なことを言ってる!!!」

夏侯惇はそう叫ぶ兵士に怒鳴り声を上げるが

兵士「曹操様には夏侯惇将軍のお力が必要なのです!! だから、早く」

兵士と夏侯惇が叫びあっている間にも一刀は次々に魏の兵たちを肉塊へと変貌させていく

夏侯惇「すまん……っ」

夏侯惇は兵士に一言そう言うと、その兵士の用意してくれた馬に跨り、曹操のところへと撤退していった

兵士「………意外とあっけないものだな……もっと生きたかった」

そう呟く兵士の耳にはすでに『髑髏』が発する奇妙な音しか聞こえず。その首筋には『髑髏』が喰らいつこうとしていた

 

その後、撤退した魏軍を孫権たちが追撃する事はなかったが、どちらかと言えば追撃する必要がなかった

何故なら、魏軍は追撃などしなくてもほぼ壊滅状態にまでなっていたからだ

その日から、魏軍の将兵(主に兵たち)の間で一刀は恐怖という言葉を具現化したような存在となっていた

 

 

どうもkarasuです。

いかがだったでしょうか? 楽しんでいただけたでしょうか?

雪蓮さんは殺しませんでした。というより前にアンケートした際に

『雪蓮生かさないとkarasuを殺す』

みたいな大佐たちからの殺意を感じたので……

もちろん、原作の流れが好きだからだったり、あそこも雪蓮さんの見せ場の一つということもありまして、『申し訳ないが、雪蓮さんには華やかに散ってもらおう』という大佐もいました(実際にはこんなこと言っている大佐は居ませんよ。全部私の想像です)。そんな大佐たち、申し訳ないorz

 

さて、次回は本来なら蓮華さんたちによる内乱の鎮圧ですが、そこの流れは少々いじらさせてもらいます。まぁ赤壁への布石といった感じの流れにしていこうと思っていますので。

なので次回は全体的に短くなると思います。

それと来週末辺りから私の方に少々用事が出来てしまったので、更新が遅くなったり、止まったりするかもしれません。それについても今のうちにお詫び申し上げます。

なので今日から一日一本、以前の私みたいなペースでこの『真恋姫無双~この身塵になろうとも~』を更新していく!!ぐらいの気持ちでいます(明命√はただいまシ水関攻略を作成中です!!)。でも内容はしっかりと、駆け足にならないように気をつけます。

 

ここまで読んでいただきまことにありがとうございます。

これからもほそぼそと続けさせていただきたいと思います。


 
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