No.115637

真恋姫無双~仁徳の王と共に~蜀√11

karasuさん

投稿です
呉√の方で色々起こりすぎて新年早々に疲れました……
過度な期待はせずに生暖かい目で見ましょう

<●><●>

2010-01-01 00:39:41 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:22288   閲覧ユーザー数:14665

この作品はキャラ設定が崩壊しております。原作重視の方はご注意下さい

時代背景がめちゃくちゃです

一刀くんがチートです

それでもいいかたはどうぞ

 

桃香たちが成都を制圧してから数ヶ月がたった

その間に、桃香たちは衰退しきった国を復興させ、更なる内政の充実を図りつつ、西方、南方からの侵略に備えていた

幸い、北方を拠点とする曹操は、その勢力を磐石なものとするために西方に手を伸ばし、東方を拠点とする孫策は、南下政策を取っていた

そのおかげもあり、桃香たちはもうしばらくは両勢力とぶつかることも無くなっていた

そんな中、桃香たちは次の行動にでる

――南蛮制圧――

南征の決定であった

 

朱里「現在、曹操さんと孫策さんは、自分たちの勢力を広げることに腐心しています。これは来るべき決戦に備えてのことでしょう」

そう言いながら朱里は地図上に置かれた青い駒、曹操の勢力を現したものを西方へ、そして、赤い駒、孫策の勢力を示したものを南方へと進める

雛里「すでに大陸の情勢は、終端に向かって突き進んでいますからね。今、この時期にどれだけ多くの領土を手に入れられるか。その一点こそが分かれ道かと」

雛里は地図上の緑の駒、桃香たちの勢力を示すものを南方へと動かす

桃香「それで南征?」

桃香は地図上の駒の動きを見ながらそう呟く

愛紗「はい。西方には五胡の勢力が控えていますから、そちらに手を伸ばすのは得策ではありません」

その呟きに愛紗がしっかりと答える

一刀「精強な五胡兵と事を構えるには、時間が足りなさ過ぎるからね」

一刀は地図上の黒い駒、五胡の勢力を指でトントン突きながら愛紗の説明に補足を加える

翠「かといって、東には孫策。北には曹操。……あたし達が領土を増やそうとするなら、必然的に南になるもんなぁ」

翠は勢力図を見ながら溜息混じりにそう言う

鈴々「でも、南にある南蛮って国のこと、鈴々は良く知らないのだ。どんなとこなのだー?」

鈴々は首を傾げながら、一刀の袖をクイクイひっぱり説明を求めていた

一刀「未開の地……って言っても過言じゃないのかな? 暑くて、虫がたくさんいて、密林が生い茂っている所だよ。それと大きな動物もいるしね」

一刀は鈴々の頭を撫でながらそう説明していると、いつのまにか隣に焔耶がやってきて一刀の腕を絡めとり、抱きつくような体勢になっていた。それを見ていた一部の者の眉がピクッと動いていた

蒲公英「うぇ~……虫が一杯って。そんなとこ行きたくないよぉ」

蒲公英は一刀の説明を聞いて、自分の脳内でイメージを作り舌を出しながら心底嫌そうな表情を浮かべる

焔耶「なら行くな。おまえの分の功名は私が貰っておいてやろう。貴様は成都で一人ブルブル震えておけば良い」

焔耶は一刀に引っ付いたままそう言うとフンッと鼻で蒲公英を笑うが

蒲公英「……誰があんたなんかに譲るもんですか。胸ばっかデカイだけの筋肉バカにね」

蒲公英はそう言いながら頭の横で指をクルクル廻し、手開く

焔耶「なにぃ!?」

蒲公英の反撃にすぐに怒り出す焔耶。一刀はそんな様子に溜息をつきながらも

一刀「二人とも、まだ軍儀の途中なんだから……」

そう一刀に注意された二人はしぶしぶ引き下がる

星「まったくだぞ二人とも。それに南方の村が頻繁に襲われている今、悠長に時間を費やしている場合ではないのであろうな」

いつの間にか一刀の側に近づいていた星は焔耶とは反対側から一刀の腕を絡めとり、愛紗と翠にニヤニヤとした笑みを向ける。そんな表情を向けられた愛紗と翠の背後からは嫉妬の炎が少し漏れ出していた

