…20○○年四月某日、俺は中学生になった。
ついこの前までは小学生だったが、いつの間にか中学生になっていた。
はっきり言うとあんまり自覚が無い。
まぁ、これはそんな俺の日々である。
…入学式が終わった後、俺は自分のクラスに入った。
「お!寝癖じゃねーか。また一緒か!」彼…いや、目の前に居る馬鹿はそう言って来た。
俺に話しかけてきた馬鹿の名は「蜜柑」。といっても本名ではなくあだ名である。
俺のあだ名は蜜柑が言ってきた「寝癖」である。
なぜそんなあだ名がついてるというと、俺の場合はいつも髪に寝癖をつけているため。
蜜柑は、近所で有名なカミナリ親父の家のミカンの木を盗むのが上手いからである。
「んで、5年連続クラスが一緒だな!」かっかっか!と笑いながら蜜柑が言う。
うぜえ…と俺はつぶやきながらそこらへんの席に座る。
「んで…、担任はまだ着てないのか」めんどくさそうに俺が口を開く。
きてねーよ、笑いながら蜜柑が言う。
そうかいとあくびをしながら俺は言う。
まったく…初日から遅刻か?担任は、そう思いながら
「俺は眠いから寝る」といって寝た。
「おう、おやすみー♪」蜜柑がそう言い、女子グループにナンパを仕掛けに言った。
「あいつはあほか、まぁ…どうでもいいか…寝よう」そうつぶやきながら俺は目を閉じた。
ふと眠りがさめ目をうっすら開ける。10分ぐらいたっただろうか…。
「ねぐせー、起きたか?」蜜柑がそう言い俺のおでこにでこぴんを食らわした。
お返しにラリアートを食らわせてやった。
「痛う…、冗談だろ!冗談!」
「あー…うるせえなぁ。んでナンパは成功したのか?」俺は蜜柑に聞いてみた。
自慢げに携帯を見せてきた。アドレス帳にずらー…と女子の名前が書いてあった。
10分でここまでやるか…、そんなことを思いながら哀れみの目を蜜柑に向ける。
「どうだ!すげえだろ。あ、そうだすんげえ可愛い子いたぞ!」
はしゃぎながら、ある女子グループの女子を指差す。
その子は、黒髪ストレートできれいな二重。スタイルもなかなかよし。笑顔もかわいかった。
「ほぉー…まぁまぁだなー…」俺はつぶやく。
それと同時に、蜜柑からプチッ!という何かが切れる音がした。
「はぁぁぁぁ!?お前あほか!生粋のあほか!おめえあれをまぁまぁとか言ってると、ほかの女子どうなんだよ!てかお前どんなのがタイプなんだよ!!」ああああああ!と叫ぶ昔からの友。
それに気づいたのかその例の女子がこっちに向かってきた。
そして俺の頭にかかと落しを決めやがった。
なんの因果だか…。
続く
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ついこの前まで小6だった少年「寝癖」。
中学に上がり、ある少女「黒髪」とであった。
これが彼の苦労の始まりだったのかも。
南:短くして投稿していうこうと思います。
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