天の御遣い物語り。
このお話は、とある一人の少年の物語。
無限に存在する平行世界の中の1つの物語。
「はあっ!せいっ!はっとっやあああああ!」
「うるさーーーーーい!!」
「!?」
自分の家の前で修行している俺にそんな声が飛んできた。
「お前は朝っぱらから家の前でなにしているんじゃ!?」
「いや~道場で修業しようと思って、ここで軽く準備運動してたらなんかどんどんとね・・・」
「はぁ~一刀よ、お前昨日からちょっとはしゃぎすぎじゃ」
「いや、はしゃいでいるってゆうか少し緊張してるから落ち着こうといろいろやってるだけだよ」
「そんなに緊張するようなことかのぅ」
「いやだってさ、今まではじいちゃんと一緒に世界のいろんなところに行って修行してきたけどいきなり、「一刀、今度の修行は一人で行ってみるのじゃ」だもんなぁ、ちょっとびっくりしたよ」
「いやなに、お前もそろそろ一人前になるころじゃからのぅ試しに一人で修行に出すのもいいんじゃないかとおもってのぅ」
「おおぉお!?まじか!?あのじいちゃんが俺のこと一人前と認めてくれるのか!?」
「なにお言うとるんじゃ、お前に{本郷の家宝}三本の刀を渡したときからある程度一人前と認めておるわ」
少し以外だった。じいちゃんが口にだしてある程度とはいえ、一人前として認めていると、と言ってくれた。三本の刀をくれたときちょっとは認めてくれたかなと思っていても、そのときは何も言ってくれなかったからまだまだなのかなぁと思っていた。
だから俺は、「ありがとうございます」と深々と頭を下げた
そんな俺を見てじいちゃんが、
「まだある程度じゃ、そこで満足するなよ一刀、自分の限界を自分で決めたらそれ以上成長せんからのぅ」
「わかってるよ」
そんな俺とじいちゃんの周りには暖かな空気が流れていた。
そんな空気を遮るようにじいちゃんが、
「話は変わるが一刀、お前学校は?」
「え?」
俺は、ハッとなりポケットに入れていた携帯を見てみる。
「──────」俺は携帯をみながら固まった。え?なんで・・・?だって、俺けっこう早めに起きて修行してたよな?なんでこんなありえない時間になってんだ?・・・・・のおおおおおおおおお!!!
「なんだこれ!?どうなってんだ!?じいちゃんなんでこんな時間になってんだ!?!?」
あきれたような顔で、
「なんじゃ気づいてなかったんか?わしと話をしている時間にはもうありえない時間じゃったぞ」
「──────――」また固まってしまった。・・・・って固まってる場合じゃない学校にGOしなければあああああ!!はっ!そうだ!
「じいちゃん!天叢流高速歩法・瞬歩使ってもいいか!?」
と慌てている俺に、しかめっ面で、
「普段の生活では天叢流は使ってはならんと常日ごろから脇をすっぱくして言っているだろう、だいたい天叢流というのはなあ・・・・・」
げっ!?地雷ふんじゃった!?ああ!?もうこうなったら!
「逃げるが勝ちだ!」――――――氣を練り上げて足へ!そして地面を―――――シッュン!!
「つまり天叢流というのはだな、ご先祖様が違う世界に行ったときにだな・・・・ん、!?一刀まだ話はおわっとらんぞぉぉぉぉ!!」
「その話は聞きあきたって、そんじゃいってきまーーす!」
「この罰当たりもーーーーん!!」
俺、北郷一刀 天叢流っていう流派を使うこと以外はごく普通の高校生のつもりでいる。
小さいときからじいちゃんと一緒に世界各地を回りいろんなところで修行してきた、そんな俺だが高校生になり聖フランチェスカ学園に入学してからは、月に何日か学校の休みの合間に世界のいろんな所にいき修行する日々が日常になっている、そんな生活をしていたせいか体力は人の何十倍にもなり炊事洗濯と家事諸々にも人並み以上にできるようになっていた。まぁ体力があるおかげで滅多の事じゃない限り疲れなくなってよくなったんだけどね。つーかなんでこんなことをいちいち説明してんだ俺は・・・
でもなぜか、説明しなくてはいけないような気がするから・・・まっ、いっか・・・
話は戻るが、俺の使う流派『天叢流』っていうのは、じいちゃんの話によると、
天叢流とは昔ご先祖様がなんかの拍子にこの世界とは別の世界に行って、その世界で見てきた心・技・体などいろいろの技を使う流派だそうだ、それゆえにこの流派は少し特殊で三刀流やら飛天御剣流やら
時雨蒼燕流など、どこかの某漫画にでできそうな名前ばかりだ。じいちゃんにそういったらそれは気のせいだと一喝せれてしまった、でもあのときのじいちゃん眼が泳いでたよなぁ・・・
まぁなんであれそういったいろいろな流派をつかい、体術や氣や氣の性質変化や形態変化などまぁほんとあげたらきり無いけどいろいろだ それとご先祖が自ら編み出した技などをあわせて『天叢流』ってなったらしい
さっき話しに出てきた『三本の刀』っていうのは今の俺の愛刀だ・・・・なんで俺、刀の説明しようとしてんだろ・・・・いやもう気にしないことにしよう・・・
『和道十文字』『天月』『雷切』の三本だ
和道は白い鞘に白銀の刀身 天月は黒い鞘に漆黒の刀身 雷切は淡蒼の鞘に淡蒼の刀身だ
この三本もまたご先祖が作った刀らしいなんでも和道は獣みたいな氣を発している奴がもっていたものを見せてもらいそれを真似て作ってみたそうだ、天月は黒い着物を着た奴が持っていたものを真似たもので、雷切はご先祖のオリジナルの刀だそうだ・・・・なんかご先祖、真似てばかりだなぁ
この三本の刀は普段は家においてある、まぁ普通そうだろ刀持ち歩いてたらえらい騒ぎになっちまう
長々と説明してきた俺、北郷一刀なのだがこの話実は俺はあまり信じてない・・・いやだってそうでしょ、ご先祖か何か知らないが異世界にいってきて技を見て覚えてきてこの天叢流を作りましたって言われてもねぇ、だが実際に技をじいちゃんから教わっている俺としては全部は否定できなく半ば半信半疑だ。
さてと、そろそろ学校に着くから瞬歩とこの心の声をやめなくては、及川に「な~に~変な顔しながら考えごとしとるん、かずピーは?はっ!まさか!?女の子のことか!?かずピーは浮いた話ないからウホッやとおもとったわー」とか言われそうだからな、明日は休みでついに一人で修行かぁ少し緊張するけどちょっとはたのしみだ、一人だからどこいこっかなぁっと軽いことを考えながら学校に続く道をあるいていた。
明日から始まる楽しくもあり過酷な物語がこの少年に待っていることも知らずに・・・
Tweet |
|
|
57
|
18
|
追加するフォルダを選択
乱世を生き抜いた英雄たちと一人の少年の物語