桔梗「星の言う通りだな。近頃、南方の村々では桃香様に対する不満が出ていると聞く。……このままでは不味い」

桔梗は嫉妬の炎を燃やす二人を見て少し笑いながら桃香に向けてそう言う

紫苑「民の不満を霧散させるためにも、南蛮の制圧は必要ということですね。しかし、勝てるのでしょうか?」

そう言いながら紫苑は地図上の茶色の駒、南蛮の勢力の駒を弾き、そこに緑の駒を置くが、その表情は少し不安そうであった

雛里「敵勢の情報が不足している今、勝ち負けを予想することは出来ません。だけど……多分大丈夫だと思います」

そうしっかりと言い放つ雛里の目は揺らぐことなく、真っ直ぐに紫苑を見つめていた

恋「……恋たち…強い」

そう小さく呟く恋の言葉に紫苑は

紫苑「そうですね」

優しい微笑みを浮かべた

一刀「ただ、敵の情報が無いことには変わりないから考えられる状況を整理して、可能な限り対応できるように準備した後で出陣しよう」

そう言いながら一刀は星と焔耶からスルリと抜け出した。星と焔耶は残念そうな顔をし、愛紗と翠は嫉妬の炎を引っ込める

桃香「そうだね。……じゃあ朱里ちゃん、雛里ちゃんは一刀さんの方針を基に出陣準備をお願い」

桃香は一刀の言葉にうなすいた後、朱里と雛里のほうへと向きそう言う

朱里&雛里「はい」

二人は桃香にしっかりと返事をする

桃香「愛紗ちゃん、星ちゃんは軍部のまとめ役を。……一刀さんは補佐をお願い」

愛紗「はっ!」

星「承った」

一刀「了解」

桃香「それじゃあ、軍議はこの辺で――」

三人がそれぞれ返事をしたのを見て、桃香は軍議を終わらそうとしたが

一刀「ちょっといいかな?」

急に一刀が桃香の言葉を遮り、手を上げながらそう言った

桃香「どうかしたの一刀さん?」

桃香は一刀のほうを見ながらそう訊ねる

一刀「いや、ちょっと五胡の勢力が気になるから、今回の戦、俺は参加しないで成都に残らせてもらってもいいかな?」

一刀の言葉に朱里と雛里は顔を合わせて少しの間悩み

朱里「そうですね。ここ最近五胡は不気味なぐらいに動きがありませんから」

あごに手を当てながら言う朱里の言葉に続けて

雛里「一応、残っておいて貰ったほうが良いかもしれません」

そう言いながら二人は桃香の方を見る。桃香は二人の意見に頷くと

桃香「それじゃあ、一刀さんには私たちが南征に向かっている間、民の皆を守っておいて貰おうかな」

桃香はそう言いながら一刀のほうを向き、首を傾げる

一刀「御意」

桃香は一刀の返事に笑顔を向けた後、軍議を解散した

 

 

その後、いつもより念入りに出陣準備をした桃香たちはついに南蛮へと出陣していった

それを見送った一刀はすぐに西方の五胡の勢力との国境付近に斥候を放つ

 

斥候を放ってから二週間ほど過ぎた頃、一刀のもとに一人の兵士が慌てた様子で駆け込んできた

兵士「申し上げます!! 五胡の軍勢がここ、成都に向かって進軍中!! その数およそ五万!!」

その報告を受けた一刀の表情が歪む

一刀(五万か……こちらの兵力は三万……まぁ、この程度の兵力差で済んでよかったと考えておくかな)

そんな事を考えながら一刀は駆け込んできた兵士に

一刀「すぐに出陣準備を! 民に迷惑は掛けられない、野戦で返り討ちにする!!」

兵士は一刀の指示に「はっ!」と返事をするとすぐにその場を去っていく

一刀は『龍砲』を手に持ちながら

一刀「守ってみせる……」

そう呟いていた

 

 

