黄巾の乱が終わってしばらく経ったある日、一刀達警備隊は任務のため、桂花と共に森へと向かう。
その任務の内容は最近怪しい人影があると頻繁に報告を受けたのでその調査に来たのだ。
一刀達は二手に分かれて、真桜&沙和、一刀&桂花&凪で動くことにした。
その途中桂花の様子がおかしくなる。
「桂花、どうした?」
一刀が様子のおかしい桂花に声をかける。
「ひゃぁぁっ!? な、なんだ……脅かさないでよ」
「脅かす気はないし、心配したんだぞ」
「あ、あんたに心配される謂われはないわよ!」
しかし桂花の様子はおかしく、話していてもせわしない様子であった。
「お前、少し変じゃないか?」
「へへ、変じゃないわよ! 変なのはあんたでしょ! 近づかないで、あっち行きなさいよ!」
(こりゃあ何かあるな……)
一刀は桂花から離れて、別の方を探していた凪と合流して聞くも、特にこれといったものは見つからなかった。
「仕方ない。戻るか……。おい、けい……」
「ちょっとそこで待ってなさい!」
桂花が突然走り出す。
「どこに行く気だ!」
「そそそ、そんなの私の勝手でしょ! ついてきたら殺す! 裁判で火刑にしてやるから!」
「おいおい、単独行動は危ないだろ!」
「そんなに離れないから大丈夫よ! 良い? 絶っ対ついてこないでよ!」
桂花はそう言って茂みの奥へ走り去った。
(桂花……お前の身に一体何が……)
「野暮です、隊長」
「……大体分かった」
凪の言葉で一刀は桂花が何しに行ったのかが分かった。
「待ってやるか……」
それからほんのちょっとすると……。
「きゃーーーーーーー!」
「……っ!? 今の悲鳴は!?」
「桂花の声だ! 行くぞ、凪!」
一刀は凪よりも先に走って桂花のところに向かった。
「桂花、どうした!?」
一刀が藪をかき分けて、桂花を見つける。
桂花はトイレを我慢していて、今しようと思ったら桂花の前に蛇がいた。
「へ、へ、へびぃいいいい!」
蛇にらみにあって桂花が動けないのか、桂花の怯える顔に睨まれて蛇が動けないのかは分からないが、このままにしておくわけにはいかない。
「待ってろよ!」
「隊長! なっ、ヘビ!?」
「騒ぐな。余計警戒される」
一刀は近くにあった木の枝で蛇を思いっきり、投げ飛ばす。
「ウェエエエエエエエエエエイ!」
蛇は思いっきり藪の中に飛ばされていった。
「こ、怖かった……」
「大丈夫か、桂花」
「こ、こ、これが大丈夫に見えるの!?」
「いや~、斥候に襲われたと思ったから…。そう考えると大丈夫そうに見えるけど…」
「い、い、いつまで見てるのよっ、この変態!」
「あ、悪い」
「うっ、くぅう……やぁぁぁぁぁっ!」
桂花は蛇が居なくなって安堵してしまい、思わずやってしまった。
「や……あぁっ……」
「ごめん、すぐに出て行くよ」
一刀がその場から離れようとする。
「ま、待って、さっきのヘビっ、まだ居るんじゃないの?」
「俺が遠くに飛ばしたけど、ちょっと自信ないな。大丈夫、凪を置いて行くから…」
「なっ!? た、隊長……実は私もヘビは苦手で……」
「……ってことは俺にここに居ろと?」
「その……申し訳ありません」
「仕方ないことさ」
「私が終わるまでちゃんと見張ってなさい!」
「了解」
一刀は桂花の方を向かないようにして桂花の方を背にして見張る。
「うん? ヘビ?」
「ひっ!?」
「ど、どこですか!?」
凪はすぐに一刀の後ろに隠れた。
「凪、俺の後ろに隠れるのか……」
「そ、それは……やはり怖いものは怖いので……」
「早く追い払いなさいよ!」
一刀がヘビと思われしものをつつく。つつくが反応はなく、ただの蔓だった。
「ごめん、ヘビじゃなくて木の蔓だったみたい」
「嘘ね、嘘ついたのね!」
「結果的に嘘になっちまった……」
それからすぐに茂みから何か音がする。
「ここか? 祭りの場所は?」
