No.122873

ミクとますたー

ほんと・・・何やってるんでしょうね、私;
つい友人に誘導されてミクのSSを書いてしまいました、しかも先ほど;;;

短時間で書いたので色々と変ですが、おおめに見てください。

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2010-02-07 04:26:59 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1389   閲覧ユーザー数:1240

ミクとますたー

 

 

「ふ~ふ~ん~♪」

『マスター、何してるんです?』

「んー・・・昨日蒲団かけずに寝ちゃったからなー・・・あったかい朝食作り」

『マスター・・・ご飯作れたんですか?』

「主人をどんだけ低い視線でみてたんだよ・・・それなりに作れるよ」

『・・・私の予想が正しければマスターの【人なりに】とは・・・』

「あーあー、分析しなくていい!」

『・・・まぁいいです。何を作っているんですか?』

「日本人定番、つやつやの白ご飯に鰺の塩焼き、そしてぇー」

トントンと材料を切って鍋に入れ、蓋をする。

「あったかーい味噌汁、これぞ日本の心・・・って、どうした?ミク」

気づけばモニターの中でミクはふるふると肩を震わせていた。

「なんだ、どうかしたのか?」

と、モニターによってみたら・・・・

『マスターのばかぁっ!!』

大声で怒鳴られた!。

「って、なんで怒鳴られなきゃいかんのだ!」

『マスター、それ本気でいってるんですか!?』

珍しくミクがキレてる・・・どうしたのか。

「ま、まぁ落ちつけ・・・・」

『これが落ち着いていられますかっ』

多少声のトーンを下げているがそれでも怒りを隠せないでいた。

『っ・・・・。マスター今、何を入れましたか・・・?』

「なにって・・・長ねg・・・」

『なんで長ネギなんですかっ!!』

再度怒鳴られた!

「ちょっとまて、なんでネギ如きで怒られるんだ!?」

『【ネギごとき】ですか・・・・』

あ、地雷、踏んだ・・・?

『いいですか、マスター?

 世間一般では、私の定番のアイテムといったら【ネギ】なんですよ!?

 長ネギやら万能ネギやらなんやら色々もっていますがネギは私にとってかけがえのないアイテムなんです。

 ・・・まぁ長ネギ持っていることが多いのはこの際余談ですが。

 ネギはいわば私のシンボルといってもいいんです、いえ、寧ろ私の相棒といっても差支えないのです。

 ただの歌姫だった私にネギを授けてくれた人には感謝しきれません!

 ぶんぶんネギ振り回していれば初音ミクだとわかってくれる人が多くなったのですから!

 そうです!ネギを振り回すといえばはちゅねの存在です!

 マスター、確かこの前【はちゅねかわいいよ、はちゅね】とかご友人の前でいってましたよね。

 あれってどういうことなんですかっ!』

「いや、あれは・・・」

『言い訳なんて聞きたくないですっ、私というボカロがありながら他のボカロに手をだすんですかっ!?

 最初に私をインストール下さった時には『ミク大事にするからね』と言ってくれましたが、私まだ【仕事】させてもらってません!

 私じゃ不満なんですかっ、バーチャアイドルなのがいけないんですか!?

 ・・・っく・・・・もう少し、私を可愛がって、くださいよぉっ・・・・・』

・・・散々叫んだ後、ミクはモニターの中でぽろぽろと泣き始めてしまった・・・。

確かにあの時はつい場の雰囲気にながされて言ってしまったな・・・・。

「・・・・・ミク・・・」

『う、うぅ・・・ますたぁに嫌われたくないよぉ・・・・』

「・・・・」

近くにあったマーカーを差し込み、とあるプログラムを起動させる。

 

-[ARToolKit]、起動-

 

ミクの感情ある声とは違い、無機質なシステム音がプログラムの起動をしらせる。

 

『ぐすっ・・・ますたー・・・何を・・・』

ミクが涙でくしゃくしゃに歪んでしまった顔を上げ、こちらを不思議そうに見る。

いくつかのプロセス済ませるとマーカーからミクが実体化する。

ARToolKitはいわば拡張現実とよばれるもので、マーカーを通じてミクを実体化させることが可能になる。

「・・・ごめんな」

マーカーでも肩を震わせ、寂しそうにこちらを見るミクの瞳を見てると・・・心が痛かった。

『ますたぁ・・・・?』

「本当ははちゅねも悪くないかなとおもってたけど、本心はミクだけでよかったのかもしれない」

『そんな・・・慰めなんて・・・』

「慰めなんかじゃない!」

『ッ・・・・?!』

「初めてミクがウチのPCに来た時狂喜乱舞したよ。

 "自分だけのアイドル"ってね。

 独占欲が強いのかもしれないな・・・。」

少し自嘲気味に笑う。

「ミクは・・・俺だけの為に歌ってくれるんだろ?」

『は、はい・・・・それは勿論です』

「俺の為だけに歌ってくれる歌姫なんて、本当に言葉にならないぐらいに嬉しい。

 アイドルはミクだけだ、そう思ってる。

 ミクに【仕事】させなかったのはミクの初めてを、お互いが確りと知り得た状態でしてほしかったんだ。

 まだ最初の頃はお互い知らない仲だったからな。

 例え次元が違くても、ミクにはしっかりと歌える心がある。

 ただの歌うプログラムなんかじゃない。」

『・・・っ・・・ますたぁー・・・・・』

「ったく、泣くな・・・」

『これは嬉し涙だからいいんですっ・・・・』

「まったく・・・・」

裾でごしごしと涙をこするミクにそっと頭をなでる仕草をする。

『え、えへへ・・・・』

そうしたのが嬉しかったのか、ミクは笑った。

 

ああ・・・・、そうか。

 

「ははは・・・・」

『・・・ぐす、どうかしました?』

「いや、今更気がついたなー、と」

『なにをですか?』

「どうやらミクの笑顔が好きらしい」

『・・・・!?』

「やー・・・やっぱ笑うと可愛いな」

『な、なななななな・・・・』

あーあ顔を真っ赤にしちゃって。

『ば、ばか、ますたーのばかっ、ネギに巻かれて元気になっちゃえ!』

「意味がわからん・・・・・」

・・・ん?ネギ

そーいやー味噌汁どうなった?

『あ、あー!マスター!お鍋が!!』

「アーッ!!」

気づけば泡を吹いている鍋。

焦げる!!

「止めないと!!!」

 

 

 

 

マスターが慌しく台所に戻っていく。

いつの間にか悲しいというキモチはどこかにきえ、今はあたたかいオモイが体に行きわたる。

ああ・・・私はこんなにもマスターの事を思っているのか。

おもわずクスリと笑みが零れる。

この気持ち、今は私のなかで歌を作っておこう。

そしていつの日か、マスターに聞いてもらうんだ。

 

私が、貴方をこんなにも好きだということを―――


 
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