兵士「申し上げます!! 前方一里のところに五胡軍を確認!! 大量の砂塵を巻き上げながら駆け足にてこちらに迫ってきています!!」

一人の兵士がそう報告すると

詠「ありがとう。あなたは下がって休んでなさい」

詠にそういわれた兵士は一度返事をすると下がって行く。詠は一刀のほうにふりかえりながら

詠「それで、ほんとに指揮はボクに任せていいのね?」

そう一刀に訊く

一刀「あぁ。むしろこんな戦に引っ張り出して悪いと思ってるくらいだ」

そういいながら一刀は申し訳無さそうな表情を浮かべるが

詠「いいわよ。別に気にしないでも。むしろ……」

詠は眼鏡を掛けなおし

詠「戦場でこそ、賈文和の指揮の冴えが見せられるんだから」

そう言いながら詠は不適な笑みを浮かべる

華雄「私の武も戦場にて輝くものだからな」

華雄も城で愛紗たちと手合わせをしている時よりも目が輝いていた

一刀「期待してるよ。それで、俺はどこに行けばいい?」

一刀は詠の生き生きとした表情を見ながら微笑み、指示を仰ぐ

詠「とりあえずアンタには最前線に行ってもらうわ。出来れば敵総大将の頸を取ってきてほしいくらいね」

詠は卓上に広げられた地図を見つめ、戦場付近の拡大図の一箇所、両軍がぶつかり合うであろう場所を指差す

詠「敵の方が数が多いからアンタには一当てした後軍を退いて、ここ、この渓谷に誘い込んでもらうわ」

そう言いながら詠は指をゆっくり動かし、渓谷の部分で止める

詠「アンタがここに五胡をおびき出してちょうだい、ここに華雄の隊を控えさせておくからアンタたちは華雄隊の間をすり抜けて後方に一旦下がって負傷兵と待機していた兵を交代させてから華雄隊に合流。ボクは両側から五胡に矢の雨をお見舞いする。これで混乱はしなかったとしてもかなりの数を減らせるはず」

そう言いながら詠は一刀のほうを目だけで見る

一刀「了解。その後は殲滅って事でいいのかな?」

一刀は首を傾げながら詠にそう訊く

詠「ええ」

詠は一度頷くと一刀に背を向け

詠「必ず帰ってきなさいよ。気に入らないけど、月はアンタのこと気に入ってるみたいだから……月を悲しませたらボクがアンタを殺す」

一刀はそう言う詠に「あいよ」と一言だけ返すとその場を後にする。華雄もその後に続く

詠「絶対……帰ってこないと許さないんだから……」

詠は誰にも聞こえないような声で小さく呟くと、兵士たちに大声で指示を飛ばす

 

それから数刻後、ついに五胡軍は目視できる距離まで近づいてきていた

一刀は弓兵に指示を出し、自身も弓を構える

一刀「………放て!!」

一刀の合図と共に五胡軍目掛けて大量の矢が飛んでいく、五胡軍は少し速度が落ちたものの、そのまま一刀たちに突撃をしようとしてくる

一刀「行くぞ!!」

一刀の声と共に、弓兵は後方へと下がり、歩兵が前へと出る。そして両軍はそのままぶつかり合う

一刀は詠の指示通り、五胡軍に一当てした後、自分が殿となって隊を後退させていく。そしてそのまま、渓谷へと向かう

五胡軍は一刀たちが怯んだものと見て勢いをそのままに一刀たちに追撃を掛ける。そして、気がついてみれば数の有利が生かせない狭い渓谷へと誘い込まれていることに気がつく

 

 

華雄は渓谷で『金剛爆斧』を地に突き立てて仁王立ちしていた。その背後には董卓軍の時に華雄の隊に所属しており、そのまま桃香たちに捕まった者たちがいた

華雄(戦場の空気を吸うのは久しぶりだな……私の武がどれほど高まっているのかこれでようやく確認できる)

そんなことを考えながら華雄は今か今かと敵を待っていた。そして前方に大量の砂塵を目視したとき華雄が叫ぶ

華雄「皆の者!! 敵が来たぞ!! 我らが力、今一度天下に轟かせようぞ!! 全軍! 抜刀!!」

そう叫びながら華雄は『金剛爆斧』を地から抜く

華雄「一旦隊を二つに分け、一刀たちを通過させた後に五胡を迎え撃つ!! 我らのみで敵を全滅させるぞ!!」

華雄隊の者たちは笑みを浮かべながら各々の武器を構える

 

 