そこに現れたのは蛇は蛇でもかなりヤバい蛇。仮面ライダー王蛇であった。
「な、な、な!?」
「何ですか、あのヘビ!?」
「あいつは蛇じゃない! 仮面ライダー王蛇。俺と同じ仮面ライダーだ!」
「お前も仮面ライダーか? 今イライラしてるんだ。俺と遊んでくれ」
王蛇が一刀に襲いかかろうとする。一刀はそれよりも先にタックルで王蛇を押す。
「桂花、悪いが俺はこいつの相手をする! 凪、桂花を頼む!」
「た、隊長!」
一刀と王蛇はそのまま茂みの方に入って行った。
王蛇は一刀をどけて、一刀は地面に転がる。
一刀はその間にブレイバックルでベルトを作る。
「変身!」
「ターンアップ」
オリハルコンエレメントで王蛇を弾いて、一刀は走り出してオリハルコンエレメントをくぐり、仮面ライダーブレイドに変身する。
「お前が最近この辺りに出る人影か?」
「何のことだ?」
「違うにしてもお前をこのまま放ってはおけない!」
「おもしれぇ!」
王蛇はベノバイザーを使い、ソードベントのカードを挿入して、ベノサーベルを出現させる。
「俺を楽しませてくれよな」
「うるせえ!」
一刀と王蛇の戦いが始まる。
二人の戦いは熾烈を極めるが王蛇の方は時間切れの様子であった。
「ちっ、時間切れか……」
「逃げるのか?」
「また機会があったら遊んでやる」
そう言うと王蛇は銀色のオーロラにより姿を消す。
「さてと……とりあえず桂花と凪のところに戻るか」
こうして一刀は変身を解いて二人のところに戻ったのち、真桜達と合流するのであった。
「と言うのはどうかな?」
「却下よ。そんな与太話」
一刀が笑いながら華琳に言われる。
「いや~少し前に王蛇を見たからな~」
「それはこの世界じゃなくて別の世界ででしょ」
「まあね」
「それにそんなことを本にしたら桂花が本当にあなたを殺しに来ちゃうわよ」
「…それもそうだな」
「でももし私がその状況になった時のことを本にしてもいいわよ♪」
「どういう風の吹きまわしだ?」
「それどういう意味よ?」
華琳が少し怒りをあらわにする。
「いや、華琳の性格を考えると嫌だとか言うと思ったからな」
「……なるほどね」
「……ところでいい加減出てきたらどうだ桂花」
部屋の外に呼び掛ける一刀。
すると桂花が部屋に入って来る。
その桂花はすごく怒っているようで体を震わせていた。
「桂花」
「お前を殺してやるーーーーーー!」
その後、桂花が一刀と部屋の中で争ったが、すぐに一刀が桂花を抑え、桂花は華琳のお仕置きを受けるのであった。
おまけ
作者「久々の拠点物語だ」
一刀「ディケイド編の最終回投稿して一日くらいしか経ってないぞ」
作者「俺の気分の問題だ」
一刀「気分かよ。しかもなんかこの話の俺の会話が…」
作者「それもそうだ。あれはディケイド編の最終回後の魏のお前だ」
一刀「どんだけ魏編の俺をプッシュしてるんだよ」
作者「最初に書いたせいか愛着があってな…。ちなみに今回は珍しく次の話のストックはありません」
一刀「どうするんだよ」
作者「まあここから少しは他の作家さん達と同じように次の投稿までの期間がかなりあると言うことかな。可能な限り次の投稿は早くするつもりだが」
一刀「ネタは出来たのか?」
作者「さっき風呂に入ってる時に2,3ほど思いついた。時間はかかるが、どうにかなると思う。
それでは…」
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基本的には真・恋姫†無双の魏ルートの話ですが、もしも北郷一刀が仮面ライダーの力を手に入れたらという妄想から生まれました。
そして流れも基本的に原作のままですが、仮面ライダーの力があるためセリフや一刀の態度が違うところや話そのものが大きく違うところも出てきたりします。
そのためそんなの嫌だという方は閲覧をご遠慮願います。