一刀「見えた!! 華雄たちだ!! 皆、もう一息だ!! 一気に駆け抜けるぞ!!」

一刀の声に全員が気合の入った声で応える。そして一刀たちは二つに分かれた華雄隊の間を抜ける

華雄「はぁぁぁぁぁ!!!」

一刀たちが駆け抜けると同時に華雄の咆哮が上がる。そして五胡の軍勢が華雄隊にぶつかり、一旦下がった瞬間に

詠「今だ!! 放て!!」

五胡の軍勢に大量の矢が雨のように降り注ぐ

一刀はその咆哮に笑みを浮かべながら後方に下がり、兵士を入れ替えた後に華雄たちに合流する

そして華雄と共に最前線にて武を振るう

一刀と華雄の二人が派手に暴れていると

劉豹「我が名は劉豹!! そこの女!! 少し腕が立つからといっていい気になるなよ!!」

そう言いながら大斧をもった一人の男が華雄の前にでる

劉淵「我が名は劉淵!! そこの男!! 少しかっこいいからって調子に乗るな!!」

そう言いながら大剣をもった男が一刀の前にでる

華雄「ふん。少しではない、かなり腕が立つだこの馬鹿が」

そう言いながら華雄は『金剛爆斧』の矛先を劉豹に向ける

一刀「君の言った理由は本当にどうでもいいけど、俺たちの道を阻もうというのなら容赦はしないよ」

一刀は『龍砲』をしっかりと握りなおすと

華雄&一刀「「参る!!」」

二人は同時に地を蹴り、距離を詰める

劉豹「小娘がーー!!」

劉豹は真っ直ぐ突っ込んでくる華雄目掛けて大斧を振り下ろす。その速さはかなりの速く、昔の華雄ならそこで一旦立ち止まっていただろう…しかし……

華雄「はぁぁぁぁぁ!!!」

劉豹の攻撃の速度を上回る速さで華雄は劉豹の懐に入り込み、そのまま胴を凪ぐ

劉豹「がっ……」

劉豹はまともに叫び声も上げることなく胴を真っ二つにされる

華雄「敵将、劉豹。この華雄が討ち取った!!」

 

 

劉淵「このっ!! 当たれ!!」

そう吼えながら劉淵は大剣を振るうが、一刀はその攻撃を軽々避け

一刀「隙あり!!」

そう言いながら矢を放つ

劉淵「せいっ!」

劉淵は大剣で飛んできた矢を叩き落すが

『バンッ』

小さな爆発音と共にガラス片が飛び散り、劉淵の両目に突き刺さる

劉淵「目がっ!! 目が~~~!!」

???「それは私の台詞だ!!」

劉淵は大剣を落とし、両目を押さえながらその場で暴れまわる

一刀「さよなら、劉淵さん」

そう言いながら一刀は劉淵に向けて矢を放つ。その矢は真っ直ぐに劉淵の頭を貫き、劉淵を絶命させる

一刀「敵将、劉淵。この北郷一刀が討ち取った!!」

敵の策により兵力の殆どを削られただけでなく二人の将が討ち取られた事により五胡の兵は一気にその士気を落とし、一刀たちに次々と討ち取られ、一日経たぬうちに壊滅した

 

 

そうして、五胡との戦は一刀たちの勝利に終わった

戦後、詠は一刀の姿が見えると同時に駆け寄り抱きついた

一刀がそんな詠の頭を撫でていると、詠はハッと我に返り、一刀にローキックを喰らわせながら

詠「今のことは全て忘れなさい!!」

そう叫んだ

 

 

一刀たちが城に戻ると、一人の兵士と月が待っていた。その兵士は

兵士「劉備様たちは無事に南蛮を制圧いたしました。それと南蛮王とその配下が我らの勢力に加わったそうです」

そう告げた

一刀は兵士に休むよう言った後、月の方を向き

一刀「ただいま月」

そう言いながら微笑んだ。月も一刀に微笑みを返しながら

月「お帰りなさい一刀さん、詠ちゃん、華雄さん」

そう言いながらも月は一刀に抱きつく。一刀もそんな月の頭を優しく撫でる。詠も「仕方ないかな」と呟きながら黙認し、華雄はうんうんと頷いていた

それから数日後、一刀は城門前にて桃香たちを迎えた

一刀の姿を見た焔耶はまっさきに飛びつき、自分の戦果を報告する。一刀は焔耶の頭を撫でながら笑顔で受け答えする

そして、焔耶の報告が終わった頃を見計らって、愛紗、翠、星、蒲公英、鈴々、恋も一刀に声を掛ける

桔梗と紫苑はその光景を微笑みながら眺め、桃香と朱里と雛里は中々話しかけるタイミングを見つけられずにいた

そしてねねは

ねね「恋殿~~~~~」

と、一人叫び続けていた

 

白蓮日記

今回は一回も出てきてないんだけど誰か気がついてくれたかな?

最近は一刀の周りに女が多すぎて私の影が薄くなってきているような……そんなことないよな……

次回は活躍したいな……というより一刀と話したいな……

 

どうもkarasuです

あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願いいたします。

いかがだったでしょうか? 楽しんでいただけてでしょうか?

呉√アフター最終話にて行ったアンケート?ですが、大佐がたの思春に対する愛に私は感動しました!!!しかし、思春√的なものはすでに他の著者様がやっておりますので、たぶん他のキャラになると思いますのであしからず。

 

 

ここまで読んでいただきまことにありがとうございます。これからもほそぼそと続けさせていただきたいと思います。


 
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